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残った薬については薬局に相談できます

      2019/06/12

病院で処方される抗生物質は「必ず飲み切ってください」と指示があるので残ることはないはずですが、「症状が落ち着いたら飲むのを止めてください」と指示がある薬は残ることがありますよね。

飲み切るように指示があっても、うっかり飲み忘れてしまって残ってしまったなんてこともあるでしょう。

それから、花粉症などアレルギー症状に対して出される薬はシーズン終了時に残りやすいかも知れません。また、発熱や痛みに備えて出される「とんぷく薬(頓服薬)」なんかも残るかも知れません。カロナールとかロキソニンとか。

そんな風に残った薬をどうしたらいいのか悩むところですが、実は薬局が相談に乗ってくるんです。

病院で処方された薬が残ってしまったら薬局に相談しましょう!

薬にも有効期限がありますので、もしもの時にとっておくのは良くありませんし、症状も変わっている可能性もありますので、素人判断で病院へ行かずに残った薬を服用することは危険です。

また、個人の症状に合わせて処方された薬ですから、家族で分け合ったり、他の人に渡すことは危険です。(無償であっても他人に渡せば「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」違反です。)

もし病院で処方された薬が残ってしまった時は、かかりつけの薬局へ相談しましょう。

薬局では、薬の状態(有効期限や保管状態など)や数を確認した上で、

  • 該当薬の処方日数を調整するように医師に伝える
  • 次回の診察の際、医師に残っている薬を伝えるメモを作成する

などをしてくれます。

日本薬剤師会の推計では、処方薬の飲み残しは金額にすると年500億円規模だと言われています。

500億円!

しかも毎年。

これは何とかしなければなりません。

残った薬は薬袋に入れたままで薬局へ持参しましょう!

薬局に持参する場合は、病院・薬局の薬袋に入ったままで持参しましょう。出してしまうと、お薬手帳があったとしても、いつ処方された薬かが分からなくなってしまい、リサイクルができなくなる可能性があります。

薬剤師が有効期限を正確に判断できるようにするためには、病院・薬局の薬袋に薬を入れたままの状態で薬局へ持参してください。

薬袋

上の袋は透明なので、プリントアウトされた明細が入っています。

残った薬は適切に保管しましょう

薬にも使用期限があります。ですが、その使用期限も「正しく保管された状態」での話であって、間違った保管方法をしている場合は使用期限は短くなってしまいます。

食べ物で保管に迷ったら「とりあえず冷蔵庫に入れとけ」って思ってしまいますが、薬の場合は指示がある場合に限って冷蔵庫で保管するようにしてください。

保管時の温度は、冷蔵・冷所・常温などの指定がありますが、それぞれ

  • 冷蔵保存: 4℃
  • 冷所保管: 15℃以下
  • 室温保存: 1~30℃

のようになっています。冷蔵保存をする場合は、冷蔵庫から出した際に結露で湿気を帯びることがないようにも注意が必要です。

僕のトリプタノールには、以下のように貯法と使用期間が指定されています。

貯法 気密容器、遮光、室温保存
使用期間 3年

トリプタノール錠10/トリプタノール錠25

ここで注意しなければならないのは、ここに書かれた「使用期間」は未開封の状態での話であって、アルミパックなどから出された状態ではかなり短くなります。

一度開封された薬の場合、

  • 錠剤やカプセル錠のようにヒートシールで密封包装された薬:1年間
  • 薬局で分包された散剤:3ヶ月

を目安にしてください。(※ヒートシールで密封包装された薬でも使用期間を約半年とする意見もあります)

ヒートシールされた薬

「未開封」とは製薬メーカーが出荷した際の梱包方法で、上のようなヒートシールに入ったものが束ねられてアルミシートなどの袋に梱包されて、それが箱に詰められています。

ですから、上のような状態であれば、既に「開封」されたことになります。

開封された場合は、仮にヒートシールされた状態であっても、1年間が経過したものは廃棄してください。(※薬局に廃棄をお願いすることも可能です!)

薬を使用期間通りに日持ちさせるためには正しい保管方法が必要ですが、同時にこどもやペットが誤って口にしてしまうことがないように、保管場所や表記などにも十分注意してください。

 - 健康

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