霞ヶ浦高校の暴行教師　凶器はクリップボード

沖縄に修学旅行で訪れていた私立霞ヶ浦高校の男子生徒2人が教師による暴行で頭に3針と4針縫う怪我を負った事件では、クリップボードが凶器として使われました。

霞ヶ浦高校の暴行教師はクリップボードの縁で生徒を殴打

この教師は、消灯時間を過ぎても部屋でふざけていた生徒2人を廊下に正座することを強要した上で、その頭をめがけてクリップボードの縁を振り下ろすという残虐ぶり。

小学校にあがる前の幼児ならまだしも、小学生以上ならそれをすることで頭が割れることは分かるはずです。頭が割れることを分かった上で、正座させた生徒の頭にクリップボードの縁を振り下ろすのは非常に悪質です。

ナイフの場合は、その持ち方で殺意の強さが判断されます

殺意の強さは持ち方だけでは判断されませんが、持ち方が殺意を判断する上での重要な要素であることは間違いありません。

ナイフの刃が上を向く　＞　ナイフの刃が下を向く

ナイフの刃が上に向くように握った場合は、腹部を刺した後に刺さったナイフを上に動かすことでとどめを刺す意図があるとして殺意が強い証拠とされます。逆に下を向いている場合は、その意思がないと見なされ、刃が上を向いている場合よりも殺意は低いとみなされます。

また、上の写真のように刃先を相手に向ける持ち方と

上の写真のように下に向ける持ち方だと、刃先を相手に向ける持ち方の方が殺意が強いとみなされてしまいます。この持ち方だと振り下ろした際に自分を傷付ける恐れがあるため、偶発的に犯行に及んだと見なされます。逆に刃先を相手に向けて刺すことは、自分が怪我をしないように冷静に判断していると考えられ、より強い殺意があると見なされます。（他の状況も加味されるため、絶対ではありません。）

ナイフが

• どこに
• どんな風に

置かれていたのかにもよりますので、必ずしも持ち方だけで殺意の強さは判断されませんが、その他の条件を排除すると上のように殺意を判断されるようです。

もし下のように握っていたら、

どう判断されるのか、ちょっと気になります。一応自衛の気持ちが強いということになるのでしょうか。それとも殺しのプロなのでしょうか。

クリップボードでどう殴打したのかで大きく違います

ナイフと同じで、クリップボードで叩いたと言っても、どう叩いたかで判断される必要があると思います。それから強さも重要な要素です。

1. 平たい部分で頭の上を軽くポンポンと叩く（推奨はできませんが、これはコミュニケーションの一部と言えなくもないです）
2. 平たい部分で頭の上を強くバシッと叩く（ここからが体罰＝暴行）
3. 平たい部分で頭の上を強く複数回叩く
4. 平たい部分で頬を強く叩く
5. 平たい部分で頬を強く複数回叩く
6. 縁の鋭い部分で頭を軽く叩く
7. 縁の鋭い部分で頭を強く叩く
8. 縁の鋭い部分で頭を複数回叩く（殺意があると言ってもおかしくないレベル）

今回のケースはクリップボードを使った暴行の中でも特に悪質なレベルです。実際に頭が3針と4針縫うほどの裂傷を負わせるほどの力で振り下ろしたとなれば、

「レポートの件もあり、ついたたいてしまった。」

と言って済まされる問題ではないはずです。

2015年12月14日　第２学年　沖縄修学旅行　２日目（１２／１４）

沖縄修学旅行２日目は，午前中に平和学習として，壕体験・平和祈念公園・ひめゆりの塔・資料館などを，クラス別に体験・見学しました。また，午後からは国際通りを班別に散策しました。

壕体験では，沖縄戦で実際に使用された壕の中に入り，ボランティアガイドの方から壕について，また沖縄戦についての話を聞き，戦時中の様子を学びました。

平和祈念公園では，平和の礎，平和の火を各自見学しました。ひめゆりの塔・資料館では，Ａ班・Ｂ班に分かれ，作成した千羽鶴を奉納しました。

抜粋：私立霞ヶ浦高等学校　ウェブページ「第２学年　沖縄修学旅行　２日目（１２／１４）」より

暴行が起きた日は、平和学習として壕体験・平和祈念公園・ひめゆりの塔・資料館などを訪問し、作成した千羽鶴を奉納するという平和について考える大切な日でした。そんな日に生徒に暴行するというのはどうかしています。「大切な日なのにふざけているのが許せない」、そんな考え方も戦争の原因になるかも知れません。

学校内の暴行事件（いじめ・体罰・対教師）は公表すべき内容なのではないでしょうか

• 飲食店で集団食中毒が起きた
• お菓子メーカーが消費期限切れの原料を使っていた
• 病院で医療ミスがあり、患者の病状が悪化した
• 自動車メーカーで製造上の理由による事故が起きて、運転者が重症を負った

こんな場合、安全上の理由から公表することを求められ、実際様々な形で公表がされ、それが制裁の一部にもなっています。

でも、学校内で起きる様々な不祥事の多くは隠蔽され、その学校に通うかも知れない人達に知らされることはありません。その事実を知っていたのならその学校を選ばなかったのに、という保護者や生徒も多いかも知れません。

過去記事「京都の私立小学校　いじめ被害者が転校の謎」で書きましたが、京都の私立小学校で起きたいじめ事件は、いじめ被害者が学校を転校するという非常に馬鹿げた対応がされていますが、学校から公表されることがないため、インターネットに散らばった信ぴょう性が不明の情報を元に保護者や児童生徒達は判断をしなければなりません。これって本当にバカげています。

「そんなの公表したら学校の信用に傷がついて、生徒が減ってしまうではないか。」

と学校の先生や事務方は言うでしょうけど、そんなに評判を落とすほどの事件・事故を起こしながら、それを隠蔽して生徒募集をすることは詐欺罪ではないでしょうか。

「わが校にはいじめはありません」「全教師が一丸となっていじめと戦います」等々、キレイ事ばかり並べていますが、いざいじめが起きれば、被害者に退学・転校を迫るとはカタギのすることではありません。

今回のケースも傷害罪として処理はされず、示談で済まされ、いずれは風化してしまうことでしょう。そして、それを知らずに入学してきた生徒が再び同じ被害にあってしまう。そして、その繰り返し。

文部科学省には是非この点を検討して頂きたいと思います。この隠蔽体質を残したままでは、日本の教育（特に安全面）に改革はあり得ません。