一括無料見積もりは得なのか

2016/03/03 2019/06/12

真冬に戻ったかのような数日でしたが、3月らしい陽気になりました。3月は別れの季節。引っ越しの準備をされている方も多いと思います。また、引っ越しに伴って要らなくなったバイクの処分を考えている方もいるかも知れません。

引越し費用やバイク買取の一括無料見積もりは楽なのでしょうか

引っ越しには結構なお金がかかります。少しでも安くしたいと思いますよね。そして、引っ越しで要らなくなるバイクの処分も、引越し代の足しになるように少しでも高く売りたいと思うのも人情です。

引越し費用は少しでも安い業者
バイク買取は少しでも高い業者

を見つけようとネットで色々探していると

たった◯分で知りたい金額をお知らせ

とか

一括無料見積もりで簡単に一番安い業者が見付かります！

という言葉と

今なら500ポイントもついてきます！！

などという甘い誘いに釣られてしまいます。（僕自身、何度も釣られました。）

この言葉の通りを期待しているとガッカリしてしまいます。

引っ越しの金額はあってないようなもの

引っ越しの金額は、

シーズン性（繁忙期と閑散期で金額に数倍の違い）
トラックの空き状態
駆け引き（営業が数字を欲しがっている状態だと値引きも大きくなる可能性あり）

などで大きく変わります。

そんな金額を、ネットでだいたいの時期と大型家電と部屋数などから割り出した荷物量の概算だけで決めることはできません。そんな「いい加減な金額」のためにギリギリの数字を出すはずがありません。

「送信」「決定」ボタンを押すと、金額が表示される訳ではなくて、

メールボックスに矢継ぎ早にメールが届く
電話が鳴り続ける

だけです。

◯分で分かります
ネットだけでお見積り

の言葉は正しくはなくて、◯分で入力を完了させると、比較対象にした全ての業者に入力した条件が送信され、その業者の担当者から連絡が入る仕組みになっています。

引越前に時間がなくて、仕事の昼休み中なんかにスマホからポチッとすると、メールはいっぱい届くし、電話も鳴り続けるので、ストレスがたまります。大事な電話が取れないなんてことにもかりかねません。

ただ、

一社一社に電話して見積もりを依頼する手間は省けます

というメリットはあります。でも、それだけです。

「マイナーな業者でもポチポチっとするだけで金額が分かるのなら、一応比較対象に含めておいて、万が一凄く安かったらけんとうしてみよう。」

なんて軽い気持ちで大量の業者を比較対象に含めてしまうと、そこからの連絡をさばくだけでも疲れてしまいます。

一括無料見積もりができるサイトを利用する場合は、

本当に見積もりを取りたい業者を厳選して、その業者だけを比較対象にしましょう。

見積金額が分かるのは、

連絡のあった業者の営業担当者と日程調整
実際に部屋を訪問して、荷物量と最終的な日程から見積もり算出
価格交渉

をした後になってしまいます。

2社で比較する場合は2倍、5社で比較したい場合は5倍の時間がかかります。

大規模工事のように、全業者を呼んで説明をして、入札をしてもらえたら便利なんですけど、無理なんでうよね。仮にできても、談合とか起きて、更にややこしいことになりそうです。

やっぱり事前に2～3社に絞り込んで、見積もりを申し込むのが現実的です。

それから見積もりを取る順番ですが、自分の中で評価が高い順で見積もりを取った方がいいです。順位の低い方から見積もりをとって、最後に本命に他社の見積もり金額を伝えて一層の値引きを期待したくなりますが、家電と違って、引っ越し料金はナマモノです。時間をかけているうちに価格が変動したり、トラックが埋まってしまったり、不測の事態が起きる可能性も十分にあります。

比較も重要ですが、自分の中で一番評価の高い業者から納得できる金額が出たらそこで決めることをお勧めします。

更に時間を掛けて他社の見積もりをするよりも、ぶっちゃけてしまって

「本気の金額を出してもらったら、相見積もりを止めて、この場で決めます。」

と伝えることで、相見積もりの効果が出る場合が多いです。引越前の忙しい時期に、時間を無駄にするのを避けられますので、是非検討してみてください。

バイクの買取金額も相場があってないようなもの

引っ越しではバイクを手放すケースの方が多いと思いますので、バイクについて書きますが、車も同じです。

◯分であなたのバイクの値段が分かります
ネットで必要事項を入力するだけ
今なら◯をプレゼント

などの言葉が誘惑してきますが、現実はそんなに甘くありません。

引っ越し金額も参考価格が全く無い訳ではありません。各社、基本料金を定めています。ですが、料金を変動させる項目が多く、また変動幅も大きいため、実際に部屋を訪問して、荷物の量や条件（時期・部屋の位置・エレベーター無し・ドアが狭いなど）を確認しなければ、料金は算出不能です。

バイクも同じ。

昔はバイクの買取金額は大手チェーン店が買い取る金額が業界の標準になっていました。今でも基準のひとつになっていますが、今はオークション価格が多くの買取業者の基準になっています。

でも、オークション価格がそのまま買取金額になる訳ではありません。

年式
色
状態
改造内容
急ぎで欲しがっている客の有無

などで金額はかなり変わってきます。

また、買取業者は同じ看板の元に緩く結合した一匹狼の個人バイヤーであることも多いので、その人の能力によって買取金額は大きく違います。

金銭的に厳しい時には無理をしてでも買うかも知れませんが、余裕がある時には査定は厳しくなる可能性があります。

また、金銭的に厳しい時は、どうしても買い取りたいという思いから、売り手と価格が折り合わなくても、帰ろうせずに居座るなんて場合もあると聞きます。大手の買取専門店でも起きているトラブルです。

引っ越し業者の場合、見積もりに来るスタッフは社員ですし、契約が取れるまで居座ったり、勝手に荷物を搬出しようとしたりはしません。（※でも、業績に応じた歩合もあるでしょうから、それなりにガッつく方もいます。）

ですが、個人バイヤーの場合は、その1台が買えるかに生活がかかっていますし、元が一匹狼なので、どうしても規則にルーズな人が出てしまいます。

軽い気持ちで5社とか10社で見積もりを依頼してしまうと、5人、10人のしつこい（かも知れない）バイヤーから追われることになってしまいます。

引っ越し料金の見積もりよりも長い時間を取られる恐れがありますので、バイクの買い取り金額の見積もり依頼も厳選した上で、2～3社に依頼するのをお勧めします。

また、若い人、特に女性の場合は、なかなか「No」が言い出しにくくなってしまい、最初の業者に売ってしまうなんてことも起こり得ます。バイクの買い取りの見積もりを依頼する場合は、男友達などに来てもらい、一緒にいてもらうと気持ちも楽ですし、相手も無理に居座ったりすることが少なくなると思いますので、お勧めです。1回食事をごちそうしても、割に合うと思いますよ。