犬のおしっこが鉄柱を倒す

鉄柱が犬のおしっこで倒れて大けが

大阪市池田市の公園で、2016年2月に照明用の鉄柱が倒れ、小学4年生の女児が大けがを負う事故が起きていました。女児は両手を挟まれて、骨折、および人差し指の切断という大きなけがを負いました。女の子は、鉄柱のそばに座っていたところ、倒れて来たため手で支えようとして、鉄柱と地面との間に両手の指を挟まれる結果になったそうです。

事故のあった池田市立猪名川運動公園

倒れた鉄製の照明柱

鉄柱の根本部分

池田市が鉄柱が倒れた原因を調べていましたが、

長年に渡って散歩中の犬がおしっこをかけたことで腐食した

らしいことが分かりました。

根本と2メートル離れた場所の土に含まれる成分を調べたところ、根元の土の方が、「アンモニア態窒素」の含有量が8.6倍多かったそうです。この「アンモニア態窒素」は尿に関連する物質なので、犬のおしっこが原因だと特定されています。

公園と言っても、道を隔てた道路脇の照明柱なので「おじさん」も疑われそうな場所ですが、公園のトイレの前なので、今回おじさんはシロだと思います。

同じように危険な鉄柱は数多くある可能性があります

今回倒れた鉄柱は定期点検の対象になっていましたが、定期点検では問題点が発覚しなかったそうです。

ですが、根本の部分を見ると

腐食が進んでいるのが分かりますので、点検担当者の怠慢があったのではないかと思います。

今回の事故については、裁判などで市の管理責任が問われることになると思いますが、慰謝料と治療費が賠償されても、けががなかった状態に戻る訳ではありません。

これは池田市に限ったことではなく、日本のどこでも起きていることです。今も近所の

• 照明柱
• 標識の柱
• 看板の支柱

などが腐食して、いつ倒れてもおかしくない状態になっている可能性は十分にあります。

今回の事故を受けて、池田市以外でも腐食して倒れる恐れがある鉄柱の点検が行われると思いますが、それでも完璧になる訳ではありません。

柱が倒れた時でも、けがをせずに済ませるには、柱に近づかないのが一番です。

こども達に今回の事故のことを説明して、

• 柱に登らない
• 柱にもたれかけない
• 柱の近くに座らない
• できれば柱には触らない

ことを約束しましょう。

こどもの観察眼は意外に侮れません。知らないことには気付けませんが、知っていることには鋭い観察眼を発揮します。こども達に

柱の根本が腐食している危険な柱がないか

あったら教えて欲しいと伝えましょう。もしかしたら、自治体の点検担当者よりも有能かも知れません。

犬がおしっこを柱にかけるのを止めさせましょう

奥さんと僕の両方の実家に犬がいますが、共に女の子なので、マーキングをせずに助かっています。

でも、男の子の場合は、マーキングをさせないのは苦労するかも知れません。

「うちだけなら大丈夫」

って思っている家庭がたくさんあれば、今回のような事故を引き起こしてしまいます。

雨垂れ石を穿つ

と言いますが、一回の量では何も起こらなくても、多くの犬が何年にも何十年にも渡ってかけつづければ、鉄柱でも倒してしまいます。

車のホイールや誰かの家の塀にはおしっこをかけさせないように注意されていると思いますが、これからは

• 照明柱
• 標識
• ガードレール
• 鉄製の柵
• 看板の柱

などにも犬がマーキングをしないように注意してあげてください。宜しくお願いします。