捕まえたウシガエルを持ち帰ったら逮捕の恐れ
2019/06/12
田植えも終わり、田んぼにはオタマジャクシが泳いでいます。
ウシガエルのオタマジャクシの持ち帰りは違法です
ウシガエル、通称「食用ガエル」は、特定外来生物に指定されていますので、
特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(平成十六年六月二日法律第七十八号)
によって、生きた状態での移動と飼育が禁止されています。
捕まえることは合法、生きたまま放すことも合法ですが、生きたまま捕まえた場所から移動させることは違法です。
勿論、飼育することも禁止。
販売や頒布が目的ではなく、こどもが観察するために持ち帰っても違法になる点は要注意です。
第六章 罰則
第三十二条 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第四条の規定に違反して、販売又は頒布をする目的で特定外来生物の飼養等をした者
二 偽りその他不正の手段により第五条第一項又は第九条の二第一項の許可を受けた者
三 第七条又は第九条の規定に違反した者
四 第八条の規定に違反して、特定外来生物の販売又は頒布をした者
五 第九条の三第一項又は第二十四条の二第二項の規定による命令に違反した者
第三十三条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第四条又は第八条の規定に違反した者(前条第一号又は第四号に該当する者を除く。)
二 第五条第四項の規定により付された条件に違反して特定外来生物の飼養等をした者
三 第九条の二第六項において準用する第五条第四項の規定により付された条件に違反して特定外来生物の放出等をした者
四 第二十条第三項の規定による命令に違反した者
五 第二十三条の規定に違反した者
親が知らないうちに、こどもが持ち帰って、家で飼っていた場合、
- こどもが勝手にしたこと
- 違法とは知らなかった
という事情は裁判で情状酌量の材料にはなると思いますが、生態系に及ぼす影響が非常に大きいと危惧されているウシガエルだけに、全く無かったことにしてもらうことは期待薄です。
ブログにアップした写真などを通報されてしまったような場合は、逮捕されてしまう可能性がないとは言い切れません。
こどもが持ち帰ったオタマジャクシの成長には要注意
大人になると、カエルもオタマジャクシも苦手になりますけど、こどもって好きですよね。
そんなオタマジャクシ、結構危険かも知れません。
ウシガエルのオタマジャクシは成長すれば、トノサマガエルの小さめの成体に匹敵する位のサイズにもなりますので、ウシガエルのオタマジャクシだと気付けますが、卵から孵化したばかりのウシガエルのオタマジャクシはその他のカエルと見分けがつかないため、間違って持ち帰ってしまう恐れがあります。
全く気付かずに持ち帰ってしまった時点ではグレーゾーンかも知れませんが、普通のオタマジャクシなら手足が出て、カエルになる大きさにも関わらず、尚成長を続けている場合は、処分しなければ違法になってしまいます。
観察記録のために、こどもがオタマジャクシを持ち帰ってきた場合は、親も一緒になって成長を見守ってあげてください。
危険な大きさになった場合は、大人が「殺処分」してあげる方がいいかも知れません。
その他にも注意すべきオタマジャクシ
ウシガエルのオタマジャクシ(勿論成体も)を飼育するのは違法ですが、その他にも注意すべきカエルがいるって知ってますか?
イボガエル(ツチガエル)?
イボがうつるから?
いいえ、イボガエルではありませんし、イボガエル(ツチガエル)を触ってもイボはできません。
そのカエルは何かと言えば、
- モリアオガエル
- カジカガエル
日本の文部科学大臣が指定する天然記念物に指定されている場合、捕獲などすると罰せられます。
国の天然記念物指定は限られた場所だけですが、各都道府県で独自に
- 天然記念物
- レッドリスト
などに指定して、保護している場合がありますので、捕獲する前に確認が必要です。
生き物を飼育することはこどもの教育に役立つと思いますが、身の回りにいる生き物で、天然記念物やレッドリストに指定されていることやその理由を知ることもこどもには良い学びになると思います。
ただ、オタマジャクシを捕まえて、飼育するだけではなく、今年はちょっと学びの範囲を広げてみてはいかがでしょうか?
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