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ツアーバスの事故で生き残る方法

      2019/06/12

軽井沢で起きたバス転落事故で、改めてバスツアーでの事故の恐ろしさを思い知らされました。今回は、旅行会社、バス運行会社共に法令違反のずさんな管理体制があり、それが事故を引き起こしましたとも言えますが、仮に万全の管理体制であっても事故を完全に防ぐことはできません。

これからは事故が起きないことを願うだけでは不十分だと思います。価格や食事の質などだけではなく、安全性にも十分に配慮したツアーを選ぶことが重要です。それに加えて、乗ったバスで事故が起きた時に生き残るためのサバイバル術も重要になります。

バスの衝突事故でシートから投げ出されない方法

バスは乗用車と比べると乗車位置が高いため、衝突事故などを起こすと前後左右などに大きく振られる力がかかります。シートベルトを着用していないと壁や天井に打ち付けられたり、窓から車外に放り出されるリスクが高くなります。ミニバンでの事故でシートベルトを着用していないこどもが車外に投げ出されることがありますが、バスはその比ではありません。

2007年に改正され、2008年に施行された道路交通法では、乗用車の後部座席のシートベルト着用が、運転席・助手席と同様に義務化されました。最高速度が時速60kmを超える道路(高速道路・自動車専用道路)を走行するバスの座席にはシートベルトを装備する義務があり、その乗客はシートベルトを装着しなければなりません。

しかし、実際は運転士からのアナウンスがあっても、シートベルトを着用しない乗客もいるでしょうし、今回のように運転士がアナウンスを怠った場合などには殆どの乗客がシートベルトを装着していない状況も起きていると思います。

バスツアーでの事故で、シートから投げ出され、壁や天井に打ち付けられたり、車外に投げ出されてることを防ぐには、シートベルトの装着が有効です。

座席にシートベルトが装備されたバスに乗る時は、

乗るなら締めろ、締めないなら乗るな

これを守ってください。

衝突の衝撃から身を守る方法

バスが衝突した時にシートベルトをしていれば座席から投げ出されることを防いでくれます。

1月15日に軽井沢で起きたスキーバス転落事故では、多くの乗客がシートベルトを装着していなかったことから、被害を大きくしたと考えられています。全員がシートベルトをしていたならば、助けられた命もあったかと思うと残念でなりません。

しかし、シートベルトをしているだけでは、衝突の衝撃で上半身が大きく揺られ、頚椎や脊椎に損傷を負う恐れがあります。また、飛んできた荷物やシートベルトを着用していない乗客やシートベルトからすり抜けてしまった乗客の衝突を受ける恐れもあります。

そこで衝突の可能性があると感じた時には、衝突防御姿勢を取る必要があります。

衝突防御姿勢

  • 床に足を付ける
  • 体を折って手で足首を掴む、または前かがみになって、前のシートに頭を付ける

この体制をとることで、頚椎や脊椎への衝撃を避け、荷物や他の乗客が衝突することを防いでくれます。

衝突防御姿勢では、体を折ることが非常に重要で、衝突の衝撃で

  • ジャックナイフ現象(事故の衝撃でシートベルトの上からすり抜けて天井に衝突する現象)
  • サブマリン現象(事故の衝撃でシートベルトの下からすり抜けて床などに衝突する現象)

を起こし、座席から投げ出されてしまうことを防いでくれます。

とっさの事故で衝突防御姿勢が取れない場合に備えて、できればシートを余り倒さないことが大切です。シートを倒しているとジャックナイフ現象やサブマリン現象を起こして大きな怪我を負う恐れがあります。眠る場合も、できればシートを倒さずに仮眠程度にすることは重要です。

川や湖に転落した場合に備えてグラスブレーカーを携帯しましょう

グラスブレーカーとは、自動車やバスの車内に閉じ込められた場合に、窓を割って外に脱出するための道具です。

1985年1月28日に起きた犀川スキーバス転落事故ではバスは水深4メートル、水温4度という極寒の犀川(さいがわ)にバスが転落し、25名もの命を奪いました。また、1975年1月1日に起きた青木湖バス転落事故では24名もの命が奪われています。

このように水の中に転落した場合、ドアや窓を開けることができず、多くの人が車中に閉じ込められ、溺死してしまいます。車中に閉じ込められたら「窓ガラスを割ればいい」と誰もが思うわけですが、とっさの出来事のなかでは窓を割る適切な道具は見つからず、パニックに陥った中で時間ばかりが経過してしまうことになりかねません。

そんな場合に備えてグラスブレーカーを携帯していると安心です。

バスの転落事故だけではなく、普通自動車の時にも役に立ちます。

このLeatherman(レザーマン)の「ラプター」は、マルチツールでありながらナイフが付属していないため、持ち歩いても銃刀法の規制対象ではありません。シートベルトカッターも付属していますので、シートベルトが外れなくなった場合の脱出にも役立ちます。

我が家では、自動車内に長谷川刃物の「緊急ツール RE-20 イエロー」を積んでいますが、もしバスツアーなどに参加する際には、是非レザーマンのツールを購入したいと思います。

長谷川刃物の「緊急ツール RE-20 イエロー」は見た目はいかついですが、60gしかありませんので、見た目を気にされない方は、普段は自動車に積んでおいて、バスツアーの時はバッグに潜ませておくというのもアリだと思います。2000円弱の投資ですが、いざという時には命を守ってくれるツールです。是非ご検討ください。

まとめ ツアーバスでの事故におけるサバイバル法

シートベルトは

乗るなら締めろ、締めないなら乗るな

眠る時でも、

シートは極力倒さない

バスの挙動に異変を感じたら、即座に衝突防御姿勢。

  • 床に足を付ける
  • 体を折って手で足首を掴む、または前かがみになって、前のシートに頭を付ける

川や湖など水中に転落した場合に備えて、

グラスブレーカーを携帯

以上を忘れないでください。

万全の準備をしても、それを使う機会が起きないことを心から祈っています。

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