行ってはいけない塾の見分け方
2019/06/12
「こんな塾、入らせるんじゃなかった。だけど、高い入学金払ってしまったし。。。」
そんな人も少なくないのでは?
塾選びなんて簡単だろうと思っていても、いざこどもが出来て塾選びをしようとすると本当に難しいものです。
- 集団塾にするべきか、それとも個別指導塾にするべきか?
- どこのブランドにするべきか?
- 大きな塾がいいのか、それとも個人で経営する小さな塾がいいのか?
- 合格実績を大々的に掲げる塾がいいのか、それとも合格実績を全面に打ち出さない塾がいいのか?
- 校長・教室長は男がいいのか、女がいいのか、若い方がいいのか、年配がいいのか?
「こんな塾がベスト!」とオススメ出来ればいいのですが、塾に限ってはどこがいいと言うことがほぼ不可能で、実際通ってみないと分かりません。(実際に通っていい!と思っても、それが短期間に変わってしまう可能性もあるのが塾の怖いところ。)
教室数地域No.1とか生徒数地域No.1とか◯◯高校合格者数No.1とか謳っている塾があったとしても、その塾が自分のこどもにバチッと合って成績が上ることを担保はしてくれません。やはり体験入校・入塾を利用するか、短期で通塾するなどして、実際にこどもと親の目でしっかり見るしかありません。
そんな塾選びにおいて、こんな塾には通ってはいけないというポイントをご紹介しますので、参考にして頂けたらと思います。
学校の長期休みに追加授業を取れというプレッシャーが半端ない塾
例えば、中3とか高3とか、受験学年に入り、提案してくる追加授業のコマ数や内容に納得がいく場合は問題ありません。
問題ありなのは、受験学年ではないにも関わらず、そして「追加授業は要らない」と予め伝えているにも関わらず、追加授業の提案書をこどもに持ち帰らせ、家に電話を入れ、面談と称して直接親に営業をかけ、講師からこどもにプレッシャーをかける等々、畳み掛けてくる塾には要注意です。
塾の採算は、総コマ(授業)数で決まります。
そして、その総コマ数は
生徒数×平均コマ数+追加コマ
で決まります。
「このままでは志望校に受かりませんから、週2から週3にしましょう」という提案は家庭にしてみれば「固定費用」アップなので、なかなか受け入れられません。
でも、学校の長期休みの追加コマは「臨時費用」であることに加え、休み中にこどもが勉強しないかも知れないという漠然とした不安感から財布の紐が緩みやすいため、「生徒=利益」と割り切っている塾は猛然と営業をかけてきます。
この傾向は生徒数が集まっていない塾ほど顕著なため、
- 指導に問題があって生徒数が集まらない
- 経営が苦しくなる
- 追加コマで収益を安易に上げようとする
- 辟易する生徒・保護者が更に離れて生徒数が減る
という悪循環に陥ります。
追加コマさえもうまく増やすことができなくなると、ついには参考書や辞書、果てには百科事典の営業をかけてくる塾すら存在します。困ったものです。
もし、その塾に通っている友人・知人が「追加コマを取れ取れってうるさい」とか「参考書を無理やり買わされた」なんて言っている場合は要注意です。
校長・教室長や講師がこどもとLINEやメールで個人的なやり取りをしている塾
耳をふさぎたくなりますが、塾関係者と生徒が不適切な関係になるケースは掃いて捨てるほどあります。
では、なぜ問題にならないのか?
話は簡単。それは示談になるから。
親にとっても知られたくない事実ですし、塾側にとっても塾が潰れるかどうかがかかった知られたら困る事実です。そんな両者が示談をすれば、情報が外に漏れることはありません。
ただ、塾内部では話は別。こんな話は塾関係者では常識です。
そんな不適切な関係を築くきっかけになるのが、
- 携帯電話
- LINEなどSNS
- メール
などで個人的なやり取りをすることです。
塾関係者側、そして生徒側の言い分も一応理解はできます。
- 試験勉強中、夜に分からないところがあったら質問できて助かる
- いじめや家庭内の問題など、こどもが困った時に相談できるようにしたい
- 卒業後でも悩みがあったら相談に乗ってあげたい
その気持ちは理解できますが、悪い方向に発展する可能性があるため、よほどのケースを除いて避けるべきです。
では、親の携帯電話・メールならいいのでは?
と思うかも知れませんが、保護者と塾関係者が不適切な関係に陥ってしまうケースも発生しています。
僕が知っているケースでは、経営者の元で運営を任されていた教室長が育児の悩みを聞くという名目で母親と連絡先を交換したことで不倫に発展し、父親が教室長を訴えるという事件があります。教室長は勿論解雇され、そしてこどもの両親は離婚。全てを破壊しました。
塾に入る前には分かりにくいことですが、友人・知人からそんな噂を聞いた塾は避けた方が安全です。
もし入った後に気付いた場合は、責任者に改善を求めるか、大手塾の場合は本部に相談するのも手ですが、こどもが邪険な扱いを受ける恐れもありますので、退室することも検討する必要があると思います。
職員や教室がタバコ臭い塾
僕はこどもに携わる仕事をする人は禁煙するべきだと思っていますが、これは強要ができませんので、吸う吸わないは自由です。というか、言わざるを得ません。
でも、スーツなどにしみ込んだタバコの煙による三次喫煙被害をこどもが受けるべきではありません。
この配慮ができない人は、結局一事が万事で、他にもこどもを危険に曝す恐れがあります。
パンフレットをもらいに面談した時にタバコ臭いと感じた場合、その塾を避けた方がいいと思います。
また、スーツだけじゃなくて、部屋自体がタバコ臭い塾はもっての他。
僕が知っている個別指導塾の一つですが、生徒が入れ替わるタイミングで、塾近くの自販機前に教室長と講師が集まってモクモクしています。その状態で教室に戻ってきて授業をする感覚が理解できません。しかも、生徒が帰った後、教室内でも喫煙しています。保護者や生徒から「タバコ臭くない?」って尋ねられると「近くの店の煙が入ってきちゃうんだよね」とシラを切っています。そんな塾には絶対に通ってはいけません。
校長・教室長、講師がコロコロと変わる塾
「経営者=校長・教室長」の場合は変わりませんが、
- 経営者≠校長・教室長
- 大手塾の直営塾
の場合、校長・教室長はサラリーマンです。異動もありますし、退職もあります。だから時々校長・教室長が変わるのは仕方ありません。(校長・教室長がサラリーマンがどうかは一長一短があって、良くも悪くもありません。その人の能力次第です。)
時々変わるのはやむなしとしても、余りに頻繁にコロコロと変わる塾は止めた方が安全です。
コロコロと変わるからには、必ず良くない理由が存在しています。
校長や教室長に問題はなく、生徒の中に強烈な問題児がいるとか、保護者にモンスターペアレントがいる場合などにも心が折れてしまってコロコロと変わったりしますが、そんな場合であっても敢えてそんな塾を選ぶ必要はありません。
問題児が通っている、または生徒の親がモンスターペアレントな塾
通ったらダメな塾は、塾側に問題がある場合に限りません。
塾としては素晴らしくても、塾に通っている生徒に問題があったり、生徒の保護者がモンスターペアレントだったりした場合、トラブルに巻き込まれないためにも避けた方が安全です。
いじめは根絶するべきだと思いますが、実際にはどこにでも存在しているのがいじめです。
小中高だけではなく、大学に入ってもいじめはありますし、会社に入っても、会社以外の近所付き合いでも、そして老人介護施設に入ってもいじめは無くなりません。
ですから、塾にもいじめは存在しています。
そして、教師ほどの威厳を持たない校長・教室長にはいじめを防ぐ手立てが限られていますので、学校よりも悪質化しているケースもあります。
個人情報保護法があるので、どんなこどもが通っているかを塾に教えてもらうことは出来ません(公式には)が、色々な筋から誰が通っているのかを調べ、トラブルが起きそうな場合は避けた方が安全ですし、体験授業や休み講習で様子を見てから正式に決定するのも手です。
友達や保護者から異様に強く勧誘される塾
色々な友達から「一緒に行こう」と強く誘われる場合は、ちょっと注意してください。
単に仲良しグループが「勉強は嫌だからせめて友達と一緒に通いたい」という理由から誘っているだけなら問題ありません。
ですが、中には校長・教室長が生徒を「客引き」に育て上げている場合もありますので要注意です。
一人紹介する毎に図書券がもらえるというのが一般的です。
中には追加コマがもらえたり、キャッシュバックなんて塾もあるかも知れません。
そして、それは生徒に限らず、保護者までもが「客引き」になっている場合もありますので要注意です。
単に親切心で塾を勧めていると思ったら、図書券や現金欲しさに友人・知人を売っているだけという人もいますので、親切心からのアドバイスなのか、利益目的なのかを慎重に見極めるべきです。
これも入ってみないと分かりにくい点ですが、「紹介で入室した場合は入塾料半額」的なキャンペーンを打っている塾では、紹介者にも紹介料を渡していることが多いので、目安になると思います。
正確な見極めは難しいのですが、紹介してもらって入室すると退塾し難くなる恐れもありますので、極力紹介には頼らず、こどもと保護者で見極めることをオススメします。
路上駐輪や路上駐車を放置している塾
駐輪場と駐車場の確保はコストがかかります。
路上に駐輪と駐車させればその分利益が増える訳なので、そこをしっかりと管理出来るかどうかは塾のコンプライアンスの姿勢が表れるところです。
コンプライアンスの意識が低い塾は、いずれ何らかのトラブルを起こすリスクが高いと考えられますので、特別な事情がない限りはそんな塾は避けた方が安全です。
トイレが男女共用の塾
大きな塾ではほとんどないと思いますが、小さな塾ではトイレが男女共用なんて塾もあるはずです。
最近巷で盗撮被害が問題化していますが、塾のトイレも狙われています。
男女共用トイレは盗撮者のターゲットになりやすいため、その塾は避けた方が安全です。
第三者が入って来られないからと言って、盗撮犯が講師として勤務する可能性もありますし、生徒が金欲しさに手を出す可能性もあります。
くれぐれもご注意ください。
建物に耐震・防火などの性能においてリスクがある塾
問題は「人」だけとは限りません。
地域で想定される最大震度に耐えられなさそうな建物を使っている塾は避けましょう。
また、耐震性能は高そうなテナントビルに入っていても、防火扉の前にダンボールが積まれていたり、避難用・消火用に破る必要がある窓に宣伝用のフィルムを貼ってしまっている場合、避難や消火活動を妨げ、被害を拡大する恐れがあります。
塾を選ぶ際には、建物の安全性もきちんと確認してください。
悪い点といい点をしっかり比較してください
塾選びでは、いい点だけを見て決めてしまうことが往々にしてあると思います。
どこの塾も良いところしかアピールしませんし、アピールされた点を比較してどこか一箇所に決めるのは簡単な作業ではありません。
パンフレットを集めて、色々検討しているうちに分からなくなってしまい、最後は勢いで決めてしまうことがないように、これから塾を選ばれる際には、悪い点を探して消去法で決めるという方法も試してみてください。
悪い点を探すのは「何だか申し訳ない気がして。。。」と気が引けるかも知れませんが、大切なお子さんを成績だけではなく、命を預ける塾を選ぶ訳ですから、それも必要なことです。
遠慮せずに厳しい目で塾選びを行い、一番いい塾を見付けてくださいね。
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