払いすぎかも? レジでバーコードを読んでも起こるミス
2020/01/21
レジがバーコード式になって金額の打ち間違いは絶滅したと思われているかも知れませんが、金額の打ち違いは今でも存在しています。ただ、打ち違いが発生するタイミングが変わっています。
先日、スーパーのレジで待っている間、「ピッピッピッ」とバーコードが読み取られ、次々表示される金額を見ていました。すると覚えのない金額が一瞬表示されました。
処理済みのカゴを見ると、どうやら2袋セット売りのウインナーのようです。
本来は
売り場で表示される価格418円(税抜き)×1.08=451円(レジで表示される税込み価格)
であるはずが、
667円
と表示されました。
見間違えかと思ってレシートをすぐにも確認したかったんですが、レジの人に申し訳ないので、一旦駐車場に戻ってから車の中でレシートを見たら「667円」となってました。
もしかすると、僕がPOPの金額を見間違えただけで、今日は逆「特価」になっていたのかも知れないと思い、買い忘れの品を買いに戻った体でさり気なくPOPを確認したら、やっぱりいつも通りの418円(税抜き)になってました。200円以上も高く支払っていたことになります。早速店員(レジ以外)に説明して、返金してもらいました。
バーコードに紐付けした価格が誤って登録されている可能性があります
レジがバーコード式になる前、金額はテンキーで入力していました。
バーコード式のレジが登場した時、ずいぶんハイテクになったと感動しましたが、今ではそれも当たり前。都会のこどもは、バーコード式以外のレジを見たこともないかも知れません。
テンキー式のレジの時代、金額の打ち間違いはそこそこの頻度で発生していたので、主婦の皆さんはレジで並んでいる間、表示される金額に目を光らせていたことと思います。僕も当時は兼業主夫ではなかったですが、目を光らせていました。
それがバーコード式のレジになると、テンキーで金額を入力しなくなったので、
バーコード式のレジ⇒金額の入力間違いはない⇒目を光らせる必要なし
と思われた人も多いかも知れません。
事実、金額間違いの確率は大きく減ったはずです。
金額間違いが起きるタイミング | |
テンキー式 | バーコード式 |
値札を付けるタイミング | バーコードに価格を紐付けるタイミング |
レジ入力のタイミング | ー |
※値付けを付けるには、ハンドラベラーを使っていました。
ですが、価格間違いはゼロがなったわけではありません。
商品が流通センターに届いたタイミング、または各店舗に届いたタイミングで、商品のバーコードに販売価格を紐付けする作業が行われますが、そのタイミングで入力担当者がミスをすれば、その商品は全て間違った価格で販売されることになります。
- 正しい販売価格 1000円
- バーコードに紐付けされた価格 2000円
以上のように登録されている場合、レジで一瞬表示される金額かレシートに表示される金額に気付かなければ1000円多く支払わされている可能性があります。(ただ、これと逆に実際の支払い金額が少ない場合も考えられますので、長い目で見たら痛み分けなのかも知れません。)
金額間違いが起きやすいのは、セール価格後に通常価格に戻すタイミング
通常価格が間違っていると、POPを出力した際に気付くことがほとんどです。
出力時点で気付かなくても、店員が店内巡回中に気付くでしょうし、客から指摘されることもあるでしょう。
「チラシの商品」などとして特価を設定し、そのPOPを出力する際も、通常価格と同じように気付かれます。
ですが、特価から通常価格に戻すタイミングで入力ミスが起きると誰も気付かないケースが生じます。
どういうことかと言いますと、
- ウインナーは通常価格400円で、POPもバーコードに紐付けされた金額も400円
- チラシ掲載の特価として300円を設定し、POPもバーコードひ紐付けされた金額も300円に変更
- POPは通常価格400円のPOPの上に掲示
- セールが終わり、価格を通常価格に戻す際に400円ではなく、600円と誤って入力
- 特価300円のPOPを剥がし、下の通常価格400円のPOPを再利用
- バーコードに紐付けされた価格は600円なのに、POPは400円と表示されたまま
このようにして、POPとバーコードに紐付けされた金額との差異が生じて、顧客に請求される金額が間違ったものになってしまいます。
セール終了後に、POPも再出力すればミスに気付ける機会が出来ますが、通常価格のPOPを使いまわす以上は、チェックが漏れ、顧客が払いすぎたことに気付くまでは間違った金額が請求され続けます。(※もし安くなる方向に金額が間違っていた場合、顧客は「思ってたより安かったんだ!ラッキー!!」と思うだけで、わざわざ店員に確認しないため、発覚する可能性は低いと思います。)
バーコード式のレジでも、セールの翌日などは特に注意が必要です
レジがテンキー入力式からバーコード式になって、レジでの打ち間違いはほぼ無くなりました(単品売りの野菜なんかは今でも手打ちしてます)が、バーコードを登録する時点で入力間違いをした場合は、POPとは異なる金額を徴収されている可能性があります。
セールによって金額を変更し、それを通常価格に戻す時に入力間違いをすると、チェック機能が上手く働かない可能性がありますので、客側も注意が必要です。
レジでは次から次へと表示が変り、なかなか気付けないと思いますし、帰宅後にレシートで確認して、翌日にでもレジ以外の店員に話をするのがスムーズです。
万が一レジで間違いに気付いても、レジ係に言えば作業が止まってしまいますので、レジで間違いに気付いた場合も、レジ以外の店員に相談するようにするのがオススメです。
金額が安すぎることに気付いた場合も店員に言った方が安全
以前、コンビニで買い物した男性が携帯電話料金やたばこ代など約1万3000円の支払いに対して1万5000円を渡したところ、6万円を受け取ったと勘違いしたレジ係が約4万6000円のお釣りを渡したにも関わらず、それをそのまま受け取ったとして男性が逮捕される事件がありました。
これはスーパーでも同じ。
釣り銭を多くもらったことに「気付いた」場合は、速やかに申告しておかなければトラブルに巻き込まれる可能性があります。
(遺失物等横領)
第二百五十四条 遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物を横領した者は、一年以下の懲役又は十万円以下の罰金若しくは科料に処する。出典:刑法 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/M40/M40HO045.html
釣り銭と同じように価格の入力間違いによって実際よりも安くなったことに気付いた場合も、店に申告し、差額を支払った方が安全です。金額にもよりますが、刑法第254条の「占有離脱物横領罪」に問われるリスクがあります。(現実的ではなく、あくまで可能性です。)店側の間違いな訳ですから、申告すれば「そのままでいいですよ」と言ってくれるとは思いますけど、念のため。
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