セカンドオピニオンは健康保険が使えず自費診療になります
2019/06/13
信頼できるかかりつけ医がいる場合は問題ありませんが、都合の良い時間に予約が入った病院へ行く的なスタンスで病院とお付き合いをしていると、診察結果に「???」ってなることがありますよね。
そんな時は、その病院で出された薬を服用して様子を見るのか、それとも別の病院へ行ってセカンドオピニオンを求めるのか、悩まれる方もいるかも知れません。手術が必要になるような重い病気の場合は、医師の方からもセカンドオピニオンを得ることを勧められる場合もあると思いますが、軽い病気の場合はどうすればいいのでしょうか?
セカンドオピニオンは結構厄介で、しかも高くつきます
セカンドオピニオンという言葉だけが一人歩きしてしまい、医師の診察結果が「?」な場合はセカンドオピニオンが頭をよぎるかも知れませんが、実はそれほど簡単でも、お値打ちでもありません。
セカンドオピニオンを受けるには、
- 主治医に別の病院の医師に診断・治療結果や病状の推移などを説明するための診療情報提供書を作成してもらう必要がある
- セカンドオピニオン外来を利用する場合、診療ではなく、相談になりますので、健康保険の対象とはならず、自費診療(つまり満額負担)になります
つまり、最初に受診した医師に「別の病院でセカンドオピニオンを受けます」と宣言する必要があり、そして通常の診療では3割負担(それでも高いと感じてしまう)のところ、10割負担をしなければならなくなります。
これでは軽い気持ちでセカンドオピニオンを得ることはできません。
ネットで検索していると別の病院で初診扱いの診察を受けるケースもあるようです
それでは所謂セカンドオピニオンではなく、診察のやり直しです。これには健康保険の負担が発生し、税金が無駄に使われることになってしまいます。
ただ、セカンドオピニオンの料金設定を決めていない病院も少なくないようで、その場合は
「自費診療でセカンドオピニオンをお願いします」
とお願いしても、初診扱いにして保険を適用する病院もあるようです。ややこしいし、患者さんのためにもなるし、的な善意からではないかと思いますが、無駄に保険を使っているとなると胸も痛みます。
同じ病気で、同じ時期に別の病院を複数受診することを、
- 重複受診(完全な同時期で、薬の処方も重複します)
- はしご受診(次から次へと乗り換える形です)
と言って、良くないことのようです。健康保険法で禁止されているようなのですが、根拠となる条文が良く分かっていません。いくら検索しても分からないままです。でも、一応ダメなことはダメみたいです。常識的に考えればその通りなんですが、根拠が分からないのはちょっと気持ちが悪いです。
セカンドオピニオンを受けると伝えると「二度と来るな」と医師がキレる場合もあるそうです
主治医に別の病院の医師に診断・治療結果や病状の推移などを説明するための診療情報提供書を作成してもらう必要があるということは、つまり主治医というか今かかっている病院の医師にその旨を告げる必要があります。
これが「私はあなたを信用していない」という言葉に聞こえてしまう訳なんですが、まぁそれも仕方がないかも知れません。実際にセカンドオピニオンを得ようとする時にはそういう状況もありますので。
「診察してくれた医師を傷付けずに、別の医師の意見を聞きたい。でも、重複受診で保険料の無駄遣いをすることは避けたい。」
この思いを満足させてくれるいい方法は残念ながらありません。
医師を不快にしてしまうか、重複受診をするかしかありません。
結論
信頼のおけるかかりつけ医を持って、そこに任せるのが一番です。
なかなか病院に関する信頼のおける口コミはないのが現実ですが、色々手を尽くして情報を入手して、新たに病気になった時にその病院で診察を受けて、品定めをするしかありません。「品定め」と言うと失礼かも知れませんが、こちらも命や健康が掛かっています。結婚相手を探す位の気合で、医師は病気を見定め、こちらは医師を見定めましょう。
それが無駄のない良い方法だと思います。
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