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中2男子が置いたブロックでバイクの男性死亡

      2019/06/12

住之江区で中2男子が置いたブロックでバイクの男性死亡

2015年10月23日、大阪府大阪市住之江区に住む中2男子がコンクリートブロックを路上に置き、それに衝突したバイクの男性(当時51歳)が死亡するという事故がありました。

大阪府警住之江署は、12月17日に傷害致死の容疑でこの男子生徒を補導しました。警察の調べに対して、

「ブロックを置いて事故が起き、大騒ぎになるのが見たかった。」

と供述しているそうです。

警察は当初殺人容疑で捜査を行っていましたが、この男子生徒が、

「大きな事故になることは分かっていたが、人が死ぬとまでは思わなかった。」

と供述していることから、容疑を殺人から傷害致死に切り替えました。置いたブロックにバイクが衝突すれば運転者が死ぬ可能性があることは簡単に想像ができるため、本来は未必の故意による殺人罪ではないかと思います。

補導された中2男子生徒の不幸な背景

この男子生徒は、虐待や育児放棄などを受けていたようで、12月10日には住之江署が「要保護少年」として生徒を保護し、児童相談所に通告をしていました。

10月23日にブロックを置き、バイクの男性が死亡してから、自首することもなく、過ごしていたようです。12月10日に「要保護少年」として警察が保護したところ、現場周辺の複数の防犯カメラに写っていた少年の姿と一致したため、10月23日の事件の擁護者であることが分かったようです。

ただ、不幸な背景があっても誰にも迷惑を掛けたりしないこどもが殆どであるでしょうから、そのことでこの少年がしたことを正当化することはできません。犯罪は犯罪として法律に則って対応されなければなりません。

気になるのは亡くなった男性への損害賠償

中2男子は警察に逮捕ではなく、補導されました。13歳という年齢からでしょうけれど、13歳は非常に微妙な年齢です。

小学校6年生(12歳)までの犯罪行為などの責任は親にあると見られますが、13歳はグレーゾーンです。彼に責任を問うのか、問わないのか。仮に彼に責任はなく、保護者に責任があるとされた場合、虐待や育児放棄をするような親がきちんと責任を負い、賠償責任を果たすのかという点は非常に疑問です。

容疑が殺人ではなく傷害致死になり、少年法に守られ少年は罰せられず、しかも損害賠償責任も果たされない。亡くなった男性の家族の怒りはどこにぶつければいいのでしょうか。

自分を守るため、そして相手も守るために個人賠償責任保険に入りましょう

自分のこどもが犯罪を犯すなんて、親は誰も考えたくありません。ですが、万が一でも犯罪を犯せば賠償責任を負う可能性があります。命を奪うような事件になると億の単位の賠償金額になる恐れもあります。

また、犯罪を犯さなくても、過失で怪我をさせてしまった、相手が亡くなってしまった、車に傷を付けてしまったなどのケースでも高額の損害賠償責任を負うことが考えられます。最近は自転車による事故が問題になっていますが、通学中に自転車で事故を起こし、相手の方が亡くなり、高額の賠償責任を負うという話はもはや他人事ではありません。

そんな場合に備えて、個人賠償責任保険に入りましょう。

万が一の場合に、こどもと保護者を守ってくれる保険です。そして、被害者が必要な賠償を受けることで守ってくれるものでもあります。

自動車の任意保険に付帯していたり、クレジットカードのサービスの一つに入っていたりしますが、

  • 金額
  • 支払い条件
  • 支払い対象

などを予めきちんと確認しておきましょう。

特に支払いの対象とならないケースに関する約款はしっかり目を通しておかなければ、いざという時に役立ちません。

日本損害保険協会による「個人賠償責任保険で保険金が支払われない主な場合」は以下の通りです。

個人賠償責任保険で保険金が支払われない主な場合は、次のとおりです。

  1. 契約者、被保険者の故意による損害賠償責任
  2. 地震・噴火またはこれらによる津波に起因する損害賠償責任
  3. 被保険者と同居の親族に対する損害賠償責任
  4. 被保険者が所有、使用、管理する財物の正当な権利を有する者に対する損害賠償責任
  5. 被保険者の職務遂行に直接起因する損害賠償責任
  6. 被保険者の心神喪失に起因する損害賠償責任
  7. 航空機・船舶・車両の所有、使用、管理に起因する損害賠償責任

出典:日本損害保険日本損害保険協会「問93 個人賠償責任保険は、どのような保険ですか。」

これによると、

契約者、被保険者の故意による損害賠償責任は支払い対象外

であるとされています。

今回大阪市住之江区で起きた事件が個人損害賠償保険の支払い対象になるかどうかは微妙ですが、誤って他人の自動車を傷付けたり、通学中に自転車でぶつかった相手が亡くなった場合には損害賠償金が保険より支払われます。

自分のこどもが事故や事件に巻き込まれるのも嫌ですが、自分のこどもが相手に迷惑を掛けるようなことも同様に嫌なものです。そんな時に支払い能力を超えるような損害賠償責任を負い、人生が破綻してしまうようなことがないように、個人賠償責任保険には加入するようにしたいですね。

 

 - 生活, 育児

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