あんしん あんぜん はりねずみ

毎日を安心して安全に過ごしたい。そんな想いに役立つ情報をお届けします。

*

エナジードリンクで中毒死しないために

      2019/06/12

エナージードリンクの大量摂取は危険です

福岡でカフェイン入り飲料を大量に飲んで男性が亡くなった事件は、この男性がエナジードリンクと言われる清涼飲料水を継続的に飲んでいたことが原因だと言われています。この男性はかなりの睡眠不足をエナジードリンクとカフェイン錠剤の服用で紛らしながら生活をしていたようです。

警察の依頼を受けて、福岡大学の法医学教室で解剖を行ったところ、血液から少量のアルコールと高濃度のカフェインが見付かり、また胃の内容物と尿からは高濃度のカフェインが検出されたそうです。

男性の死に事件性がないため、詳細の調査が出来ず、胃の内容物に含まれたカフェイン錠剤がどの位に死因になっているのかは不明だそうです。

アメリカでは数年前からその危険性が指摘されています

エナジードリンクは2000年代から市場に現れ始め、若い人の間で流行しています。アメリカでは、2011年に少女(14歳)がエナジードリンクを飲んで死亡する事故があったと報道されました。それ以外にも10件を超える死亡例があると言われています。

しかし、今回の男性が死亡する前にはエナジードリンクの大量摂取で死亡する例が国内には無かったため、特に摂取許容量やこどもの摂取の制限などはされていませんでした。

制限などはありませんが、食品安全員会では以下のような摂取量の目安を挙げています。

カフェイン摂取の目安

出典:毎日新聞「<カフェイン中毒死>血中濃度、致死量…短期間に大量摂取か」12月21日(月)22時7分配信

耐性が出来やすいカフェインは摂取量に注意しましょう

カフェインは耐性が出来やすいと言われていますので、気付かないうちに量が増えてしまい、いつのまにか許容量を超えてしまっている可能性もあります。

成人でもコーヒーは3杯/日を限度にしておきましょう。

体調や健康状態によって特にカフェイン摂取を避けた方がいい場合もあります

カフェイン分解酵素の活性や低かったり、肝機能が悪い場合は、摂取許容量と言われている量よりも低い量で中毒を起こす恐れがあります。

  • 体調不良
  • 肝炎などで肝機能が低下している
  • アルコールを飲んでいる

状態でカフェインを摂取すると摂取許容量内でもカフェイン中毒を起こす恐れがあります。体調が良くない、肝臓の数値が優れない、酔っている時には、カフェんインを含んだ飲料を大量に飲むのは控えた方が安全です。

また、

  • 脱水症状を起こしている
  • 高脂血症
  • 心臓に疾患がある

ような方は、エナジードリンクのような多くカフェインが入った清涼飲料水の摂取を控えた方が安心です。高い濃度のカフェインによって心拍数が上がることで心臓に負担がかかりますし、利尿作用によって体内の水分が排出されますので、心臓に負担もかかりますし、血栓を起こす恐れもあります。

現在通院をされている方は、カフェインを含む飲料を飲む場合はかかりつけの医師に相談してからにすると安心です。

エナジードリンクが悪い訳ではありません

「エナジードリンクで死亡」という見出しが増えて、エナジードリンクが体に悪いかのような印象を受けてしまいますが、エナジードリンクが悪い訳ではありません。

アルコールと同じで個々に応じた許容量を超えて摂取すると中毒を起こすということです。統計に出てきていないだけで、過去にもカフェイン中毒やカフェインとアルコールの相乗効果で亡くなってしまったケースは結構な数あるのではないかと思います。

先日も、京都府立大学で1回生の女子学生(19)がキャンパス内で飲酒をして、急性アルコール中毒で亡くなる事件がありました。カフェイン入り飲料での死亡事故が珍しいため、今は騒がれていますが、要は自分の体に合わせて摂取量を決めて摂取する必要があるということです。

アルコールも「ノリ」が怖いですが、カフェインも同じです。雰囲気に流されてガブガブ行くと命を落とす危険性があることを頭の隅に留めておく必要があります。

ドラッグレースで使うナイトラス・オキサイド・システム(NOS)も亜酸化窒素(笑気ガス)を注入することで、強烈なパワーを得ることができますが、使用量や使用方法を誤ればエンジンがブローする危険性もあります。また、許容量を守って使用しても、継続的に使い続ければ、NOSを使わない時に比べればエンジンの摩耗は大きくなり、寿命も短くなってしまいます。人間にとってのカフェインも同じようなものです。ここ一番でブーストを掛ける時に限って使う分には問題はないと思いますが、継続的に使用すると体にかかる負担は大きくなり、健康を害したり、最悪は命を落とす恐れもあります。

 

アルコールもカフェインも、ほどほどに嗜みましょう。

※アルコールとカフェインの同時摂取は危険ですので、止めておきましょう。(カクテル程度なら多分OK)

 - 健康, 化学物質, 生活, 職場, 育児, 食中毒, 食品

  関連記事

鶏卵
離乳期の早期に卵を摂取すると卵アレルギー発症を予防

国立研究開発法人国立成育医療研究センターが本日プレスリリースした内容がこれから出 …

毒
長崎県松浦市 男性がキンシバイを食べてフグ毒中毒

巻貝の一種キンシバイにはフグ毒があります 11月9日、長崎県は県在住の男性が自分 …

緊急避難所
軽井沢バス転落事故 ギヤがニュートラルで制動不足か

長野県軽井沢町でスキーツアーの大型バスが崖下に転落して15人が亡くなった事故で、 …

シュモクザメ
遊泳禁止 茅ヶ崎のえぼし岩周辺にシュモクザメ30匹

今度は神奈川県茅ケ崎にシュモクザメが出現しました。8月14日正午頃、水上バイクに …

イルカ
うつ病が超音波で緩和される可能性

多くの神経症状 (頭痛、脳梗塞、パーキンソン症候群、ジストニア、耳鳴りなど) や …

高層ビル
高所平気症か 横浜市鶴見区のマンションで男児の転落事故

かなりの高所恐怖症の僕にはマンションのベランダに出るだけでお尻がもぞもぞしてきま …

高温注意
水を飲ませず死のランニング 奈良市生駒市で中学生が死亡

再び防げるはずの事故で大切な命が失われてしまいました。 奈良県生駒市立大瀬中学校 …

チャイルドシート
Eマークの無い未承認チャイルドシートの使用は違法かつ危険です

チャイルドシートは使っていましたが、国の基準があることは知りませんでした。ですが …

NO ENTRY
行ってはいけない塾の見分け方

「こんな塾、入らせるんじゃなかった。だけど、高い入学金払ってしまったし。。。」 …

リバースドアスコープ
ドアスコープ覗き対策をしましょう 帰省時の防犯対策

リバースドアスコープを使った覗きに対策しましょう リバースドアスコープと言っても …