塾員注目 広告学研究会は解散 ミス慶應コンテスト2016は中止
2019/06/12
ゲス飲酒に続いて、慶應義塾大学三田祭のミス慶應コンテスト2016が未成年飲酒によって中止になりました。
慶應義塾大学 広告学研究会の不祥事でミスコン中止
そして、創立1924年と言われる広告学研究会には解散が命じられました。実に88年という長い伝統は、広告学研究会らしい結末で幕を下ろすことになりました。
それに伴って広告学研究会が主催していたミス慶應コンテスト2016の中止が決定した訳です。
今回の件は、三田祭の舞台を楽しみにしていたファイナリストの方々は勿論、協賛金を既に出して、動いていた企業にとっても寝耳に水。多大な迷惑がかかっています。問題を起こした当事者達は、その責任の重さをしっかりと感じて、反省して欲しいと思います。
慶應義塾大学が塾生向けサイトで公開した告示によれば、広告学研究会が9月2日に催した懇親会において
- 複数の未成年者が飲酒
- 互いを指名して飲酒するように囃し立てる、或いはゲームの勝敗により飲を呷る等の危険な行為があった
などの危険行為が確認されたことに加えて、
- 飲酒に関しては日頃から会員への適切な指導が行われていた形跡が認められず
公認申請の際に自ら定めて届け出た「飲酒事故対策」が無視されていた状態。
そもそも、広告学研究会は過去にもしばしば問題を起こしており、2009年には研究会に所属する
- 男子学生9人が大人用紙おむつをはいて局部を露出した上で東横線日吉駅構内を全裸で走り回る
- 駅構内だけではなく、ひようら(日吉駅前商店街)から駅構内にかけての数十メートルを全裸で走る
- 女子学生1人がその模様を撮影
- 関わった男女の学生が公然わいせつ容疑で10人書類送検
という破廉恥な事件を起こし、世間の注目を集めました。
この事件を受けて広告学研究会は無期限の活動停止処分を受けましたが、三田祭まで猶予がなく、協賛金を集金済みであったこともあって、ミス慶應コンテストは実施されましたが、翌年の2010年のコンテストは中止となり、再び世間の注目を集めたという過去があります。
「無期限の活動停止処分」は無期懲役と同じで、言葉の響きとは全く異なり「終身刑」ではありません。OBのロビーイングなどもあったのでしょう。研究会は間もなく活動を再開し、告示にもあるように、再度の公認申請の際に自ら定めた「飲酒事故対策」を提出して、2011年度からミス慶應コンテストの運営実行団体として関わっていました。
結局、「無期限」という名の1年強の活動停止期間で十分に反省をすることもなく、その後も問題行動を繰り返し、遂に今回の
解散命令
に至ったという訳です。
告 示
このたび、公認学生団体「広告学研究会」が「学生団体は、本塾の教育目的に添うもの」と定めた「学生団体、集会および掲示等に関する規程」の第一条にもとる行為に及んだことが確認されました。これを受け、同規程第六条に基づき、平成二十八年十月四日付で同団体に解散を命じました。
当該団体は平成二十八年九月二日、活動の一環で滞在していた宿泊先にて懇親会を催し、複数の未成年者が飲酒に及びました。その場において、互いを指名して飲酒するように囃し立てる、或いはゲームの勝敗により飲を呷る等の危険な行為があったことが確認されています。法を犯し、自他を危険に曝した行動に対し不快失望の念を禁じ得ません。
また、飲酒に関しては日頃から会員への適切な指導が行われていた形跡が認められず、今般の懇親会においても、公認申請の際に自ら定めて届け出た「飲酒事故対策」は一顧だにされませんでした。これは公認学生団体としての適格性を著しく欠くものです。
当該団体にあっては過去にも問題を繰り返し惹起しており、大学はその都度指導に当たってきました。しかしながら今般の事態に及んで、団体の体質、運営実態が極めて不適当であることは明白であり、事案の重大性とこれまでの指導の経緯に鑑み、冒頭の措置を取ることとしました。
慶應義塾は、当事者に猛省を促すとともに、塾生一人ひとりが責任と自覚ある行動に努めるよう、あらためて、強く求めます。
以上
平成二十八年十月四日
塾長 清家篤
出典:慶應義塾大学 塾生サイト 【告示】学生団体への措置について(10月4日) ※10月14日に削除
規律に厳しい慶應義塾大学が
2009年に日吉駅構内を全裸で走り回り、それを撮影するという公然わいせつ容疑で書類送検された事件
を無期限の活動停止処分に留めたことは過ちで、この際にもっと長い活動停止処分にするか、解散を命じるべきでした。
僕が日吉にいた頃、図書館で所蔵本をコピーするのが面倒で必要な部分を破って持ち帰ろうとした2学生が
退学処分
を受けていました。ひっそり大学を去ることさえも許されず、門を入って直ぐの大きな掲示板に
学問を志す学生として本を破ることは言語道断
- ○○学部 ○○○○君
- ○○学部 ○○○○君
以上2名を退学処分とする
的な感じで、晒されていました。
かなりショッキングでしたが、塾の毅然とした態度には惚れ直したものです。
OBからの圧力があったんだと思いますが、書類送検事件で「無期限の活動停止処分」&「1年強で復活」は失策でした。
しかも、書類送検された学生10人(商学部4人、理工学部2人、経済学部1人、法学部1人、文学部1人(女子)、環境情報学部1人)に対する大学の処分は、
けん責
であったと言います。
「けん責」とは、
学則第188条
この学則若しくはこれに基づいて定められた学内諸規則に違反し、または学業を怠り、気品を害ね、その他学生としての本分にもとる行為のあった者については、懲戒として情状により譴責(けん責)、減点、停学または退学の処分をする。
に基づく処分の中では最も軽い処分になります。
1年の女子学生1人が書類送検された文学部の学部長は、
周知のように、平成21年9月、複数の学生が日吉駅周辺で社会性に反する行為を行い、その後公然わいせつの疑いで書類送検されました。残念なことにその中には文学部の1年生(女子)も含まれています。
いうまでもなく、このような行為は大学の気品を損ね、学生としての本分に著しくもとるものであります。
よって、文学部教授会は学則第188条に基づき、当該学生に対し譴責(けん責)する処分を決定しました。
今後かかることがないように、文学部学生諸君は、その責任を十分に自覚し学生生活を送られるよう希望します。
なんだかユルい処分です。
過去には
定期試験で不正行為を行った学生
減点処分:その学期の全単位を剥奪、実名を掲示板に掲示
知人に暴力をふるって逮捕された学生(後に示談成立し、起訴猶予処分)
無期限停学処分
テストで不正(カンニング)をして減点処分を食らった学生は僕も見ました。成績を下げられることも痛いですけど、掲示板に貼り出されて辱めを受ける方がしんどいかも知れません。
暴力をふるったという学生も、示談が成立して、起訴猶予処分になっていたとしても、その行為から無期限の停学処分になるのも納得できます。(退学でも仕方がないと思います。)
それらに対して、広告学研究会が起こした
慶大全裸疾走事件
に対する「けん責」処分は軽過ぎる印象があります。
今回の未成年飲酒事件も「けん責」だけで終わらせるつもりなのでしょうか。
それとも、広告学研究会が解散処分を受けることで禊が終わったとして、所属する学生に対してお咎め無しになってしまったりしないか心配です。
過去に図書館の本を破った行為に対して、
弁償+けん責
ではなく、
退学処分+実名掲示
という重い処分を下したのとは同じ学校とは思えません。
処分を決定するのが、所属学部の教授会だとすると、年度や学部に応じて厳しさに差が出るのは仕方がない部分もあると思いますが、同じ「法律(学則第188条)」に基づいた処分が余りに大きく異なるのは正しいこととは思えません。
これに関しては、塾員の一人として改善を希望します。
出典:https://www.keio.ac.jp/
ミス慶應コンテスト2017は要りますか?
内輪ノリがが苦手な僕は、一度も三田祭に行ったことがありません。(そんな僕には奥さんから経歴詐称の疑いがかけられています。。。)
そんな僕に言う資格が無いのかも知れませんが、ミス慶應コンテストはもう要らないんじゃないかって個人的には思います。過去に有名なアナウンサーを何人も輩出してきたと言われますが、だから何なのって感じ。ミス慶應コンテストがあってもなくても、その方々はアナウンサーになったのではないでしょうか。
ミス慶應コンテストに限らず、数多あるミスコンテストは見直す時期に来ていると思います。
ただ、ミス慶應コンテストの主催団体が解散処分を受けましたが、きっと主催団体が広告学研究会から別の団体に移るだけで、何も変わらないのでしょう。
もしかしたら、広告学研究会のメンバーが設立した新団体が運営を引き継ぐだけの可能性もあります。
そんな情けないことにならないことを塾員の一人として祈っています。
日吉キャンパス内であっても今後は行動に注意してください
広告学研究会が日吉駅構内で全裸で走り回って書類送検された事件について、
駅はダメだよな
と思っている塾生は要注意です。
駅はもちろんダメですが、キャンパス内も今後はキャンパス外と同じ感覚で過ごさないと事件化する恐れがあります。
日吉キャンパスは非常に広いことは知られていますが、実際にはその何倍も広く、一部は山や森のようになっています。
自動車部の練習場もあったりします。(シースポでお世話になりました!)
地下には世界大戦時の地下壕が縦横無尽に走り、東の端には東海道新幹線も地下を走っています。
首都圏にある他の大学のように市街地にある場合はキャンパス内でもある程度の緊張感がありますが、日吉キャンパスは
隔離された山の中にいる
のではないかという錯覚に陥る時があります。
恐らくそんな感覚もあって、体育会の部員が練習上がりに全裸で陸上グラウンドを走り回り、通い込んだカップルを全裸のままで囲んで囃し立てるなんていたずらが昔はありましたが、今の時代非常に危険です。直ぐYouTubeに動画がアップされ、部は活動自粛に追い込まれるでしょう。キャンパス内でも事件化する可能性もあります。
日吉キャンパスに流れる自由な空気は好きでしたが、その自由さが時に他人を傷付ける恐れがありますので、日吉キャンパスに通う般教の学生と体育会の部員は注意して欲しいと思います。
コツコツ頑張って築き上げた評価であっても、誤った行動によって一瞬で崩れ去ります。くれぐれも大切な人生に傷を付けないように、ハメを外す場合でも超えてはいけない一線は絶対に超えないようにしてください。
広告学研究会の解散の裏にある闇
「週刊新潮」2016年10月20日号に今回の広告学研究会解散の裏にある闇が掲載されるそうです。
解散の理由は、未成年の飲酒だけではなく、東大生による事件と同じ女性部員を泥酔させた上での暴行があったとされ、それに関しては大学側の事実隠蔽もあったとされています。
これが事実だとすれば、慶應も地に落ちたものです。
被害者には刑事告訴してもらい、事実を明らかにして欲しいと思いますが、事件が事件だけにそれが難しい部分もあり、このまま闇に葬り去られるかも知れないと考えるとやりきれない思いがします。
早稲田大学の「スーパーフリー」、東京大学の「東京大学誕生日研究会」、それに続く慶應義塾大学の「広告学研究会」。他の大学のサークルや体育会でも同じような事件が起きて、そしてもみ消されていると思います。サークルは大学生の自由の象徴のような存在ですが、会社同様にコンプライアンスを意識しなければならない時代になってきていると思います。「スーパーフリー」や「東京大学誕生日研究会」のようないわゆる「ヤリサー」については今後何らかの管理をしなければ、他の学生の就職活動にも影響しますし、大学経営にも影響を及ぼします。自由の象徴であるサークルも「治外法権」的な間違った自由を改められるべき時期なのかも知れません。大学側の管理を強めるのは抵抗もあるでしょうから、学生による自治を強めて、今以上に学生自身でサークルを統制するのが必要かも知れません。
この事案について、慶應義塾大学は10月13日に声明を出しました。
「広告学研究会」の解散命令に関わる一部報道について
2016/10/12
慶應義塾大学
さる10月4日、公認学生団体「広告学研究会」の解散を命ずる告示文を学内掲示およびウェブサイトで公表しました。(告示)
その後、告示文に明記した解散事由以外にも違法な行為があった、と一部報道がなされております。今回の解散処分にあたっては、複数回にわたり関係者に事情聴取を行う等、大学として可能な限りの調査を行いましたが、報道されているような事件性を確認するには至りませんでした。
もとより、捜査権限を有しない大学の調査には一定の限界があります。一部報道にあるような違法行為に関しては、捜査権限のある警察等において解明されるべきであると考えます。大学としては自ら事件性を確認できない事案を公表することはできず、したがって、一部報道されているような情報の「隠蔽」の意図も事実もありません。
なお、事件性が確認されるような場合には、捜査等の推移を見守りつつ、厳正な対処を行うというのが、従来からの慶應義塾の方針です。
被害者によれば、慶應義塾大学に暴行被害について相談したものの、「警察へ行ってくれ」一点張りで取り合わず、
- 複数の未成年者が飲酒
- 互いを指名して飲酒するように囃し立てる、或いはゲームの勝敗により飲を呷る等の危険な行為があった
だけを理由として広告学研究会への解散命令を告示しましたが、これではそれが事件の全てであったように受け取られてしまいます。被害者から相談があったのであれば、大学に捜査権限はないため、事実の確認をすることは出来ないものの、被害者の証言を元に何らかの対応をすることが可能であったと思います。
万が一、警察が取り合わなければ、この事案は闇に葬り去るつもりだったのでしょうか。被害者となった慶應義塾大学の学生を守ることよりも、学校の名誉や加害者への配慮を優先させたような印象を受けます。
加害者が逮捕された場合、慶應義塾大学がどのような声明を出すのか、そして加害者に対してどのような処分を下すのか、一人の塾員として見守りたいと思います。福澤先生に恥じることのない対応を期待しています。
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