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べと病の流行で玉ねぎ価格が高騰中

      2019/06/12

玉ねぎ大好きです。春先は新玉ねぎを一日に一個消費していた程です。その玉ねぎの価格が少し前から上昇をし始めて、現在近所のスーパーでは1個98円になっています。この傾向、どうやら更に深刻になりそうな感じです。

佐賀県で玉ねぎに「べと病」が流行中

玉ねぎの「べと病」と言えば、この春にも兵庫県の一部などで発生し、新玉ねぎの供給に影響が出ました。

今回は、玉ねぎの出荷量全国第2位の佐賀県で「べと病」が流行して、記録的な不作となっていることに加え、第1位の北海道では台風によって物流が混乱して、北海道産玉ねぎを十分に供給できない状態です。それによって、玉ねぎ価格の高騰が起きています。

「べと病」は卵菌の一種のPeronosporaceae科の菌が引き起こします

「べと病はカビが引き起こす病気」と言われますが、普段目にする「カビ」が原因ではなく、

卵菌の一種のPeronosporaceae科の菌

が引き起こす植物の病気で、野菜やぶどうの一部がドロドロした状態になっている時、べと病にかかっている可能性が高いです。

いわゆるカビが生えると、カビ毒「マイコトキシン」を産出するため、食べずに廃棄する必要がありますが、べと病はカビ毒を産出しないため、食べても健康被害はないと言われています。

ただ、べと病による

  • 生育不良でサイズが小さくなる
  • 一部が溶けたような状態になり出荷不能になる

ことで、生産量が大幅に減少する重要な植物病害に一つです。特別に珍しい病気ではなく、湛水・浸冠水が起きた場合、湿度が非常に高い場合、水はねが多い場合にも発生する恐れがあります。

感染症のような病気ではないため、神経質になる必要はありませんが、逆に条件が揃えばどこでも発生する恐れがあり、今年のように台風による水害が深刻な時は、全国で発生する恐れがありますので、今後玉ねぎ以外の野菜・果物価格の高騰が心配です。

菌の種類 影響を受ける植物
Plasmopara viticola ぶどう
Peronospora destructor 玉ねぎ・ねぎ
Pseudoperonospora cubensis きゅうり・スイカ・メロン
Peronospora parasitica 大根・キャベツ
Bremia lactucae レタス
Peronospora farinose ほうれん草

今後更に価格が上がる可能性もあります

台風12号は熱帯低気圧になりましたが、依然として日本の広い地域で強い雨に注意が必要です。

台風による洪水などで水に浸かってしまった農作物も少なく無いと思います。

べと病だけではなく、

  • 根腐れ
  • 茎葉のしおれ
  • ドロの付着
  • 立枯病
  • 軟腐病
  • 黒腐病
  • 葉かび病

などの病気が発生し、野菜・果物の価格が高騰する可能性があります。

価格の高騰を避けることは出来ませんが、

  • 生育不良でこぶりのもの
  • 見た目の悪いもの

などを積極的に購入することで、農家を間接的に支援することや、不要な価格の高騰を防ぐことに協力ができたらと思います。

 

 - 家事, 生活

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