歯科治療で感染する病気
2019/06/13
あなたの歯医者の感染防止対策は十分ですか
歯医者ってどうやって選んでますか?
「近い」「上手い」「痛くない」「昔から通っている」からですか?僕も歯医者恐怖症なので「痛くない」が上位に来るんですが、あることに気付いてからは、優先順位が変わりました。
歯科治療でうつる恐れのある病気
「歯医者で肝炎に感染」という話を聞いたことはないでしょうか。手術で肝炎に感染して、病院や血液製剤を製造した製薬会社を訴えるというケースは珍しくないのですが、歯医者が訴えられたという話は聞いたことがありません。でも、だから安全ということではありません。
- B型肝炎
- C型肝炎
- AIDS
- その他多数のウイルス性感染症
これらの病気が歯科治療を原因として感染しています。
でも、訴訟を聞かないんだけど
訴訟を耳にしない理由、それは歯科治療で感染したと特定が難しいからです。決して、数が少ないからというわけではありません。
日本の歯科治療技術は決して低いわけではありませんが、感染防止対策に関しては世界でも最低レベルと言ってもいいかも知れません。歯科医院が増えて、十分な収入が確保できない医院が増えていると言われている現在、歯科医院が自己負担で行わなければならない感染防止は進むことよりも後退する可能性が高いと言わざるを得ません。
どうしたらいいの?
残念なことに、現在のところは患者側に感染防止に関する関心が高くないため、口コミの高い歯科医院が安全である保証はありません。安全に関しては口コミに頼らず、自己防衛するしかありません。
歯科医院のウェブサイトを確認しましょう
高いコストをかけて感染防止対策を行っている医院の場合、ウェブサイトでそのことをアピールしている場合が多いです。無痛治療に関するページや院内の綺麗さに目が行きがちですが、安全にどの位配慮しているかについて、確認しましょう。
治療の前にクリーニングなどで試して、観察しましょう
緊急治療が必要な場合は仕方ないのですが、そうでない場合はクリーニングなどで利用して、しっかり観察しましょう。
ゴム手袋は毎回交換していますか?
医師も看護助手も全員ゴム手袋を患者ごとに交換しているかを確認してください。除菌ジェルやアルコールでの消毒だけでは危険です。B・C型肝炎、AIDS、その他の感染症のウイルスはそんなことでは死にません。注射器を洗浄・滅菌して再利用することが禁止されているように、手袋の使い回しは本来ありえないことなのですが、歯医者では依然普通に行われています。これをしている歯医者には絶対に行ってはいけません。
ミラー・ピンセットなどの治療用器具は滅菌されたものを新たに使用していますか?
滅菌し、パックされたものを使用していれば大丈夫です。
切削器具を使いまわしていませんか?
キーンという音を出して歯を削る器具には、唾液、血液、歯片が付着し、非常に危険です。毎回滅菌されたものを使用する必要がありますが、多くの医院ではこれをしていません。2003年の調査では14%の医院でしか行っていないという恐ろしい結果が出ています。
ハンドセットをオートクレーブで滅菌していても、ドリルは汚いものを使い回している場合もありますので、注意しましょう。
うがい用のコップは使い捨てのものですか?
使い捨ての紙コップを患者ごとに交換している場合は大丈夫です。昔ながらのステンレスコップは危険です。仮に洗っていてもダメです。患者ごとにオートクレーブなどで滅菌している場合はいいのですが、かさばるのでそれはないと思います。
患者ごとに治療イスを清掃していますか?
これも非常に重要です。でも、多くの医院で実施されていません。
出血を伴う治療の場合、適切なドレーピングをしていますか?
ドレーピングとは、ドラマの手術のシーンで患者を覆う布のことです。これがないと、患者の上だけではなく、広範囲に汚染物質が飛び散ってしまいます。抜歯の際にこれをしていない歯医者はダメです。
スリッパはUVなどで滅菌されていますか?
スリッパにも飛び散ったウイルスなどが付着している可能性があります。スリッパを滅菌しているかどうかも観察してください。(僕はずっと水虫がうつるのを防ぐためだと思ってました。考えたら、白癬菌はどこにでもいますし、治療で飛び散ったウイルスは白癬菌とは比較にならない位に危険ですね。)
ゴミ箱にバイオハザードマークがついていますか?
普通のゴミも血のついた綿も同じ普通のゴミ箱に捨てている医院は要注意です。ただ、ハイオハザードマークはつけずに、全てを医療廃棄物として処理している場合もありますので、これは必ずではありません。
治療中に気になることがあったら?
もし治療中に不安に感じることがあったら、躊躇せずに医師・歯科助手に確認しましょう。それで対応が悪くなるようでは、医院を替えた方が安全です。
ゴム手袋を患者ごとに交換しなかったり、切削器具を患者ごとに滅菌しないものを使い回したりすることは、食堂で他の客が使った割り箸を他の客にそのまま出すことよりも危険な行為です。自分や自分の家族を守るために、そのような医院を利用せず、安全な医院で安心して治療を受けましょう。
事前確認ができない場合は?
事前の確認ができないけれど、どうしても不安な時は、公立病院、日赤、大学病院へ行くとよいかも知れません。「感染防止対策⇒経費増加」という意識が薄いため、対策がしっかりされている可能性が高いと思います。口腔外科しかない場合は、受け付けてもらえないこともありますが、尋ねる価値はあると思いますよ。
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