カラス大量死　福島県鏡石町と神奈川県横浜市中区相生町の共通点

福島県鏡石町の福島県立岩瀬農業高校の周辺で、12月21日から22日にかけて、86羽という大量のカラスの死骸が見付かった事件ですが、鳥インフルエンザや放射能の影響などが不安視されていましたが、どうやらシアノホスという殺虫剤に使用される化学物質が原因であるようです。

福島県鏡石のカラス大量死の原因はシアノホス

国立環境研究所での検査では鳥インフルエンザの遺伝子検査は陰性だったとのことで、先ずは一安心です。

福島県で農薬の検出検査を実施したところ、胃の内容物から殺虫剤の成分のシアノホスが検出されました。濃度は51～750ppm。そして、現場近くに落ちていた油揚げを検査したところ、

51,000ppm

という極めて高濃度のシアノホスが検出され、現在関連性について引き続き調査が続いています。

カラスについてシアノホスの致死量が分かっていないため、現時点で油揚げに毒が盛られ、それを食べたカラスが大量死したと結論付けることはできませんが、ほぼ死因は確定だと思っていいでしょう。

シアノホスで繋がった福島県鏡石と横浜市中区相生町のカラス大量死事件

2013年4月30日に神奈川県横浜市中区相生町で大量のカラスと鳩が死んでいるのが見付かった事件で、当初は鳥インフルエンザが疑われましたが検査結果は陰性でした。その後で検査でカラスの死骸からシアノホスが検出され、それが原因だと見られています。

今回の福島県鏡石町でのカラス大量死も原因物質はシアノホスだとすると、模倣犯の可能性があります。

カラスの迷惑行為に悩まれている方も少なくないと思いますが、カラスも野鳥の一種で、鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律で保護されています。被害を受けたとしても、勝手に駆除を行ってしまうと、この法律に従って処罰されます。

福島県鏡石町でのカラス大量死は、

• カラスの駆除
• 野良犬・野良猫・野良アライグマなどの駆除
• 飼い犬・飼い猫の殺傷

を目的としたものだろうと考えられますが、いずれであったとしても、

• 鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律
• 動物の愛護及び管理に関する法律

などで処罰されます。

YAHOO！知恵袋に関連した書き込みがありました

2013年5月3日に書かれた質問「シアノホスがカラス駆除に有効と聞きましたが」に対して以下のやり取りがありました。

2013/5/307:25:42

シアノホスがカラス駆除に有効と聞きましたが、どこで買えるんでしょうか。

補足　働いている街でカラスが産まれたばかりの子猫をすべて食べてしまうので、気持ち悪いんで、どうにかならないかと考えてました。最近、横浜中区福富町の界隈でやたらと今度は猫がカラスを襲って食べているとおもったら、誰かが駆除してたんすね。今回たまたま、ビジネス街に近かったので報道されてますが、カラスの大量死は、福富町では最近、当たり前の光景ですよ。カラスが200羽くらい道を占拠してます。同時に猫も減ればいいのに。

ベストアンサーに選ばれた回答　2013/5/613:06:38

あれは使用目的が法により定められており、それ以外の使用をすると３年以下の懲役若しくは１００万円（法人なら１億円）以下に処せられる化学物質です。もちろんカラスの駆除用に使用することは禁止されております。物自体は簡単に入手可能です。通販でも販売されており、最低単位なら数百円程度です。しかしカラスの駆除目的であることを知りつつ具体的商品名を回答することはヤフージャパンサービス利用規約にも反しますので教えられません。

質問した人からのコメント　2013/5/8 00:08:47

すばらしい回答です。サイアノックスというアブラムシなどの駆除の農薬を見つけました。当然ですがカラスごときに使うものではないという、あたりまえの結論に達しました。ただし横浜のカラスは危険です。合法的かつ納得のいく駆除が必要だと考えます。まずは神奈川県警伊勢佐木警察署が不法行為をする中国のひとを放置せずにもっとなんとかすればここまではならないとも考えます。

2013/5/408:08:49

横浜の事件を真似しようというのですか？人間が好き勝手なことをしていて、カラスが邪魔だからと駆除するなどと言うのは身勝手すぎます。カラスの好物を目に付くところにおいておくほうが悪いのです。まして毒物などと言うのは、散歩中の犬が食べるかもしれませんよ！

補足について
その猫もカラスも、増えた原因は人間ですよ。餌がありそれがいつでも食べられるから、新たな命が生まれたりよそから来て住み着くのです。その原因を放置したままで毒餌をまくなど言語道断です。

出典：YAHOO！知恵袋「シアノホスがカラス駆除に有効と聞きましたが」

この質問に対する回答は非常に正当でした。そもそも質問した人は、本当に実行に移したくて質問したのか疑問が残りますが、カラスの被害で困っている人の中には、このように考えてしまう人もいるかも知れません。

僕の家の周囲にはカラスが少なくて幸いですが、最寄りもイオンモール周辺に何千羽ものカラスがいて、ヒッチコック映画のようになっています。屋内駐車場にとめられない時は、車が糞だらけになる覚悟が必要です。あの周辺に住まれている方のことを思うと、駆除したい、駆除して欲しいと思ってしまう気持ちを責めることは酷かなと思います。

シアノホスなどの殺虫剤でカラスを駆除してはいけません

今回福島県鏡石町のカラスの死骸から検出されたシアノホスがカラス駆除用に盛られたものかは分かりません。

仮にカラスを駆除する為に油揚げに盛ったとしても犯罪になりますし、カラス以外の鳥獣を駆除するために置いたものであったとしても犯罪です。いずれにしても鳥獣を駆除するために、毒入りの餌を置くことは犯罪ですし、非常に危険ですので、止めてください。

散歩途中のペットが口にして死ぬかも知れませんし、何らかの経路でこどもが口にして死んでしまうかも知れません。その薬品が雨で流れて、川の魚が死んだり、井戸水が汚染されたりするかも知れません。

被害を受けている方には同情しますが、どうか殺虫剤などの薬品を使って不法に駆除することを考えずに、その他の合法的な方法を探してみてください。最近では音波や鷹を使ったカラス撃退の方法もありますし、時間はかかりますが町ぐるみでゴミ出しの方法などを見直したりすることも有効です。どうか薬品以外の方法を選んでください。