民泊で盗撮・盗聴のリスク

今や不特定多数の人間が出入りする場所では常に盗撮のリスクが存在しています。盗撮映像が「商品」として売れてしまう現在、犯人は男とは限りません。盗撮犯グループに女性が入っている場合、トイレや更衣室に不審がられずに侵入し、カメラを設置したり、盗撮を行うことが出来てしまいます。

下はスターバックスのトイレで盗撮用のカメラが発見された事件を報道する内容。以前は男女共用のトイレが危険視されていましたが、今は女性専用であっても警戒が必要です。

現在、日本では民泊が増えていますが、利用する時には盗撮・盗聴に警戒が必要です。

「盗撮・盗聴がされるかも」

ではなく、今現在もどこかで盗撮・盗聴が行われています。

盗撮・盗聴を目的として民泊を開業する輩がいる可能性もありますし（可能性だけではなく、そういった輩は必ず出ます）、運営者以外の人間が出入りする以上、運営者が知らないところで、カメラやボイスレコーダーを仕込まれてしまうリスクがあります。

利用する時は、

• 入室後一番にカメラやボイスレコーダーを探す
• 着替えなどは極力照明を消して行う
• 込み入った個人情報は部屋では話さない（パスワードなど）

など、常に警戒することをおすすめします。

民泊がホテルや旅館よりも盗撮・盗聴のリスクが高い理由

盗撮や盗聴に使用する機器の進化

そもそも盗撮や盗聴が増えている背景には、盗撮や盗聴に使用する機器の

• 超小型化
• 高性能化
• 長時間駆動が可能
• 低価格化

などの技術的な進歩があります。

ビデオテープ式の頃のようにカメラからは音がすることはありませんし、電波で送信せずに、長時間録画や録音させておいて、後で回収するという手が使えます。

機器から音がしなくて、電波も出ていないとなると、発見には目視でカメラや盗聴器を発見するしかありません。本気で探せば見付けられないこともないですが、元からリスクに気付いていない人が普通に部屋を利用する中でカメラや盗聴器の存在に気付く可能性は極めて低いと思います。

開業資金がほとんど要らない

ホテルや旅館の場合、開業には大きな資金が必要です。でも、民泊は簡単に開業が出来るため、盗撮・盗聴を目的とした輩でも簡単に開業することが可能になってしまいます。

部屋の構造に「定型」がないため、ちょっとした変化に気づきにくい

運営者が掃除を行う時、ホテルや旅館と違って、はっきりした「定型」がないため、ちょっとした変化を見落としてしまう可能性があります。

壁や天井の換気口の中にカメラを設置されたり、天井裏にボイスレコーダーを置かれたり、火災報知器を火災報知器型のカメラにすり替えられたり、コンセントにタップ式の盗聴器を仕込まれても、気付かない可能性がホテルや旅館よりも高くなります。（※そういうことに注意を払っている民泊運営者もいらっしゃると思いますが、そうではない方もいるはずです。）

料金が手頃なため、機器の設置と回収のコストが低い

学校や駅などにカメラや盗聴器を仕掛ける場合、誰もいない時に忍び込む必要があります。

ですが、宿泊施設の場合、宿泊客を装って料金を支払って部屋に入れば、機器の設置はし放題。でも、ホテルや旅館は料金が高いし、部屋に細工をすると気付かれる可能性が高い。

そうなると料金が安くて、部屋に細工を行っても気付かれにくい民泊は格好のターゲットになってしまう恐れがある訳です。

同じ人が一定期間毎に宿泊をすると気付かれる可能性がありますが、グループで設置犯と回収犯を分けて宿泊すれば、まず気付かれないでしょう。

決して民泊が悪い訳ではありませんが、盗撮や盗聴に使用される機器の高性能化と低価格化が著しくて、防御が追いついていないのが実情です。ホテルや旅館でもリスクはゼロではありませんが、個人が運営する民泊の場合はどうしてもリスクが上がってしまいますので、利用される場合はそのことを前提として、自己防衛を忘れないでください。