暁星高校でケンカ　生徒がナイフで刺す

あの暁星高校でナイフを使ったケンカがあり、肩などをナイフで刺した高1（16）の男子生徒は傷害容疑で警視庁に現行犯逮捕されました。

私立暁星学園の事務長によると

• 事件が起きた午後0時10分頃は４時間目に当たり、今日は自習時間だった
• トラブルなどについては不明で、現在確認中

とのこと。

現在までに分かっていることは、

• 1年生の教室で男子生徒2人がケンカを始める
• 一人が折りたたみ式ナイフ（刃渡り約10センチ）を取り出し、ケンカの相手の右肩を刺す（病院へ搬送）
• ケンカの仲裁に入った別の男子生徒が肩、そして男性教諭が指を切られた（軽傷）

警視庁が逮捕した生徒を取り調べし、経緯や動機などを調べています。

怪我をされた生徒さんも教諭も命に別状がなかったのは不幸中の幸いです。

刃渡り10センチの折りたたみ式ナイフの携帯は銃刀法違反です

今回使用されたのは刃渡り10センチの折りたたみ式ナイフ。

果物ナイフにしては刃渡りが大きいので、もしかすると所謂「フォールディングナイフ」なのかも知れません。

今回の折りたたみ式ナイフのような刀剣類以外の刃物に関しては、銃刀法の第二十二条が規定しています。

正当な理由なしには、

• 刃渡り6センチを超える刃物
• 刃渡り8センチを超える折りたたみ式のナイフ
• 刃渡り8センチを超えるはさみ
• 刃渡り8センチを超える上以外の刃物

を携帯することが禁止されています。

また、正当な理由もなく折りたたみ式ナイフを持ち歩くことは軽犯罪法にも違反していますし、もし今回ナイフで刺したことが

刺してやろうと思ってナイフを学校へ持ち込んだ

となれば、傷害目的に凶器を準備したことになるため、悪質なケースになります。

刺す場合に

「殺してやる。」

と口走ってしまっていたら殺人未遂にもなってしまうため、どんな状況であったのかが気になります。

学校にはしっかりとした調査と対策を行って欲しいと思います

今回のケースは、

• 持ち物検査
• 道徳教育

だけで防げるものではありません。

いじめなどが背景にあった可能性もあります。いじめではなくても、悪質な侮辱なども考えられます。

僕が高校1年の時に、何度も侮辱されたことにキレたクラスメートが自宅から持ってきたキリ（またはキリようなもの）を突然振りかざして襲いかかるという事件がありました。怪我人もなく、警察にも通報がされなかったため、大事にはなりませんでしたが、近くで見ていて、あの事件は喧嘩両成敗かなと思いました。

今回、ナイフで刺してしまい、しかも事件化してしまいましたので、逮捕された生徒が圧倒的に悪いことになりますが、そこに至るまでにどんなことがあったのか、学校は調査によって明確にして、生徒や保護者には事実を隠蔽せずに、皆で今回の事件を教訓にして欲しいと思います。

最近の子はキレやすいと一言で片付けるのは簡単ですが、殆どの人は極限まで追い込まれると

• 他傷
• 自傷

のいずれかに至るのではないかと個人的に思っています。

いじめや執拗なからかいなどの処理能力を超えたストレスを自分の中で処理できる中高生はいないでしょう。大学生でも無理かも知れません。

その辺りも再認識して、今後生徒やこどもをどう指導していくのか、どう守っていくのかについて考えないといけません。（僕はクラスメートに対しては経験がないですが、父親を刺してやろうと思ってポケットに小刀を仕込んで過ごしていた時期があります。刺さずに済んだのは本当に幸運でした。）

どんな事情があったにせよ、人を刃物で傷付けることは許されるべきことではありませんが、幸い命に別状はありませんでしたし、刺した生徒が苦しめられていた問題から解放され、少し先にはなりますが、新たに歩みだされることを祈っています。