被害者が実は加害者だったりもする怖いスメハラ（梅雨編）

スメハラとは「スメルハラスメント」の略で、臭いによってひとに不快感を与えることで、体臭、口臭、香水など、主に体や服からの臭いを指します。

今は色々なハラスメントがあって、それぞれを注意するのが大変なんですが、これは特に大変です。ひとの香水が臭いと思っていたら、自分の服の生乾き臭が臭いと思われていたり。被害者が実は加害者でもあったりします。

今の旬は生乾き臭

過去記事「洗濯物の生乾き臭を防ぐ工夫」で紹介した「モラクセラ・オスロエンシス（Moraxella osloensis）」が生乾き臭の原因です。こいつが服についた皮脂などを食べた後に排泄する脂肪酸の一種の「4-メチル-3-ヘキセン酸（4M3H）」が臭いの正体です。要するに細菌のウンコ。だから臭いんです。

臭いは指摘に勇気が要ります

何故だか分かりませんが、臭いを指摘するのは躊躇してしまいます。口臭や体臭はそのひとの体の一部でもあるので分からないでもないのですが、香水も服の生乾き臭でさえも指摘するのはなかなか容易ではないですよね。

指摘できないので、周囲は悶々としながらその臭いに耐えるしかありません。隣の席の人が臭かったら、早く就業時間が終わるのを祈るばかりです。

臭いは自分で分からない？

僕は嗅覚が異常なので、自分の臭いで気持ちが悪くなります。思春期は自臭症になり、一日に何度もシャワーを浴びたりしてました。自分の口臭も体臭も服の生乾き臭も気付くというか、気持ちが悪くなってしまいます。なので僕には「自分の臭いに気付かない」ということが理解し難いのですが、唯一自分のおならは余り不快ではないんですが、他人のおなら（妻子含む）は吐き気を催してしまうので、それと似た感覚かなと理解しています。

前の上司は口臭が酷く、生物兵器級なんですが、本人は全くそれに気付いていませんでした。

「サービス業なのに口臭がひどい人が多いから口臭チェッカーを配備します」

と言った時には、部下全員が凍りつきました。彼は自分の口臭には全く気付いていませんでした。口臭チェッカーを自分で試しても「こいつ壊れてやがる」って言うと思います。

嗅覚も良し悪しあり

視力や聴力やその他の身体能力と同じように、嗅覚にも良し悪しがあります。なので、生乾き臭を振りまいている人も悪意は全くなく、気付いていないだけだと思います。逆にほとんどの人に気にならないレベルでもおかしくなりそうな人もいるでしょう。（僕はそっちです）

スメハラを防ぐには

スメハラは臭いがひとに関係することなので、指摘に躊躇してしまうことと嗅覚に個人差があることが原因です。ですから、スメハラをしないためには、自分で臭いを確認するだけではなく、仲の良い友人や家族に臭わないかどうか尋ねることが必要です。

他のハラスメントも同じですが「自分は臭くないから」と言うのは意味がありません。周囲のひとが臭いと思えば、それがスメハラです。ですから自分で判断せずに、誰かに臭いかどうかを確認しましょう。

モラクセラ菌による生乾き臭のスメハラは結構強烈ですから、十分に注意しましょう。生乾き臭はファブリーズなんかでは消せませんので、洗濯時点で対処しなければなりません。また、服だけではなく、帽子、ベルト、バッグ、ソックスなども臭いを発する時がありますので、注意しましょう。

生乾き臭を防ぐ方法は過去記事「洗濯物の生乾き臭を防ぐ工夫」を是非参考にしてください。生乾き臭を無くして、梅雨もさわやかに乗り切りましょう。