抜き打ち検査であの化血研に行政処分
2019/06/12
人間用の血液製剤やワクチンなどで国から承認を受けた方法とは異なる方法で40年位上も製造を続け、厚生労働省からの検査を資料を紫外線で古色加工するなどの改ざんをしてくぐり抜けてきた化学及血清療法研究所ですが、またもや不正が発覚し、再び行政処分の対象となりました。
抜き打ち検査で化血研にまた行政処分
今年1月、過去最長となる110日間の業務停止命令を受けたばかりにも関わらず、化学及血清療法研究所(化血研)はその態度を改めようとはせず、先月厚生労働省が医薬品医療機器法に基づいて、抜き打ちで立ち入り検査をしたところ、問題が見付かり、厚生労働省は再度行政処分を行うという方針を固めました。
発覚した不正が具体的に何なのかなど、詳細は未だ不明ですが、人間や動物の命に関わる製薬に携わる企業としてはおよそ相応しくないその実態に、一旦落ち着きかけた世論の避難が強まることは必至です。(今の段階では、厚生労働省のウェブサイト「報道発表資料 2016年10月」でプレスリリースされていません。ちなみにこちらが前回の行政処分のプレスリリース内容「医薬品医療機器法違反業者に対する行政処分について」。)
厚生労働省としては、化血研に自浄能力がないと判断して、事業を他企業に譲渡することを求めていますが、先月化血研は存続を目指す方針を厚生労働省に伝えたところでした。それに対して、塩崎厚生労働大臣が
「化血研は現状の組織では存続させることは難しい。」
として事業の譲渡を化血研に改めて求める形となりましたが、今回の行政処分はその塩崎厚生労働大臣のコメントを受けた厚生労働省の「回答」になりそうです。
先月実施されたという抜き打ちの立ち入り検査に
譲渡しろと言っているのに嫌だと言うなら思い知らせてやれ
的な意図があったのか、気になります。ただ、正式プレスリリース前の公表にはプレッシャーを与える意図が透けて見えます。ここは徹底的にやって頂きたいです。
そんな化血研は、想像以上の巨大組織。
一筋縄ではいかなさそうな相手です。
ワクチン等生物学的医薬品で皆様の健康に貢献する:化血研
化血研で検索すると、ボーンと
ワクチン等生物学的医薬品で皆様の健康に貢献する:化血研
と出てきますが、今となっては虚しく感じます。
前代未聞、過去最長110日間の業務停止命令を受けても尚不正が正せないというのは、組織が大きくなり過ぎたのかも知れません。組織が巨大化し過ぎて、自浄能力が無くなってしまっているのであれば、ここは素直に事業譲渡に向けて動いて欲しいものです。
自浄能力と書くと、悪意による不正を前提としていますが、もし悪意なく、気付かずに「問題行為」を繰り返してしまっているとすれば、そんな企業にはもっと製薬をしてもらいたくありません。悪人でも腕が良ければまだしも、バカに命は預けられません。もし悪意がないと言われるのであれば、即刻事業譲渡してください。
事業譲渡が難しい理由を色々と並べたとしても、一番の理由は一部の人間の利権を守ることでしょう。もちろん、表には出ませんが。
多くの人の命に関わる事業ですから、安全に、効率的に経営がなされるように、正常な経営ができる先に早い段階で事業が譲渡されることを祈っています。
反体制派のクーデター?
前代未聞、過去最長110日間の業務停止命令を受けても尚不正が正せないというのは本当に悪質だと思いますが、そんな自分の首を締めるようなことをするでしょうか。
厚生労働省を天下ったり、大学を退官されたようなエリートな方々がガッチリ固める組織が、出来れば避けたい事業譲渡をせざるを得なくなるような道を選ぶとは思えません。
もしかすると、外からは分からない腐った体制を崩そうと試みる反体制派によるクーデターではないかと思ったりもします。
製品の安全性に影響が出ない部分での不正を敢えて継続して、厚生労働省にその旨をタレ込み、事業譲渡を不可避なものとする。
もし
- 化血研内の反体制派
- 事業譲渡を受ける企業
- 厚生労働省内の武闘派
がグルになって仕組んだワナだとしたら、見ごたえのあるドラマか映画ができそうです。
実際にはそんな刺激的なことはないと思いますが、化血研の中には今までの化血研のあり方に疑問を持っている常識のある職員も大勢いるはずですので、そのような方々のためにも事業譲渡が早い段階で実行され、新生「化血研」が誕生することを期待しています。
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