愛知県安城市の小学校教師 昼休みに女子児童の胸を触り逮捕
2020/01/24
年明け早々に岡崎市立大門小学校の4年生を受け持つ教師(23)が、豊川市の女子高生(17)が18歳未満だと知りながら関係を持ったとして逮捕されたニュースがありましたが、今度は安城市です。
安城市の小学校教師が昼休みに児童の胸を触り逮捕
1月29日、愛知県安城市の市立小学校で教師をする男(37)が強制わいせつ罪の疑いで逮捕されました。
愛知県警によると男は2016年1月8日13時25分頃(昼休み中)に
「掲示物を貼るのを手伝って欲しい。」
と高学年の女子児童を呼び出し、女子児童を膝の上に座らせて、胸を触った疑いを持たれています。
下は事件があった安城市立桜林小学校。
下は以前勤務していた安城市立東山中学校。検索で出てくる写真は東山中学校勤務時代の卒業アルバムのものみたいです。
事件後の経緯
女子児童から事件を聞いた保護者が土日と祝日を挟んだ次の出校日に学校へ連絡しましたが、そこから被害届を出すのに時間がかかっています。
- 1月8日(金):男性教師が強制わいせつ行為
- 1月12日(火):学校へ連絡
- 1月22日(金):愛知県警安城署に被害届を提出
- 1月29日(金):逮捕、安城市教育委員長が記者会見
学校への連絡から、被害届を出すまでに10日かかっていますが、
- 教師が否認していた
- 学校が「警察沙汰」にすることを回避しようとした
などが考えられます。
日テレNEWS24では、1月30日のウェブニュースで、
「被害にあった女子児童は、周りに言えず悩んでいたが、今週になって被害届を提出できたという。」
と報じていますが、ちょっと違う気がします。
女子児童は直ぐに保護者に相談しているようですし、学校へは週末&連休明けの12日には連絡しています。学校への連絡と被害届提出までの10日間という空白期間にどのようなやり取りがあったのかを知りたいと思います。
学校が被害届の提出をさせまいとする圧力をかけていた可能性が十分にあり、真実を追求すべきだと思います。でも、この先も学校に通う女子児童のことを考えれば、保護者は深く追求ができないでしょうから、仕方がないのかも知れません。
「ブラジャーは触ったが、体は触っていない」と供述
逮捕された男は、教職13年目で、同校在職3年目の独身37歳。学校の中では中堅で、分別も十分つく年齢なはず。犯した罪を素直に認めるべきだと思いますが、容疑を否認しているそうです。
ただ、容疑を否認するにしても、
「ブラジャーは触ったが、体は触っていない。」
という言い草は異常。
電車で痴漢をした犯人が、
「スカートを触ったが、体は触っていない。」
と言っているのと同じ。
そもそも高学年の女子児童を呼び出して、膝の上に座らせた時点で強制わいせつ罪でしょう。
取り調べと裁判では真実を包み隠さず話して、しっかりと罪を償わなければなりません。
脅威は学校の外にあるという感覚を見直す必要があります
2005年の宇治学習塾小6女児殺害事件は、塾の中で、しかも講師によって起こされた事件でした。あの事件を受けて、色々制度の見直し等もされましたが、依然脅威は学校外に存在するという感覚が消えていないのは残念です。
安城市立桜林小学校の公式サイトには、「子どもを危険から守る」というページがあります。このように「脅威は学校の外にある」という感覚が、却って学校の中を危険な場所にしてしまっている可能性があります。
犯罪にかられる衝動を抑えられない弱い教師が犯罪を犯さないためにも、学校内は学校外以上に監視の目が気になる場所にする必要があると思います。それを実現しても犯罪はゼロにはならないと思いますが、抑止力は十分にあると思いますので、実現を期待しています。
子どもを危険から守る
自分の身を守るために学校では子どもたちに次のことを指導しています。
- 遊びに行くときは、だれとどこへ行くかを家の人に言ってから出かける。
- 暗くなる前に家に帰る。
- 周りに人のいない所では遊ばない。
- あやしいと思ったら、すぐにその場から逃げる。
- 後ろをつけられたり追われたり、体をつかまれたら、大声を出して助けを求めながら、近くの家や店に飛び込む
- 知らない人の車には、絶対に乗らない。
学校内での安全確保について
本校では、児童が在校時間は、門扉を閉め、児童の安全確保おために外部からの不法侵入を防いでいます。また、常日頃から校内の見回りや点検を行い、不審者に対する対応に備えています。各教室に防犯ブザーを配備し、緊急時には、火災報知機と同様に、素早い通報ができるようになっています。開かれた学校づくりを進めるとともに、子どもたちの安全の確保に努めています。
家庭・地域のご協力を
不審者が近所に現れたという情報が、学校に入ることがあります。警察にも連絡をし、パトロールをお願いしながら桜井地域の学校間で情報交換をして、子どもたちの安全確保に注意をはらっています。ご家庭でも、危険を回避するための心構えについて、よく話してください。
「こども110番の家」について
「こども110番の家」は、平成10年に安城警察署と青少年健全育成会が、協力していただける家に委嘱をし、子どもが
- 不審な人に声をかけられた
- 車に乗せられそうになった
- 知らない人に後をつけられた
などという場合に、子どもが駆け込んで、助けを求める緊急避難場所であり、主に小学校周辺の通学路上に設置するものです。
「こども110番の家」では子どもが駆け込んできたときに
- 子どもの保護
- 110番への緊急連絡
- 保護者への連絡
の3点の活動を中心に行っています。
<こども110番の家>ご協力
「安全・安心マップ」を毎年配布していますので、家族でご確認ください。
なお、「こども110番の家」のみでなく、子どもが助けを求めたら、あるいは、学区内外で不審な行動・行為をする者を見かけましたら、警察に通報すると共に、学校にも連絡をください。子どもの安全を守るために、よろしくご理解・ご協力をお願いします。
この手の事件には、少し怖いところがあります
逮捕された男は風貌から「いかにもそういう事件を起こしそう」とネット上では言われていて、見た目で冤罪の可能性はなしと思われてしまっています。
が、どこにでも冤罪に巻き込まれる可能性はあります。この教師も同じ。
呼び出されて密室に行き、二人きりになるのは、生徒にとっては勿論リスクがあります。2005年の宇治学習塾小6女児殺害事件では、講師が人払いをした教室に生徒を呼び込んで刺殺しました。学校内であっても、不用意に二人きりになる状況を作らないことは重要です。
でも、教師にとっても不用意に二人きりになるのはリスクがあります。
もし、叱ったりしたことを恨みに思う生徒にハメられたら、逃れる手立てはありません。他に誰も見ていない場所で起きたことだとすると、
- 常に生徒を信じれば、教師の冤罪が生まれる可能性がある
- 常に教師を信じれば、被害にあった児童生徒が泣き寝入りをしなければならなくなる可能性がある
と難しい問題が残ります。
ただ、大人である教師はリスクのある状況を避け、密室では複数人で作業をするなど自衛手段を選ぶことができますので、生徒と教師の言い分が分かれるような場合は、
生徒の言い分を信じる
姿勢が大切だと思います。
その意味で、安城教育委員会は学校と教師の肩を持って隠蔽に加担せず、逮捕後にいち早く会見を開き、
「極めて重く受け止め、厳正に対処していく。」
と謝罪したことは良かったと思います。
今後もこのように教育委員会が正常に機能してくれることを期待しています。
公立の学校は、教育委員会もありますし、その上には文部科学省もあるのでまだ救いがありますが、私学には全くそのようなものが存在しません。
ある私立小学校では、教師が暴言を吐いたことが問題になった際に、複数の児童が「聞いた」と証言をしても、
「こどもは嘘をつくので、こどもの証言は信用に値しない。」
とばっさり切り捨てたと聞きました。これでは、学校内でいじめや教師によるセクハラなどの不祥事がなくなるはずがありません。公立小学校だけではなく、私立小学校での問題に解決についても考えていかなければなりません。
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