大阪府富田林市楠風台の組織的な大麻工場が摘発

富田林市の住宅街で大麻工場が摘発　大麻500株押収

「富田林」を「とんだばやし」を読める人は関西人かも知れません。そんな関西人あるあるに出てくる富田林市に激震が走りました。

高台の静かな住宅地「楠風台（なんぷうだい）」に組織的な大麻工場が見付かりました。押収された大麻は末端価格で億単位と言われ、かなり大規模な大麻工場であったことが分かります。

しかし、これほど大規模に大麻を製造していたにも関わらず、摘発のきっかけは近隣住民が立ち上る水蒸気を見て火災だと勘違いして通報したことです。

大麻の摘発は

「大麻草に似た植物を見た。」

という通報がきっかけになることが多く、入手ルートから辿って製造元を摘発することが殆ど無いことには不安を覚えます。今回の事件のように民家を偽装して、密かに製造が行われると殆ど気づかれないのかも知れません。

通報を受けて消防が民家に立ち入った際に民家には誰もいませんでしたが、大量の鉢植えの大麻と見られる植物が見付かったため、大阪府警富田林署が周辺を張り込み、この民家に出入りした大阪府八尾市のベトナム国籍の男を大麻取締法違反（所持）の容疑で逮捕しています。この男の他にも複数に人間が製造や密売に関与していると思われ、府警の捜査が進められています。

大麻製造工場の摘発には周囲の人の関心が重要です

製造工場があった近所の住民によると、2015年の夏頃からベトナム人らしい複数の男が出入りするようになっていたそうです。

外国人＝犯罪者

では決してありません。ただ、場にそぐわない人達が出入りしている場合には注意が必要です。日本人であっても同様です。

貸家を複数の外国人や日本人の若者がシェアして住んでいることは珍しくありません。しかし、今回工場が摘発された場所は、市街地から外れた静かな住宅街です。こどももいない若い人が通勤に時間のかかる閑静な住宅地を選んで家を借りるでしょうか。

また、毎日いる訳ではなく、入れ替わり立ち代わり違う人が来たり、何日も誰もいない日もあったり、色々不審な点もあったと思います。

外国人を疑うのではなく、状況を疑って、何か不審な点があれば警察に相談するのが安全だと思います。

• こどものいない複数の若い人が頻繁に出入りしている（特に男だけの場合に注意）
• 全ての窓に目隠しがされている、または24時間煌々と照明が点いている
• 家庭ごみが出されたことがない
• 郵便物や宅配便が届けられたことがない
• 換気扇から異常な水蒸気が出ている
• 換気扇以外のダクトが外に出ている
• 変な臭いがする
• 複数の監視カメラが取り付けられている
• ベランダに温室ができている
• 室内に背の高い植物が大量にあるのが見えた
• 車の窓にもフィルムが貼られて中が見えない

などです。

今回は

• 水蒸気を煙と間違えて通報した近隣住民
• ダクトから出ているのが水蒸気だと分かっても、住宅に立ち入って、鉢植えを大麻だと見ぬいた消防署員

のGJによって工場を摘発することができました。

しかし、日本で出回っている大麻の量からすれば、かなりの量の大麻が密かに栽培されて、加工されているはずです。それを摘発できるかどうかは、近隣住民の関心にかかっています。

危険ドラッグの取り締まりが厳しくなり、販売用に入手が難しくなった今、大麻の需要が上がっています。民家を偽装した大麻工場はこれからもっと増えていくはずです。大麻が本当に危険なものかどうかの議論はありますが、法で規制がされているものである以上は製造・密売を許すべきではありません。利益が反社会的勢力の活動資金になるのも危険です。そして、こどもが手を出してしまい、人生を棒に振ることになるのも避ける必要があります。

近くに気になるものがある時には一度警察に相談してみてください。