ペットの寿命と自分の寿命
2019/06/13
わが家には年老いた兄弟猫がいます。引っ越し時に猫と住める物件が見付からず、今は施設で暮らしています。早く猫と住める物件を探すか、家を建てないと、猫の寿命が来てしまうと焦っています。施設では幸せそうにしているので安心していますが、一日でも早く一緒に暮らしたいです。ただ、先立つものが。
ペットを飼う時は寿命の計算が必要です
過去にペットを飼ったことがある人は、新たに飼う時に「ペットが死んだ時のこと」を考えます。もうあんなに悲しい思いをしたくないからと飼うのを止める人もいるでしょう。ペットを再び飼う人はそれも考えた上で、ペットを飼っていると思います。
ペットを飼う時に「死」を考えるのは縁起でもないと忌み嫌われる部分もありますが、重要なことだと思います。命あるものは必ず死にます。必ず死ぬものである以上、死を考えておくのは当然だと言えます。
通常、ペットの死を考えますが、実は飼い主自身の寿命も考えなければなりません。人間もペット同様に必ず死ぬ存在です。ですから、人間の死も考えておかなければなりません。
あなたはペットよりも絶対に長生きできますか
あなたが家族同様に考えているペットでも、あなたが先に死んでしまうと悲惨な最期がまっています。年老いた動物を好んで飼ってくれる人は殆どいません。親戚が引き取って面倒を見てくれれば幸運ですが、そんな幸運は誰にも訪れる訳ではありません。恐らく身寄りを失ったペットの行先は「動物愛護センター」です。わずかな猶予期間を過ぎると殺処分となります。
ペットにそんな最期を送らせないためにも、絶対にペットよりも長生きしなければなりません。単に長生きするだけではなく、
- 世話が出来るほどに健康
- 世話が出来るほどの金銭的な余裕
も条件になります。
突然の死や病気にも備えましょう
人間でも寿命を全うできる人ばかりではありません。突然事故で命を失うかも知れません。家族がいる場合は、ペットの面倒も見てくれると思いますが、独身でペットを飼う場合は注意と覚悟が必要です。
高齢者の中には、自分が死んだ後にペットの世話をどうするか決めている方もいます。僕の母は飼っている大型犬はブリーダーに世話を任せる契約をしています。自分の財産から必要な料金を支払うことになっているようです。終活ですべき項目のひとつに加える必要があると思います。
若い人も考えておかなければなりません。事故で命を落とさなくても、病気で入院することになった場合、誰が面倒をみてくれますか。出先で意識を失ってそのまま入院した場合、誰が自宅まで来てペットの世話をしてくれますか。
ペットの介護も考えておく必要があります
ペットの寿命が伸びていますが、その伸びに合わせて介護の必要性も高まっています。
僕は飼っていたゴールデンレトリバーが犬ジステンバーに罹り、植物状態になってしまい、最期までの1か月間を自宅で介護したことがあります。人間ほど体重が無いのは助かりますが、かなり大変でした。
あのころは時間的に余裕があったので何とかなりましたが、仕事で忙しくされている方には難しいと思います。付きっきりですから。今は介護施設もありますが、かなりの出費を覚悟しなければなりません。
金か時間、いずれか、または両方の大きな負担に耐えられなければなりません。
突然の辞令にも注意が必要です
小型犬や猫の中には20年近く生きる子もいます。
20年という期間では、会社勤めの方の場合は辞令で転居の必要が出る可能性もあります。転居先にペットも快適に暮らせる物件が見付かる保証はありません。僕は辞令による転居ではなかったので、物件探しに自由度はありましたが、それでも猫2匹を受け入れてくれる物件は見付かりませんでした。
転居の必要が出た時にどうするのか、それも頭の片隅においておきましょう。
ペットを軽い気持ちで飼って、都合が悪くなると物みたい捨てる人には憤りを感じます。法律に基づいて厳しく罰して欲しいと思いますが、ペットを家族同様に可愛がっている人でも意図せずに同じ状況にペットを追いやる恐れがあることも忘れてはならないと思います。
これからペットを飼い始める人は、そのペットが寿命を全うするまで安心して過ごせるようにしてあげられるどうかを慎重に考えてから決めて下さいね。
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