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シャブと覚せい剤と麻薬は同じもの?

      2019/06/12

清原和博氏の逮捕に関する報道が続いていますが、それに関連して「シャブばばあ」なる人物が話題にあがっています。「シャブばばあ」という言葉の響き自体にも凄いインパクトがあって、どんな人物なのかも気になりますが、そもそも「シャブ」ってなんなのかってことも気になります。

シャブは覚醒剤の俗称です

「シャブ」「覚醒剤」「麻薬」など色々な単語が出てきていますが、

シャブは覚醒剤の俗称(隠語)

で、日本では他にも

  • スピード
  • S(エス):Speedの頭文字
  • アイス
  • ガンコロ:結晶が大き目のもの

などがあります。

欧米では、

  • ice(アイス)
  • glass(グラス)
  • crystal(クリスタル)
  • meth(メス):methamphetamineやmethylamphetamineに由来
  • crystal meth(クリスタル・メス)

ヒロポン(Philopon)は覚醒剤が違法ではなかった時代に大日本住友製薬が製造・販売していた強壮剤の一種で、覚醒剤です。おじいちゃん・おばあちゃんが覚醒剤を「ヒロポン」と呼んだりするのはこれのせいです。

覚醒剤の種類

覚醒剤は、覚醒させる薬剤という意味ですので、使用すると脳神経系に作用して脳の働きを一時的に活性化させます。しかし、それだけではなく

  • 中毒により覚醒剤精神病を引き起こす
  • 強い依存性があり、乱用を誘発

することで、一時的な覚醒効果を遥かに上回る有害性によって様々な危険を招き、死に至る恐れもあるため、覚醒剤取締法によって厳しく取り締まられています。

対象となる物質は、

  • アンタフェミン(フェニルアミノプロパン)
  • メタンフェタミン(フェニルメチルアミノプロパン)
  • 上の2つのそれぞれの塩基

になりますが、これらと同種の覚せい作用があって政令で指定されている物質も同様に対象になります。

コーヒーやお茶に含まれるカフェインにも覚醒作用はありますが、上の2つとは別の物質で、同等の覚醒作用がないので、覚醒剤ではありません。

特発性過眠症の治療をしていた時、病院で処方される無水カフェインを携帯していましたが、真っ白な粉末が小さな包みに入っているので、所持しているとちょっと不安な気持ちにあります。職質にあったらさぞ厄介だろうと思っていましたが、幸か不幸か職質にあうことはありませんでした。

覚醒剤は麻薬ではありません

覚醒剤と言えば麻薬の代表みたいなイメージがありますが、麻薬ではありません。

本来、麻薬は「痲藥」であって「痲酔藥」の略です。ケシから生成される麻酔作用がある物質である

  • アヘン
  • モルヒネ
  • ヘロイン

を指します。

それがかなり広い意味で使用されていて、コカインやLSDなども日本では麻薬に定義されています。

一方、覚醒剤は「覚醒させる」薬品ですから、効果は麻薬とは真逆です。

「麻薬=悪」というイメージで、悪い薬物は全て「麻薬」だと思っている人もいるかも知れません。もしかしたら、

魔薬(まやく)

頭の中でこんな漢字がイメージされてしまっているのかも知れません。

また、「麻」つながりで、麻薬に「大麻」が含まれると思われている方もいるかも知れませんね。

ややこしいですが、麻薬はケシから作られ、大麻はアサ(大麻草)から作られます。

大麻には麻酔作用がありませんから、麻薬には分類されません。

ややこしいですが、覚醒剤や麻薬、危険薬物、危険ドラッグ、大麻(こちらは賛否両論ありますが)などからこどもを守るには、大人が正しく理解することとこどもにしっかり説明することが肝心だと思います。

親が知らなかったり、隠したりすることにこどもは関心を示し、またそれをすることで「大人になった」「親に勝った」という感覚を得るところがありますので、親がしっかり理解し、危険性を説明することで、こどもの関心を削ぐ効果があると思います。是非この機会(清原和博氏逮捕)を利用して、こどもに正しい知識を持たせてあげてください。

 - 健康, 化学物質, 安全, 生活, 育児

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