のぞきや盗撮が止められないのは窃視依存症かも
2019/06/12
窃視で逮捕される人は跡を絶ちません。
窃視症が依存症である可能性
過去記事「のぞきや盗撮を繰り返すひとは病気です」で書いたんですが、のぞきや盗撮が止められなくなってしまう状態のことは窃視症と呼ばれ、病気の一つとして治療が可能です。
「窃視症」については、正常な衝動と病気との境界線が難しいと思いますが、臨床医学では、
- 6カ月間を超えて強い衝動や行動が続いているか
- 強い衝動や行動によって苦痛や対人関係上の問題を生じているか
が基準になっているそうです。
この基準に書かれた「強い衝動」は性欲に関する衝動であるために、
誤った方向への性欲が異常に強く、それによって誤った性衝動を生んでしまっている状態
という印象を受けてしまいます。
のぞきや盗撮を止められないのは、性欲的に異常せいなのでしょうか?
僕は違うと思います。
過去記事「のぞきや盗撮を繰り返すひとは病気です」を書いた時には、その部分を余り深く考えていませんでしたが、その後もずっと考えて来た結果、窃視症は依存症だとするのが自然だと考えるようになりました。
窃視症と窃視依存症の違い
窃視症と言うと、なんだか異常な性衝動を持っている状態を指すような印象があります。
窃視に対して異常な性的興奮をしてしまうという状態です。
ですが、窃視を繰り返す人は、窃視に対して異常な程強い欲求があるというよりも、窃視に駆り立てられいるような印象を受けます。
例えが適当がどうか微妙ですが、万引きに似ている気がします。
万引きを繰り返す人は、その対象(商品)に関心がない訳ではないですが、商品を得るためだけではなく、万引きという行為自体に快感を感じたり、ストレス発散したりするようになってしまいます。依存症になってしまっています。
窃視を繰り返す人も、最初は普通の性衝動による行為だったのかも知れませんが、途中から窃視よりも窃視をするという行為自体に快感を感じたり、ストレス発散するようになって、結果止めようと思っても止められなくなってしまうのではないでしょうか。
異常な性欲が原因になっている訳ではなく、最初は正常なレベルの性欲によって窃視をしてしまっているうちに、禁じられた行為をすることのスリルによって
- ドーパミン
- エンドルフィン
などの脳内麻薬が分泌され、やがてその脳内麻薬欲しさにリスク(禁じられた行為)を繰り返してしまうという依存症状態に陥って行くのだと思います。
性欲が異常に強いか、性欲の方向が間違っているか、などは余り関係がないかも知れません
のぞきや盗撮で逮捕された社会的注意のある人のニュースを見聞きすれば、多くの人が
バカだなぁ
とか
気持ち悪い
とか思ってしまうかも知れません。
でも、窃視依存症になってしまう人は特別な(異常な)人ではなく、普通の性欲(何が普通かについては議論があると思います)があれば誰にでも(※殆どが男ですが、全てではないと思います)陥るリスクがあると思います。
もし「そんなことやる奴の気が知れない」と思っている人がいたら、特に注意をした方がいいかも知れません。
そう思っている方は、正常な倫理観を持ち、のぞきや盗撮は「悪いこと」であると強く思っています。
この「悪いこと」をすることで感じられる背徳感、見付かったら警察に突き出されるかも知れないという危機感が、エンドルフィンやドーパミンなどの脳内麻薬を分泌することに繋がります。
今はそんな窃視をする人のことが信じられない状態かも知れません。
でも、仕事で大きなミスをした、離婚した、近しい人が亡くなった時などに、強いストレスに晒されて、ヤケクソになってしまい、ついのぞいてしまったことがやがて止められなくなってしまう。
のぞきや盗撮で逮捕される人はそんな人達なのだと思います。
のぞきや盗撮が止められなくて困ったら、依存症の治療を専門にするクリニックに相談しましょう
「窃視症」の治療を行う病院もありますが、それほど多くないのが実情です。
また、窃視症外来のドアを叩くのにも勇気が要ります。
そんな場合は、依存症の治療を専門としてクリニックを探し、相談するのがお勧めです。
元「重度の買い物依存症」だった僕には依存症の怖さが分かります。買い物は楽しいものであるはずですが、欲しいと思うと胸が締め潰されるような苦痛が続き、レジに持っていく瞬間にこの上ない高揚感があるものの、精算が終わって、店員がバッグに詰め始める頃には高揚感が消え、あの「賢者タイム」のような嫌な時間が暫く続き、家に着く頃には激しい後悔でどん底に落とされます。「なぜまた同じようなものを買ってしまったんだ?」と。
依存症は本当に苦しく、自分だけでは抜け出すことが出来ません。
異常な性欲による行為ではなくても、逮捕されれば奇異の目で見られ、職も社会的地位も一瞬で失います。そんなことになる前に、是非依存症の治療を受けて、大切な自分を守ってあげてください。
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