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被災地の「火事場泥棒」に最大限の警戒を

      2019/06/12

熊本の被災地で横行する空き巣などの犯罪行為に対する北野たけしさんの発言が波紋を呼びました。

その発言の是非はともかく、被災地などで横行する犯罪行為には警戒と対策が早急に必要です。

「火事場泥棒」は昔から存在

海外のメディアが

「日本の被災地では略奪などの犯罪行為が見られないのが素晴らしい。」

と報じられてきました。

それをそのまま受け取った人は、現在熊本で起きていることに対して

「日本は変わってしまった。」

と感じるかも知れません。

でも、「火事場泥棒」という言葉があるように、昔からそのような卑劣な行為はありました。

被災された殆どの方は規律を重んじ、他の被災者をいたわる心を持っています。

だから暴動が起きたり、物資を求めて略奪行為が起きたりすることはありません。

ただ、悪い人はどこにでもいる訳で、被災者の中にも混じっている恐れはありますし、現在も報じられているように、別の地域から犯罪を目論んで被災地に乗り込む輩も存在しています。

被災された方に対するこのような犯罪行為に対しては、特別な対策はないのが現実で、被災された方の苛立ちは僕達の想像を絶すると思います。

堀江氏のツイートはごもっともなんですが、

被災地での空き巣は人間として最低の行為であるのは完全に同意するが「射殺しろ」と社会的影響力がある人がいうのは問題がある。窃盗罪の処罰の最大限を適用しろって言うのは良いけどね。こういう感情論が厳罰化を推進し行き詰まる社会を作っていく。。こんなこと公に言う人あんまりいないと思うけど言わざるを得ない。恐らくまたテレビとかで叩かれると思うけどさ。。言っていいこととダメなことはあるよ。今のたけしさんがいうとシャレでは済まないと思う。

出典:Twitter 堀江貴文氏のツイート

僕はたけしさんの発言を支持します。

発砲できるように法改正を行えとかそんなことを言っていない訳ですし。(しかも、日本では絶対に不可能ですし)

火事場泥棒への警戒を最大限にしなければなりません

多くの警察官が昼夜を問わず、警戒に当ってくれていますが、警戒態勢は十分ではありません。

警察官自身も被災されていたり、普段通りの業務もある中で、どうしても限界があります。

他府県警から応援があっても、焼け石に水の状態です。

毎日新聞によれば「熊本県警は全国から延べ約5000人の警察官の派遣を受け、警戒に当たる。」そうですが、

延べ約5000人

ですから、

  • 10日間 500人
  • 50日間 100人
  • 100日間 50人

とそれほど多くの人員を投入できる訳ではありません。

被災者が自警団を組織する動きが出ていると聞きます。

また、被災地以外から自警団に加わろうとする動きもあるようです。

「自警団」自体が悪い訳ではありません。

ですが、訓練を受けておらず、指示命令系統が整っていない自警団は、時に暴徒と化してしまうリスクもあります。

  • 警察官OB
  • 警備員のボランティア希望者・希望法人

のような知識・経験があり、訓練も受けた方の協力を得られたら安心です。

直ぐに組織化することは難しいですが、ガーディアン・エンジェルスのような組織ができて、被災地で活動ができるよう待機していてくれると更に安心です。

被災地での「火事場泥棒」を減らす工夫

警察官が夜間パトロールをしている様子をニュースで見ました。

目視で駐車した自動車内に人がいるのを確認し、職務質問されていましたが、やはり目視では限界があります。

赤外線カメラを使って離れた場所からでも異常が確認できるようにすればパトロールする景観の負担も減らせ、効率もあがると思います。

また、ドローンに赤外線カメラを搭載し、上空から警戒に当たるのも抑止効果があります。

被災者の方ができる防犯対策としては、

  • 「◯◯◯避難所にいます」という貼り紙を夜間は剥がす
  • バッテリー式のライトとラジオを室内でつける

と普段外出する際の防犯でも使われる方法を応用することが可能です。

とは言え、一帯の建物が全て「危険」判定を受けて、誰も住んでいない状況下では効果が出なくなってしまいます。

そのような地域に対して警察官による巡回を重点的に行うことで効率が上ると思います。

応急危険度判定に改善を

応急危険度判定とは、地震により被災した建築物を調査し、余震などによる倒壊の危険性や外壁・窓ガラスの落下、付属設備の転倒などの危険性を判定し、その結果を建物に掲示することで、建物による二次的災害を防止することが目的とされています。

応急危険度判定

建物による二次災害を防ぐための大切な制度なのですが、この赤紙や黄紙が貼られている建物には住民が住んでいないことが明白となってしまいますので、空き巣被害にあうリスクが上がります。

この貼り紙は、建物の所有者への告知の意味も勿論ありますが、それ以上に復興支援のボランティア、警察官・消防士・自衛官や通行人へ危険を伝える意味が大きいため、防犯目的に剥がす訳にはいきません。

改善を希望しますが、これは難しい問題だと思います。

難しい問題ですが、日本が地震の巣の上にある以上は避けては通れない問題です。

地震などの災害の経験を通して、トリアージや応急危険度判定などが取り入れられてきましたが、新しいものだけではなく、既に導入したものについても改善を進めて行って頂けることを期待しています。

 

 - 安全, 生活, 防犯

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