冬もシラミの季節です その白い点はフケじゃないかも
2019/06/12
幼稚園や小学校で「シラミに注意」のプリントをもらってくるのは、たいてい夏前の水遊びやプールが始まる前なんですが、実はシラミの季節は夏だけではないんです。
冬も夏も春も秋もシラミの季節です
残念ながら、年中シラミ(アタマジラミ)の季節なんです。
シラミは食欲旺盛なので、髪の毛から離れてしまうとすぐに死んでしまいます。ですから、常に髪の毛にしがみつけるように脚はカギ型をしていて、歩くよりもしがみつく専用になっています。
そんな常に髪の毛にしがみついているシラミにとっては、人間の頭皮近くは温度も湿度も繁殖しやすい程度に保たれ、快適な空間なんです。夏は暑いと帽子をかぶり、冬は寒いとニットキャップをかぶる。それが頭を守りますが、同時にシラミも守ってしまいます。
そんなこんなで冬もシラミは活発に活動して、繁殖を続けています。
冬で乾燥してフケが増えたなぁって思って、ふと見るとそれが動いていたりして、ギャーーーってなる方も多いようです。
勿論、冬場の痒みや白い点が全てシラミではありませんが、シラミの可能性も十分にありますので、冬だからと過信せずに、冬でもいつでも白い点を見つけたら、
- シラミ
- シラミの卵
- ヘアキャスト(脂)
- フケ
- ホコリ・砂
のどれなのか、注意深く観察しましょう。
シラミが特に潜みやすい、襟足や耳の近くを集中的に観察しましょう。
特に冬休みはシラミの感染に注意しましょう
水遊びやプールの前に「シラミに注意」のプリントをもらってくるのは、学校がプールでシラミが移ると勘違いしていたり、タオルの貸し借りや着替えの最中にシラミが移る可能性があってのことです。
ただ、真夏の暑い時期に頭と頭をくっつけて遊ぶ機会は案外無いものです。それが冬休みなどは、部屋の中でゲームをしたり、頭と頭を接近させて遊ぶ機会が増えてしまいます。この点で、冬は夏よりもシラミをもらい易い時期だとも言えます。
また、夏よりも髪を伸ばすこどもも多いため、感染した後に定着もし易く、また髪の中に紛れると見つけにくいため、特に注意が必要です。
頭に白い点がないか、頭を不自然に頻繁に掻いていないかなど、常に目を光らせてあげてください。(こどものためにもなりますし、自分を守るためにもなります!)
シラミの駆除にはシラミ駆除用の梳き櫛を使いましょう
シラミと言えば、「スミスリンシャンプー」ってほど定着していますが、スミスリンはピレスロイド系の薬剤は健康への害も少なくなく、また沖縄などではピレスロイド抵抗性のシラミが蔓延していることも考えると、ピレスロイド系以外の薬剤の導入が期待されます。
アメリカやヨーロッパでは、ピレスロイド系の薬剤の健康への害や抵抗性のシラミの増加などに対応するため、従来は化粧品として使用されてきた化学物質を使った新しい駆除薬が流通され始めていて、効果も上げているそうです。日本への導入が待たれます。(出典:「アタマジラミのピレスロイド系駆除剤抵抗性」厚生労働科学研究費補助金 分担研究報告書)
その新しい駆除薬は、
のそれぞれ、またはそれを組み合わせたものみたいです。(出典:「Activity of tea tree oil and nerolidol alone or in combination against Pediculus capitis (head lice) and its eggs)」)
共にアロマオイルに使われるもので馴染みもあります。
安全で効果の高い駆除薬剤が日本でも認可が早くおりることを願っています。
それが実現するまでは、できればスミスリンシャンプーは使わずに、シラミ駆除用梳き櫛を活用して、シラミ駆除をしてみましょう。それでもなかなか効果がない場合にのみスミスリンシャンプーを使うようにすれば安心できます。
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