警視庁の要請を無視 痴漢多発だった東京サマーランド
2019/06/12
当初は8人と言われていた被害者は、1名増えて、計9名になりました。捜査や取材が進むにつれて、東京サマーランド側の管理体制に問題点が見えてきました。
東京サマーランドのコバルトビーチでは痴漢が頻発
今回傷害事件が発生した東京サマーランドの造波プール「コバルトビーチ」では事件当時「満員電車並み」の混雑だったと報道されていました(21日の入園者数は約1万4千人で、今シーズンで4番目に多かったそうです)が、YouTubeにアップされた過去の動画を視ていると、その混雑度合いは珍しいことではなく、恒常的にそのような状態が続いていたようです。
朝日新聞デジタルによると、
利用者の安全を確保するため、造波プール「コバルトビーチ」への入場制限をするように警視庁から要請されていた
にも関わらず、東京サマーランド側がそれに従っていなかったことが明らかになりました。
この動画でも、
- 痴漢行為が多発している
- 女性の近くでゴーグル着用して潜ることは禁止
- 違反の場合は警察に通報
とアナウンスが流れています。
何も起きていない状態で警察が対策を要請するとは考えにくく、恐らく
- 多数の利用者が痴漢被害を警察に相談
- 警察が東京サマーランド側に入場制限などの対策を要請
- 東京サマーランドはそれを無視(警備員の増員や防犯カメラの設置などの対応のみ)
- 事件発生
という状態だったと思います。
何も問題が発生していない状態での対策(入場制限など)は難しいと思いますが、「痴漢行為が多発」しているという認識があったことに加えて、警察からも入場制限するように対策を要請されていたにも関わらず、それを無視した結果、今回の事件が発生したとすると、東京サマーランド側の危機管理意識はかなり低いと言えます。
警備員の増員や防犯カメラの設置で防げる状態ではありません
痴漢行為は本当の「水面下」で起きています。
それを警備員の増員や防犯カメラで防止できるとは思えません。
とは言え、入場制限だけで完全に防ぐことができる訳でもありませんが、ある程度の効果は期待できます。
また、最高で水深1.4メートルもあるプールで、満員電車のような状態になることで、沈んでしまったこどもなどが気付かれないリスクもあります。
痴漢などの犯罪行為を防ぎ、また利用者の安全を確保するためにも、警視庁の要請の重要性を理解した上で、造波プール「コバルトビーチ」への入場制限を実施するべきでした。
今後の対策が注目される東京サマーランドとその他の大型プール
22日は台風の影響で休園。
今回の傷害事件、痴漢事件の発生、警視庁の要請、そして社会的な批判を受けて、東京サマーランドがどのような対策をするのか、注目が集まっています。
また、この問題は東京サマーランドだけではなく、大型のプールでは同様に発生していると考えられます。痴漢行為をはたらくために、わざわざ大型のプールの造波プールに出掛ける輩がいるようですし、「東京サマーランドで起きた事件」で片付けず、今シーズンも残り僅かになってはいますが、全国の大型プール全てで管理体制の見直しをして頂きたいと思います。
ただ、プールの運営側ができることにも限界があります。厳しく入場制限を行えば、経営に影響しますし、利用客側の不満も高まります。そうなると、利用客側でもリスクを避ける判断が必要になると思います。
- 造波プール・流れるプールは痴漢に狙われています(掲示板などで情報交換もされています)
- 大型のプールは人混みに紛れて逃げられるため、痴漢だけではなく、窃盗などのリスクも上がります
- 過度に混雑したプールでは水質も汚染されています
流れるプールや造波プール、ウォータースライダーなどがある大型のプールは、確かに魅力も大いにありますが、リスクも大きくなってしまいます。
リスクも理解した上で、可能な対策は利用者の方でも行い、安全にプールを楽しんでください。
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