居眠り女性を盗撮・投稿で女子高生が書類送検

電車内で居眠りする女性を盗撮・投稿で書類送検

2015年8月、北海道札幌市の女子高生（17歳）が、JRの車内で、居眠りをする16歳の女性をスマートフォンのカメラで盗撮し、ツイッターに、

「わらいとまんない　しぬ」

のコメントと共にアップロードしました。投稿より2時間程度で「削除すべき」という旨の反応があり、この女子高生は削除したといいます。

この事実を知った16歳の女性の母親が警察に相談し、今回の書類送検に繋がりました。

盗撮・投稿は犯罪です

書類送検された女子高生は、

「笑いのネタにしたかった。面白半分でのせてしまった。」

と供述しているそうですが、「笑いのネタ」にしようと考えた時点でアウトです。ツイッターのそれを投稿すれば、ほぼどんな内容でも、侮辱罪か名誉毀損罪に該当することになります。

写真を投稿された16歳の女性は顔に障害があったと言いますので、無断で撮影をされた写真が、たった2時間だけだったとしても、ツイッター上に載ったことで心に大きな傷を負ったはずです。彼女は何も悪いことをしておらず、それを笑いのネタにしようと思ったこと自体が罪です。書類送検され、学校は退学となり、今後も厳しい現実が待ち構えていると思います。軽い気持ちでしたことで大きな制裁を受けてしまうというのは、現実社会ではよくあることです。「たった2時間写真を載せただけで」などと思わずに、十分に反省してください。

他にも逮捕・書類送検予備軍はネット上にゴロゴロしています

少し前に若い女性の間で中高年男性を盗撮して、ネット上に晒すのが問題視されていました。

• チビ
• デブ
• ハゲ
• メガネ

中高年な上に、このうち3項目も該当してしまう僕は気が気ではありません。実際に「電車　ハゲ　晒し」で検索すると多数の投稿写真がヒットします。

電車　ハゲ　晒し　（検索 by Google）

でも、余り名誉毀損や侮辱罪で逮捕・書類送検されたケースがないのはなぜでしょうか。

名誉毀損罪も侮辱罪も共に親告罪です

起訴することで、被害者のプライバシーなどに被害が及ぶ恐れがある犯罪は、親告罪と言って

• 被害者
• 法定代理人（弁護士）

が告訴しないと検察官が起訴することができません。

明らかな名誉毀損罪・侮辱罪であると市民から通報があっても、警察や検察が被害者の意思を確認せずに動くことができません。そのために、被害者が気付いていないような場合は、そのまま放置されることになります。

ただ、被害者が気付いていない場合であって、被害者が気付けば、起訴される可能性があるということです。ネット上にゴロゴロしているからと言って、犯罪でない訳ではありません。

笑いや「いいね！」の代償を考えましょう

自分の投稿で笑いが起きたり、いっぱい「いいね！」をもらえたら嬉しいのは分かります。

でも、その内容も重要です。

バカッターで問題になりましたが、バイト先や公共施設などでバカなことをするのも笑いは起きます。「いいね！」ももらえるかも。誰かを盗撮して、それを投稿することでも笑いや「いいね！」が得られる場合があります。

ですが、正しい笑いでも「いいね！」でもありませんし、その代償も小さくありません。無関係の誰かに不快な思いや迷惑を掛けることになり、そのせいで損害賠償請求をされる可能性もあります。

何かを投稿する場合、その投稿が誰かを不快・不幸にしないか、迷惑をかけないか、少し考えてみましょう。