隣の車に当てられて傷付いた場合

車に乗り込もうと思ったら、車体に傷が。。。車体以上に気持ちが凹みますよね。

自分の取り回しミスで逝った傷でも凹むのに、しっかり駐車スペースの真ん中に停めたにも関わらず、ボディーにドアを当てた傷が付けられた日には誰に怒りをぶつけたらいいものやら暫く混乱します。

そんな時は一体どうすればいいのでしょう。

唯一の方法は警察に通報して受け付けてもらうことです

隣に停めているのが誰か分かっていても、逆ギレされて暴行を受ける可能性もあります。

それは大げさでも、シラを切られたり、暴言を吐かれたり。暴言を吐きたいのはこっちなのに、車に傷付けられた上に暴言まで吐かれては救われません。

ネットには色々書かれていますが、直談判以外にはど何ができるのでしょうか。

直談判以外となると、警察に通報して受け付けてもらうしかありません。

器物損壊罪の適用はあるのでしょうか

警察に通報して、受け付けてもらえると聞くと期待してしまいます。

でも、現実はそんなに甘くありません。

刑法に

（器物損壊等）

第二百六十一条 　前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。

出典：刑法

とありますが、隣の車のドアで傷を付けられても、器物損壊罪で受け付けてはくれません。

では、何をしてくれるかと言えば、

当て逃げ事故（通称：「ポン当て」事故）

としての受理です。

ドアを当てた瞬間にその場に居合わせた場合は、一般の事故扱いで受理します。

でも、もしその場にいなくて、ドアを当てる瞬間を見ていない場合は、加害者不明の当て逃げ事故。以上。残念。

車両保険を使うほどの損害が出ている場合、保険の請求に受理してもらって発行される交通事故証明書が必要ですので、この手続は必須です。

でも、傷を付けられた時に期待している

1. 警察官が到着
2. 傷を見て、器物損壊罪で受理
3. 傷の形状と隣の車のドアの形状と高さが一致し、塗装も一致したことを確認
4. 加害者を告訴

なんて流れにはなりません。

仮に

傷の形状と当たったと思われるドアの形状・高さが一致して、傷と同じ色の塗装片が付着

しているとしても、警察官が呼び出した加害者が

記憶にありません。

と言いやがったら、それで終わりです。理不尽に感じますが、損害レベルに比べ、警察官にかかる手間が相対的に大き過ぎるために、仕方がないと思うしかないみたいです。

何度当てられても、明らかに隣の車が当てていることが明らかでも、来てくれた警察官が「隣の車で間違いないね」と言ってくれたとしても、相手が言い逃れをしたらオシマイです。

警察に通報して、事故として受理してもらうのは意味が無いのでしょうか

一概に言えません。

相手の性悪度合いによります。

直談判に言った際に怒鳴ったとしても、案外権力に弱い相手だったりすると、警察が直接堪忍することが抑止力に繋がる可能性はあります。

ですが、何度やったところで、自分がやったという明らかな証拠（ビデオ）でも無い限りは「記憶に無い」と言えば言い逃れができることを知っている輩は手に負えません。

警察官が確認をしたところで抑止力になるどころか、却ってエスカレートさせてしまう恐れすらあります。

相手がどんな人物か分かっていない状態で事故受付をしてもらうことは慎重に検討をした方が良さそうです。

何度も何度も当てられて困っている方に

月極駐車場の場合は、場所を変えてもらうのが一番無難です。

別の人に犠牲になってもらうのは少し心苦しいですが、自分を守るためには時にそのような残酷な判断もやむを得ません。

賃借りしている部屋番号に応じて駐車スペースが割り当てられている場合は、そんな訳には行きません。

そうなると、車内に防犯カメラを設置して抑止力か証拠とするのが唯一の手かも知れませんが、相手によっては

カメラの死角に10円パンチ

するかも知れません。

10円パンチは晴れて器物損壊罪で受理をしてもらえますが、犯人も分からず、捜査をしてもらえる訳でもなく、結局やられ損です。

何も悪いことをしていないにも関わらず、ずっと嫌な思いをされている方には本当に気の毒なのですが、この問題にはこれという解決策はなく、割り当てられている駐車場ではない駐車場を新たに契約して、そこに停める以外には穏やかにカーライフを送る方法はなさそうなのが現実です。

隣の車を当てたのを知っていながら、記憶に無いとシラを切る全ての人に天罰が下りますように。