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デング熱以外にエイズやエボラ出血熱も蚊で感染するのでしょうか

      2019/06/13

70年ぶりに国内でデング熱発生

2014年8月26日に約70年ぶりに国内でデング熱が発生しました。しかも、代々木公園という東京の真ん中の公園で感染が起きたということで、パニックに近い状態になったことも記憶に新しいところです。東京以外でも蚊に刺されるとデング熱に感染するのではという恐怖が広がり、かつてない程に蚊に刺されることを防ぐ意識が強くなりました。蚊避けグッズは数多く出ていますが、少し蚊に注意しようという意識は低下していましたから、今回の事件は寧ろ良かったのかも知れません。地球温暖化に伴って、近い将来マラリアなどの熱帯でしか見られない病気が日本でも普通に見られる時代が来る可能性が高くなっています。今から極力蚊に刺されない習慣を持つことは非常に好ましいことです。

幸か不幸か、2015年は天候のせいか、それとも蚊避けグッズのおかげなのか、デング熱発生のニュースはありません。ただ、そのせいで、再び蚊に対する意識が低くなってしまっている感じもします。「喉もと過ぎれば熱さ忘れる」にならないよう、極力蚊に刺されない習慣を付けましょう。

エイズ(H.I.V.)は蚊が媒介して感染する可能性はあるのでしょうか

エイズ(H.I.V.)はCD4という分子を持つ細胞を好んで感染するため、ひとの免疫機能を司るヘルパーT細胞に感染し、そのDNAを使って増殖を繰り返していきます。

しかし、蚊にはCD4という分子を持つひとのヘルパーT細胞のような細胞がないため、吸われたエイズウイルスは血液と共に消化管へ流れて行き、そこで消化され、無効化されてしまいます。

仮にエイズウイルスを持つひとの血液を吸った直後に他の誰かの血を吸うことで唾液腺や口吻(こうふん)周辺に付いたエイズウイルスをひとの体内に注入することになっても、ウイルス量が少な過ぎて、ヘルパーT細胞を乗っ取ることはできません。直ぐにキラーT細胞に殺されてしまうことになり、蚊に刺されたひとがエイズウイルスに感染することはありません。(ただ、免疫が正常に機能していないひとの場合は感染する可能性を完全に否定することはできません)

エボラ出血熱は蚊によって感染するのでしょうか

日本脳炎やデング熱に感染するにはある程度のウイルス量が必要です。蚊の唾液腺や口吻に付着した少ないウイルス量では感染することはできません。そこで、ウイルスは吸った血液と一緒に蚊の体内に入り、蚊の体内で感染に必要なウイルス量まで増殖します。このように蚊の体内で増殖できるウイルスが「蚊によって媒介される伝染病」と言われるものです。

エボラ出血熱は「蚊によって媒介はされない」と言われています。蚊の体内で増殖できるかどうかなど、エボラウイルスについては分かっていないことが多いのですが、数個のエボラウイルスでも感染する可能性があることは以前から指摘されています。それが正しいとすると、日本脳炎やデング熱のように蚊の体内で増殖をしなくても、エボラ出血熱に感染したひとの血を吸った蚊が非感染者の血を吸うだけでエボラウイルスに感染させてしまう恐れがあります。

エボラウイルスは、防護服を正しく着用して治療に当たる医師や看護師が感染する場合があり、恐れられています。もしかすると、治療中にミスがあった訳ではなく、防護服を着ていない時に患者を刺した蚊にさされたことによる感染かも知れません。医師や看護師だけではなく、直接患者と接触がない現地の一般人の間で爆発的に感染者が増える現象も蚊が原因だとすると説明が付きます。これについては今後の研究により明らかになると思いますが、蚊に刺されることを防ぐことは比較的低コストでできることですので、現地への支援の一つとして有効だと思います。

極力蚊に刺されないようにしましょう

今年はデング熱も流行っていませんし、デング熱も遠いアフリカ大陸での話です。ですが、蚊に刺されることでプラスになることはひとつもなく、害ばかりです。蚊刺されは日焼けと並んで夏のこどもの君勲章みたいなところがありましたが、これからは共に注意が必要です。

外出時は蚊避けスプレーを使い、室内では蚊取り線香・蚊帳などを使って、蚊に刺されない習慣を付けておきましょう。普段から蚊に刺されない行動を習慣化しておけば、仮にデング熱やマラリアが国内に入って来たとしても、それ程恐れる心配はありません。

蚊避けスプレーは臭うし、ベタベタするので、刺された後にムヒやウナで痒みを止める方が好きでしたが、これからは刺される前に対策しようと思います。

 - 健康, 屋外, 市街地, 生活, 病原菌, 育児, 野外

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