あんしん あんぜん はりねずみ

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消える回転遊具と衰える回転感覚

      2019/06/13

回転遊具の撤去が止まりません

最後に回ったのはいつですか? 最近鉄棒で前回りをしたら、たった一回で目が回ってしまいました。こどもの頃はぐるぐる回れたものですが、こんなになってしまうとは。考えてみると、最後に体を回す運動をしてから15年が経っています。これでは目が回っても仕方がありません。 回転の感覚って何に必要なの? 日常生活では余り役に立たないようにも感じますが、体勢を崩した時にそれを戻すためにはその感覚が必要です。筋力と同様にこの感覚がないと思わぬ怪我をする恐れがあります。 ただ、大人は怪我を避ける知恵も付けていますから、この感覚が薄れてもある程度日々の生活を平和に送れています。でも、こども達が怪我を避けたり、様々なスポーツをしていく上でこの感覚は不可欠なものです。 回転遊具が公園から姿を消している背景 公園にある回転遊具を思い出してください。色褪せたり、錆びていたりするイメージがありませんか?懐かしくなって、近所の公園へ確認しに行くと既にその回転遊具はないかも知れませんよ。 回転遊具の多くは1970年代の第二次ベビーブームの頃に設置されました。既に40年以上が経過し、老朽化は深刻です。メンテナンス費用が掛かる上に、メンテナンスを少しでも怠るとこどもの怪我に繋がってしまいます。そのリスクを避けるため、自治体では回転遊具を撤去し、怪我のリスクが少ないロープタワーなどに置き換えています。下にはラバーマットも敷いて、安全対策はばっちりです。でも、皮肉なことに、これがこども達の回転感覚を養う機会を失い、新たな怪我をする可能性を生んでしまっています。 回転遊具が再び近所の公園に設置される可能性は? 識者は「回転遊具を撤去したまま代わりの環境を作らないのは子どもの発達という観点から遊びの意義について大人が考えていないからだ。」「公園の遊具の設置基準も子どもの実態にあっておらず、活動を促すよりも抑制するものになっている。だから子どもは公園がつまらなくなり、外で遊ばない。遊具だけの問題ではないが、業界も逆境をはね返していく努力を重ねてほしい。」と言われています。ほんと、その通り。でも、いくらこども達が社会の宝だと言っても、社会の構成比が落ちている今、費用とリスクを負って再び回転遊具を設置することは期待しにくいです。税収も限られていますし。こども達の発達も大事ですけど、超高齢化社会への対応の方が焦眉の課題なのでしょう。事実、高齢者の筋力維持用の設備が設置される公園も増えています。 そうなるとますます家庭の役割が重要になってきます。(学校も重要なんですけど、なかなか変わってくれるものでもないので自分でやるしかないですね。)

こどもの回転感覚を伸ばすために

ふとんの上でのでんぐり返しや芋虫ごろごろなど、親子でできる簡単な遊びも回転感覚を養います。ですが、やっぱり遊具の方がこどもの食いつきが違います。 近所の公園に回転遊具が新たに設置されることは期待薄ですが、そんな時は安全な回転遊具がある公園に行けばいいんです。ネットで検索すれば、色々な公園が紹介されています。中には有料の施設もあるかも知れませんが、回転感覚の育成は多少のコストを払っても伸ばしたい重要な項目ですね。 例 KOMPAN社の回転遊具が設置されている公園 でも、中にはメンテナンス不足で危険な遊具が含まれている恐れもありますので、こどもに遊ばせる前に親が確認をしてあげると安心です。国土交通省による「都市公園における遊具の安全確保に関する指針」はすごく難しいのですが、事故は「ボルトが抜けていた」や「支柱が錆びていた」などの素人でも発見できることから発生しますので、親の確認は重要です。 また、遊具には日本公園施設業協会による認定証が貼られているものもあります。それが確認できれば安心して遊ばせることができると思います。

 - 保育園・幼稚園, 公園, 学校等, 小中高

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