ニンジンの生食は健康にいいのか悪いのか

ニンジンの生食はビタミンCが破壊されて良くない説

「ニンジン　生食」で検索するとニンジンの生食は余り良くないと書かれている記事が多く見付かります。

その理由として挙げられているのが、

アスコルビナーゼ

という酵素の存在。ニンジンを生で食べると、アスコルビナーゼがニンジンの中のビタミンCだけではなく、ニンジンと一緒に食べる生野菜・果物に含まれるビタミンCを破壊してしまうとされています。

でも、酵素であるアスコルビナーゼは熱に弱いため、加熱調理をするとビタミンCを破壊する能力が無くなりますが、ビタミンC自体が加熱調理で破壊されてしまいますので意味がありません。

ニンジンに含まれる豊富な栄養分

• カロテン
• ビタミンB
• ビタミンC
• カルシウム
• 鉄

を効率的に取り込むために、生食できたらいいと思いますが、ビタミンCを壊すようでは困りますよね。

アスコルビナーゼはビタミンCを破壊してはいませんでした

ビタミンCを破壊すると考えられていたアスコルビナーゼですが、実は

還元型ビタミンC→酸化型ビタミンC

へ変化させていただけでした。

かつては、還元型ビタミンCだけが体の中でビタミンCとして機能すると考えられてきましたが、実は酸化型ビタミンCも体内で還元型に戻る性質があることが分かっていますので、現在では

• 還元型ビタミンC
• 酸化型ビタミンC

は両方共同じものであると考えて問題はなく、両方を合わせた量がビタミンCの量であると考えられています。

ですから、

ニンジンの生食は健康にいい

というのが本当のところです。

ニンジンの皮はむいてはいけないの？

兼業主夫をするまではニンジンの皮なんてむいたことはありませんでした。カレーを作る時でもぶった切っておしまい。男の料理でした。

でも、主婦になるとこどもの安全のことやなんやかんや考えて、今ではピーラーを使ってせっせとむいています。実はピーラーで皮をむくのが結構好きで、料理の中での数少ない楽しみになっています。山芋や里芋なんかもピーラーでむいています。

そんな中、衝撃の事実が！

ニンジンの皮というのは既に農家から出荷する時点で向けてしまっていて、皮だと思ってせっせとむいている部分は、ニンジンの身の外側が乾燥した部分なのだそうです。

でも「乾燥した身かも知れないけど、何となく汚い感じがするからむいた方がよくない？」って思ってしまいますが、

ニンジンは身の一番外側にカロテンやグルタミン酸などの栄養素が詰まっている

そうで、せっかくカロテンをたくさん摂ろうと思ってニンジンを食べても、ピーラーで一番カロテンの多い部分を削って捨ててしまっていたなんてショックです。

とは言え、

• どんな状況下に置かれたのか
• 包装の中にどんな細菌が入りこんだのか

分からない状態での一番外側の部分の生食は抵抗があります。それだけじゃなくて、実際にリスクもありそうです。

なので、

• 生食：一番外側は削って、中の部分を食べる
• 加熱調理：一番外側は良く洗って、そのまま食べる

これで問題解決です。

でも、生食する時に削るニンジンの外側の栄養がぎゅっと詰まった部分が勿体無いですよね。

そんなニンジンの皮は、きんぴらにして食べてしまいましょう。

大根とにんじんの皮きんぴら（by　ヤマキ）

脂で調理するとニンジンの中のカロテンの消化・吸収が良くなるそうですから、この方法は完璧です。

ニンジンを食べる時、是非参考にしてみてくださいね。

ニンジンの皮が良く分からない問題

「ニンジンの皮は農家の人が泥を落とす際に向けてしまっているのでピーラーで剝かないでも大丈夫」

と書いたものの、調理をしてみるとうっすら皮らしきものが分離します。

これが

• ニンジンの身の部分が乾燥して皮状になったものなのか
• ニンジンの皮（の一部）なのか

分かりません。

一度泥を落としていないニンジンとで比較しないといけないです。農家の方にお話を聞けると一番いいんですが。どなたか詳しい方がいらっしゃったらよろしくお願いします。