その哺乳瓶、安全ですか
2019/06/13
哺乳瓶ってどうやって選んでますか?
哺乳瓶には大きく分けると2種類あります。耐熱性が高く、傷がつきにくく清潔に保てるガラス製と、軽く、落としても割れないプラスチック製。他にも特徴がありますが、主には重いけど清潔なガラスと軽くて強いけれど清潔性に不安が残るプラスチックを色々検討して、どちらかを選ぶか、用途に合わせて使い分けていると思います。
哺乳瓶に残る環境ホルモン問題
環境ホルモンって覚えてますか?
一時期世界的な問題になった環境ホルモンについて、最近は殆ど注目されなくなりました。「きっと対策されて、今は使用されていないのだろう」って思っていませんか。当時問題となった環境ホルモンのひとつ、ビスフェノールA (bisphenol A、BPA) は、現在もポリカーボネートとして様々なところで使用されています。
僕も環境ホルモン問題を聞かなくなって、てっきり解決したのだと思っていました。ひと(胎児・幼児を除く)への影響はほとんどないだろうということで政府も学者も一致しているようですが、動物の胎児へはごく微量でも影響があったために、現在もひとの胎児と幼児への影響が継続的に研究されているそうです。詳しくは、厚生労働省の「ビスフェノールAがヒトの健康に与える影響について」という報道発表資料に書かれています。
この書き方だと、胎児・幼児への影響だけではなく、こどもやおとなへの影響もありそうで、使うなら研究結果が出てからかなと思います。でも、ポリカーボネートは非常に便利な素材なので、これを排除するのは結構大変そうです。お気に入りのナルゲンボトルが使えなくなるのは残念です。
ガラスの哺乳瓶しか使っちゃダメなの?
確かに透き通ったガラスは綺麗だし、ミルクを冷ますのも早いので、悪くはないのですが、あかちゃんが使うものなのに落とした時に割れてしまうのは気になりますし、結構重いです。
「BPAは不安だけどガラスは重いし何とかならないの」というニーズを受けて、新しい素材が使われ始めていました。新しい素材はBPAフリー、つまりビスフェノールA (bisphenol A、BPA)が使用されていません。
- 耐熱温度は180℃
- 強靭で衝撃にも強い
- 耐加水分解性が長期間続く
- BPAよりも耐薬品性が高い
- 自己消火性
- ほとんど特性劣化を起こさない
- 黄色を帯びているが、様々な色に着色可能
- 医療器具にも使用
- BPAフリー
Eastman Tritan™コポリエステル
- 耐熱温度は110℃
- 強靭で衝撃にも強い
- ほとんど特性劣化を起こさない
- 医療器具にも使用
- 透明度が高く、割れないガラスとして知名度上昇中
- BPAフリー
安全な哺乳瓶を購入するために
まず瓶の材質を確認しましょう。
- 耐熱ガラス
- PPSU樹脂
- トライタン(Eastman Tritan™)
以上の材質の哺乳瓶を購入すると安心です。
また、変わり種ですが、ステンレス製の哺乳瓶も出ています。もちろんBPAフリーですので、安心して使用できます。
現在も続く研究の結果、BPAも胎児・幼児にも影響なしとの結果が出る可能性もありますが、それまではBPAフリーの哺乳瓶を選ぶと安心ですね。哺乳瓶を卒業してからも、水筒・コップ・弁当箱などの材質に注意をすると、より安心です。
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