息を止めてインフルエンザを予防
2019/06/12
過去記事「インフルエンザ予防に簡単で最強の方法」でインフルエンザ予防に手洗いにもすごく効果があることをご紹介しましたが、もうひとつ追加でオススメの予防法があります。
それは
ヤバいと思った時は息を止める
ことです。
インフルエンザの予防には、
- 予防接種(実は予防よりも感染時に症状を軽くする効果の方が高いとも)
- マスク
- 手洗い
- うがい
- 睡眠
が有効だと言われていますが、ヤバいと思った時に息を止めることもかなり効果がある可能性があります。
最近のマスクは非常に高性能で、インフルエンザを吸着して、マスクを通さないと言われていますが、反面マスクではインフルエンザの感染を防ぐことはできないとも言われています。
その理由は、マスクと顔との間にできてしまう隙間。
小さな隙間であっても、呼吸の度にその隙間を通る空気がその周囲にあるホコリ・花粉・ウイルスなども一緒にマスクの中に取り込んでしまいます。
特に隙間が狭い場合は、空気力学の「コアンダ効果」によって顔に沿って流れる気流を生んで、その気流が顔の前の空気も巻き込んでしまうため、前の方から向かって飛んでくるウイルスを吸い込んでしまう可能性があります。
それを防ぐには、ヤバいと思った時に息を止めることが効果的です。
または、ヤバいと思った時に、息をゆっくり吐くのも効果的です。
とにかく、ヤバいと思った時にウイルスを含んだ空気を吸い込まないことが肝心です。
息を止めるべき「ヤバい時」とはどんな時?
実はこどもの学校でインフルエンザが大流行していて、こどものクラスも学級閉鎖になりました。
クラスの半数以上がインフルエンザで欠席しても、逆を言えば、残りのこどもは同じ教室にいても感染していません。大人と違って、こども達は話をする時の距離が近いですし、声も大きいです。また、国語の時間には朗読もありますし、音楽の時間には合唱もあります。
そんな中でも全員が感染していないですし、隣のクラスは学級閉鎖になってはいません。
インフルエンザは空気感染(飛沫核感染)をする可能性もあると言われていますが、あくまで「可能性」であって、空気感染(飛沫核感染)よりも飛沫感染の方が圧倒的に多いと考えられています。
飛沫核感染(空気感染、塵埃感染)
飛沫として空気中に飛散した病原体が、空気中で水分が蒸発して5マイクロメートル以下の軽い微粒子(飛沫核)となってもなお病原性を保つものは、単体で長時間浮遊し、3フィート(約1m)以上の長距離を移動する。呼吸により粒子を吸い込むことにより感染を生じる。埃と一緒にウイルスを吸い込む場合でもなる。
出典:Wikipedia 「感染経路」
そうなると、インフルエンザウイルスは常に空気中を漂っている訳ではなくて、感染者が
- 咳
- くしゃみ
- 大声で話す
時に飛び散る唾液・痰・鼻水などに含まれて、それが口に入ったり、吸い込んでしまうと感染を起こします。
咳やくしゃみで発生する飛沫の射程距離については諸説あって、1~2メートルという説が多く見られますが、実際には更に遠くまで飛んでいる可能性があるようです。(※身長、肺活量、気温、空気の流れなどに影響を受けます。)
長く飛ぶ場合は4~5メートル先に到達する可能性があるということですから、少し距離をおいた程度では飛沫を避けることはできません。
そうなると、避けることよりも、吸い込まないことが重要です。
もし4~5メートルの範囲ないで、誰かが咳やくしゃみをしたら、
- 息を止める(5~10秒程度)
- 音を聞いた瞬間に息を吸って、5~10秒かけてゆっくり吐き出す
ことで、インフルエンザウイルスをたっぷり含んだ飛沫(要は感染者の体液。。。)を吸い込んでしまうことを回避できます。
皮膚や服についたインフルエンザウイルスは長生きはできません
インフルエンザ感染者が咳やくしゃみで飛び散る飛沫は、近くにいる人の服や皮膚に付着します。
万が一インフルエンザウイルスが皮膚についた場合でも、それが付いた手で鼻や口などを触らなければ、皮膚の表面にあるリボヌクレアーゼ(RNase)というリボ核酸を分解する反応を触媒する酵素によって分解されてしまい、失活します。そのため、皮膚に付着したインフルエンザウイルスが生存できる時間は、5分間未満と言われています。
服に付着したインフルエンザウイルスは、乾燥や紫外線に弱く、紙や繊維などの上では長い期間活性を保つことができないため、インフルエンザウイルスが付着したとしても、手を介して口や鼻に運ばれなければ感染することはありません。
マスクを着けて、咳やくしゃみを聞いたら、息を止めるか、吐きましょう
マスクを着けていない状態で、至近距離(1メートル以内とか)で咳やくしゃみをされた場合、息を止めていても直接鼻の穴の中や開けた口の中に飛沫が入ったりする恐れがありますが、マスクをしていればそれを防ぐことができます。
その上で、射程距離(4~5メートル以内)で咳やくしゃみを聞いた場合は、
- 息を止める(5~10秒程度)
- 音を聞いた瞬間に息を吸って、5~10秒かけてゆっくり吐き出す
によって、マスクの隙間からインフルエンザウイルスを含んだ飛沫を吸い込んでしまうリスクを大幅に減少させることが可能になるはずです。
簡単な方法ですので、是非試してみてください。
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