アシダカグモと同居中
2019/06/13
アシダカグモは日本における最大級のクモです。脚まで含めた全長は10~13センチとCD位の大きさになります。
もやしっ子の和製タランチュラという外見のアシダカグモですが、性格はいたって臆病で、毒もなく、害虫駆除に精を出してくれています。突然目の前に現れたら、僕でも叫んでしまいそうですが、人に危害を加えることは絶対にありませんので、シューとひと吹きしたりしないでやってください。(クモ用ハンターはセアカゴケグモ専用にしてやってください)
我が家には現在3匹住んでいます
これは確認された数なので、もっといるかも知れません。一度管理会社が防虫処理をしてしまったので、その時点でいた全てのアシダカグモは死滅したと思いますが、薬が切れてきたらしく、この春小さなアシダカグモのこどもが部屋に入ってきました。
クモ大嫌いな妻子を説得するのに苦労はしましたが、ゴキブリを駆除してくれると説明すると
ゴキブリ>クモ
なので何とかアシダカグモを保護することに協力してくれることになりました。
紙魚(しみ)、コバエ、小さな蛾などを食べて育ったようで、今は10円玉位の大きさになりました。それでもトイレに籠っている最中などに目の直ぐ前の壁に止まっていたりするとぎょっとします。
ぼちぼち小さなゴキブリなら取ってくれそうですし、どこから湧くのか分からないチカイエカが冬でも出るので、それを退治してくれることを期待しています。最終的にはフルサイズのゴキブリ対策として活躍してくれることを期待しています。
小さいだけではなく、まだちょっとぼんやりしているところがあって、踏み潰してしまいそうで不安です。気を付けて同居していますが、早く成長して、逃げ足も速くなって欲しいところです。
アシダカグモは清潔です
ゴキブリや時には小型のネズミも食べるというアシダカグモですが、捕食する相手に打ち込む消化液を使って自分の脚の消毒も行うため、その体には細菌がいないと言われています。
害虫と違い食べ物の上を這う事もありませんし、下水や動物の糞の上を歩くこともありません。そう考えるとかなり優秀な
番虫
だと思います。
餌をやる必要もありませんし、鳴き声も気になりません。動くものには反応するので、誤って人間に乗ってくる事故も殆どないと思います。(寝ている時に天井からムカデが落ちてくる話は良く聞きますが、アシダカグモは聞いたことがありませんので、きっと大丈夫です)
そりゃ、CDサイズのクモは気持ちいいものではありませんが、ゴキブリ、ハエ、チカイエカなどの不衛生な害虫を駆除してくれるのは大きな魅力ではないですか?
昆虫学者安富和男の著書『ゴキブリ3億年のひみつ』によると、アシダカグモが数匹いる家では半年でゴキブリが死滅すると書かれています。今時コストもかからず、しかも化学物質フリーってなかなかないですよ。
これからはアシダカグモを繁殖させて、販売するビジネスが出てくるかも
ゴキブリを筆頭とした衛生害虫への対応は個人宅でも飲食店でも大きな悩みです。コストもバカになりませんし、化学薬品の使用は健康への影響も心配です。
遺伝子組み換えをしたゴキブリを放って交配して生殖能力のないゴキブリを生ませて絶やす方法も将来的にできるのかも知れませんが、きっと色々な理由で導入はされないでしょう。
そうなるとアシダカグモを番虫として導入して、ゴキブリなどを狩らせるのが色々な面からいい案だと思います。遺伝子が汚れることがありませんし、アシダカグモが媒介する病気もありません。唯一の欠点は見た目ですが、
アシダカグモ=番虫
というイメージが定着すれば今ほどの嫌悪感も持たれないようになるかも知れません。
飲食店でアシダカグモが出たら今なら「ギャーーー」ってなりますが、将来は「おっ、大将、いいアシダカグモ入れたね。これなら安心だ!」ってなるかも。
足が速い(人との接触事故を起こしにくい)、害虫の捕獲能力が高いなどの能力を備えた優れたDNAを持ったアシダカグモを繁殖させて、販売する業者も出るかも知れません。
そんな時代が来ることを夢見ながら、我が家で密かに実験を続けます。
※ アイキャッチ画像はタランチュラです。アシダカグモは下のような感じです。これはこれで結構インパクトありますね。
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