水道使用料が127万円　石川県能美市

水道使用料127万円が引き落とし

石川県能美市に住む会社員の男性の銀行口座から127万円が引き落としされ、残高不足で家賃が引き落としがされないため、残高を確認したところ、発覚しました。

本来の使用は、

• 23立方メートル
• 6,160円

であるのに対して、能美市は

• 約5000立方メートル
• 1,269,069円

で請求を出し、男性の口座から引き落としをしていました。

約127万円も引き落としをされ、男性の口座は数千円の残高になってしまいました。それによって

• 家賃
• 電気代
• 給油に使うクレジットカード

の引き落としが不能になり、クレジットカードは使用停止になってしまいました。

能美市上下水道料金課は、男性に謝罪した上で、過請求分を返金し、「再発防止に努める」とコメントしています。

この件で、男性はブラックリストに載ってしまうのでしょうか

一回の引き落とし不能でブラックリストに載ることはないようです。

でも、ペナルティを課される可能性（利用制限など）はありますので、能美市上下水道料金課がクレジットカード会社に連絡し、事情を説明するべきです。

この事件の後、どのような対応がされたのかが気になります。

5000立方メートルってどれくらいの量なのでしょうか？

男性がこの月に使用した量は23立方メートル。これは何となく想像ができます。

普通の大きさのお風呂は200リットル位なので、0.2立方メートル。シャワーや炊事洗濯が加算され、この位の量にはなります。家族の人数が多いと量も増えるでしょう。

では、5000立方メートルってどれ位の量かと言うと、

25メートルプール1杯＝660立方メートル（概算です）

なので、

25メートルプールで7.6杯分

になります。

因みに昨年千葉県で教師がプールの給水栓を20日間開放したままにして多額の水道代を損失させた事件は、責任のある教師数名が自己負担することで解決しましたが、その時の量は

• 約9200立方メートル
• 水道料金は約438万円

規模が違いますが、20日間プールレベルの給水力のある弁を開放しても9000立方メートルですので、家庭用の蛇口ではどう頑張っても5000立方メートルを垂れ流すことは不可能です。

メーターを確認して、使用量を請求担当に回した職員は何を考えていたのでしょうか。（もしかして、能美市では水道使用量はネットを介して自動集計？）

この誤請求を引き起こした原因

この男性宅の水道メーターが耐用年数が過ぎたため、市から委託を受けた業者がメーターを交換した際に、逆向きに取り付けてしまったことが原因です。

本来であれば、水道に使用量に応じて

０立方メートル→23立方メートル

に変わるはずであったのが、メーターを逆に取り付けてしまったことで、

０立方メートル→9,999立方メートル→9,998立方メートル→5,000立方メートル

となってしまったと説明がされています。

つい「ふむふむ、そうか！」と納得してしまいそうになりましたが、ちょっと待ってください。

能美市の水道メーターは下のようになっています。

上のメーターで立方メートルを表示して、下の赤い矢印メーターでリットルを表示します。

上のメーターでは9,999立方メーターまで表示可能ですから、もし逆向きに付けたことでメーターが逆に動いたとすると、

10,000立方メートル－23立方メートル=9,977立方メートル

となるはずです。そうだとすると請求金額は400万円を超えてしまいます。（千葉のプール事件では約9,200立方メートルとされています。）

それがそうならない理由は、メーターを逆に取り付けると、正しくつけた場合とは違った動きをするからみたいです。

正しくつけた場合より約217.4倍多くメーターが動くとすると計算が合います。

もしそうだとすると、家族が多くて月に45.8立方メートル使用すると、

10,000立方メートル－（45.8立法メートル×217.4）＝43.08立法メートル

とありそうな数字がメーターに表示される恐れがあります。

もしかすると委託された業者が他にも逆に取り付けたメーターがある可能性がありますので、数ヶ月は注意が必要かも知れません。

参考：石川県能美市の水道料金算出基準