あんしん あんぜん はりねずみ

毎日を安心して安全に過ごしたい。そんな想いに役立つ情報をお届けします。

*

桜島噴火 警戒レベル4から5へ引き上げの可能性

      2019/06/13

8月15日午前7時頃から桜島で火山性地震が多くなり、山全体が膨張していることを示す急激な地殻変動が確認されたとして、気象庁は警戒レベルを3(入山規制)から4(避難準備)に引き上げました。

桜島噴火 警戒レベル4とは

警戒レベル4では、火口から3km以内に直径50センチ以上の噴石が飛んだり、火砕流が発生する恐れがあります。

  • レベル1:活火山であることに留意
  • レベル2:火口周辺規制
  • レベル3:入山規制
  • レベル4:避難準備(特別警報)
  • レベル5:避難(特別警報)

考えられる今後の流れ

火山性地震の増加と山体膨張を示す急激な地殻変動は、海面下4~6kmにあるマグマだまりからの上昇圧力が高まり、火道(マグマの通り道)を押し広げている状態であることが予測されます。

桜島は、昨年噴火した御嶽山のようなマグマに熱せられた地下水による水蒸気噴火ではなく、マグマが直接吹き出すマグマ噴火を常に繰り返しています。今回はその規模の大きなものが発生することが考えられます。

今後、もし

  • 大規模な噴火が起こって直径50センチを超える噴石が火口から2.5kmを超えて飛ぶ
  • 火山性地震や山体膨張が更に激しくなる

場合は、警戒レベルを現在の4からレベル5に引き上げることが予定されています。その場合、鹿児島市は避難する範囲を決定しますが、その時の状況によっては桜島の全島避難となる可能性もあります。

火山性地震の頻度や火道が広がっていることを示す急激な地殻変動からすると、ごく近い時期にかなり大きな規模の地震が発生する可能性が高いと予測されています。その場合、桜島は全島避難となりますが、約4km離れている鹿児島市には火山灰が降る可能性はありますが、現在のところ大きな被害が出るとは考えられていません。

過去の大きな噴火

有史以降の大噴火としては、

文明大噴火 1471年(文明3年)9月12日に大噴火が起こり、1476年(文明8年)9月12日にも噴火するなど、長い期間噴火が続きました。

安永大噴火 1779年(安永8年)11月8日に大噴火が始まり、翌1780年(安永9年)8月6日には桜島北東海上で海底噴火が発生、続いて1781年(安永10年)4月11日にもほぼ同じ場所で海底噴火およびそれに伴う津波が発生して大きな被害が出ました。

大正大噴火 1914年(大正3年)1月12日に大噴火が始まりました。同日、マグニチュード7.1の強い地震(桜島地震)が発生し、対岸の鹿児島市内でも石垣や家屋が倒壊するなどの被害が出ました。1916年(大正5年)には噴火は収まりましたが、大正大噴火は大量の溶岩の流出を伴い、この時の溶岩によって桜島は大隅半島と陸続きになりました。

今回の噴火がどの程度の規模のものになるのか気になります。大正大噴火ではマグニチュード7.1の強い地震も起きており、噴石と火山灰だけではなく、噴火に伴う地震にも注意が必要です。

火山灰への注意

火山灰

噴火によって火口から吹き出したもののうち、直径2mm以下の大きさのものを火山灰と呼びます。火山灰を構成しているのは、

  • 火山ガラス
  • 鉱物結晶
  • 古い岩石の破片

などで、河原や砂浜で見られる砂と違って、角が尖っていて、滑らかではありません。人体に付着すると様々な害を及ぼす恐れがあります。

眼球:目に入ると眼球や結膜を傷付け、結膜炎や角膜剥離などを引き起こします。コンタクトレンズを装着していると眼球との間に入り危険です。コンタクトレンズではなく、メガネに替えて、その上から保護ゴーグルを掛けましょう。

呼吸器:火山灰を吸い込むことで、気管支や肺を傷付け、呼吸器系の病気になる恐れがあります。喘息を引き起こしたり、悪化させたりする恐れもあります。火山灰に火山ガスの有毒成分が付着している場合、急性の炎症を起こしますので、火山灰を吸い込まないように隙間のできない立体型のマスクを着けましょう。

皮膚:皮膚に付着するとベタベタするだけではなく、火山灰に火山ガスの有毒成分が付着している場合、皮膚炎を起こす恐れがありますので、肌を露出させないような服装を心がけましょう。屋内に火山灰を持ち込まないように、玄関などで火山灰が付着した衣類は脱ぎ、速やかに洗濯するようにしましょう。

 - 安全, 生活, 自然現象, 防災

  関連記事

ポテトチップス
発がん性があるかも知れない食品中のアクリルアミドにご注意ください

聞き慣れない単語かも知れませんが、実は毎日のように接している化学物質なんです。国 …

第三の洗剤
第三の洗剤 こども以外も注意が必要です

第三の洗剤はこどもがお菓子と間違えて口に入れる事故が起きていると注意喚起されてい …

リサイクル
みのりフーズが産業廃棄物を食品として販売 マルコメみそも被害

ココイチ(CoCo壱番屋)の「壱番屋」が廃棄した冷凍カツを、産業廃棄物処理会社「 …

ライフジャケット
水の事故 岐阜県山県市で4歳女児が溺死

悲劇は繰り返されています。岐阜県山県市で4歳女児が自宅近くの川で溺れて亡くなる事 …

窃視症
のぞきや盗撮を繰り返すひとは病気です

タレント田代まさしさんがスカート内を盗撮して書類送検というニュースがありました。 …

電気柵
シカよりも人間を感電死させる殺人電気柵

静岡県西伊豆町で7人が死傷した事故で、感電した電気柵は設置した男性(79歳)の自 …

天国か地獄か
独占禁止法違反 京都私立小学校連合会など4団体

私立学校法に「この法律は、私立学校の特性にかんがみ、その自主性を重んじ、公共性を …

犯罪
いじめを放置する学校と闘いましょう

相変わらずいじめに対しては動かない学校が多いことに愕然とします。いじめで自殺する …

窃視症
排水溝からスカートを覗いて連続逮捕されるのも窃視症の仕業です

商店街の排水溝に潜んでスカートの中を覗く 2年前、排水溝に身を潜めてスカートの中 …

緊急通報
緊急通報したいけど現在地が分からない

緊急通報する機会はできればない方がいいですが、いつそんな場面に出くわしてしまうか …