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着色コーンスターチなどによる粉じん爆発問題

      2019/06/13

先日「小麦粉と砂糖で大爆発」という粉じん爆発に関する記事を書いたのですが、27日夜に台湾のテーマパーク「八仙海岸八仙水上楽園(Formosa Fun Coast)」で大規模な粉じん爆発が発生し、500名を超える負傷者(約200名が重症)という大惨事になっています。参加者が水着だったことで、皮膚が直接炎に曝され、重度の火傷を負っていると報道されています。

詳しいことは分かっていませんが、参加者が吸っていたタバコの火が引火したと見られています。

条件が合えば殆どの粉じんが爆発する

燃えない(酸素と反応しない)物質の粉じんは粉じん爆発を起こしません。ですが、燃える(酸素と反応する)物質の粉じんは条件さえ合えば粉じん爆発を起こします。

  • 小麦粉など穀物の粉
  • 砂糖
  • 各種穀物
  • 木くず
  • 金属粉

など、全て粉じん爆発を起こします。今回どのような粉を使っていたのかは報道されていませんが、恐らく着色したコーンスターチか小麦粉・米粉(多分コーンスターチ)ではないかと推測します。粒子が小さく、表面積が大きくなりますので、粉じん爆発を起こし易い物質の一つです。

粉じん爆発の条件とは何か?

  • 粉じんの濃度
  • 火・火花・高熱の物質

粉じんの濃度が薄過ぎても、濃過ぎても、粉じん爆発は起こりませんが、濃度さえ合えば爆発します。今回の事故では「粉の濃度を上げ過ぎた」というコメントが報道されていますが、本当に上げ過ぎたのか、粉じん爆発の危険性に気付いていなかったのかは不明です。

とにかく、ある濃度の粉じんと着火する元があるだけで粉じん爆発は発生します。それはガスでも、ガソリンでも同じで、ある濃度のガスと着火する元が無ければ爆発はしません。恐らくそれ程危険なものを扱っているという認識はなかったのではないでしょうか。

THE COLOUR RUNは安全なのでしょうか

マラソンしながら色の付いた粉を撒いて盛り上がる(説明が拙くてすみません)イベントがありますが、あの粉は着色したコーンスターチです。

コーンスターチである以上、ある濃度が達成されたところに火種があれば爆発する可能性はありますが、屋外でのイベントですので、粉じんが風で拡散され、爆発するリスクは非常に低いと考えられます。(屋内では条件が揃い易いため、使用は禁止されるべきかも知れません)

ただ、屋外でも空気の動きが非常に小さな日など、様々な異なる条件が考えられますので「絶対に爆発しない」と言い切ることは出来ません。屋内と屋外の違いはあっても、着色した粉(コーンスターチ)を使ったイベントという点では同じですので、今後のTHE COLOUR RUNの運営にも影響は及ぼすのではないかと思います。

その他にもカラーパウダーをイベントに使う例は多数ありますので、そちらにも少なからず影響を及ぼすはずです。

 粉じんの取り扱いに注意

屋内は勿論、屋外でも着色したコーンスターチなどを使用する場合は、粉じんにした場合は可燃性ガスと同じ存在であることを認識して、十分な安全管理が必要なことを理解しなければなりません。

素人に扱えるものではないという認識を持って、学園祭・文化祭やこども会などのイベントで着色したコーンスターチを使用するのは止めましょう。恐らく追って国民生活センターなどから注意喚起がなされると思いますので、それらの指針に従いましょう。

 - 生活, 防災

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