大工が仕事場の床に殺害した妻を死体遺棄

京都府長岡京市の大工が仕事場に死体遺棄

京都府長岡京市の大工（41）が、自分の妻を殺害し、2013年9月に大工として新築工事を請け負っていた京都府南丹市の民家のガレージに埋めました。供述に従ってガレージのコンクリートの床を重機で掘ると深さ1.3メートルのところに埋められた毛布にくるまれた遺体が見つかりました。

この大工は、妻を殺害した後に警察へ捜索願いを出していましたが、2年経過しても見付からないため、2015年に入って京都府警が公開手配の手続きを打診しました。すると、大工がそれを断ったため、不審に思った京都府警が事情聴取した結果、死体遺棄を認めました。大工は殺害したこともほのめかしており、京都府警は2015年12月7日に先ずは死体遺棄の疑いで大工を逮捕し、現在殺人の容疑でも捜査を進めています。

大工が妻の死体を埋めた家には、何も気付かずに家族が2年間住んでいたことになります。

桜の木の下には死体が埋まっていると言われますが、家の下にこういう手口で死体が遺棄されているケースが他にもあるかも知れません。

過去には京都府京都市伏見区小栗栖で複数の死体が遺棄

2014年2月には、京都府京都市伏見区小栗栖の民家の床下から、シートに包まれた女性2人の遺体が発見されています。この民家では、発見から遡ること8年前に練炭による集団自殺があり、男女3名の遺体が見付かっています。

時系列に整理すると、

• 2006年以前：何者かがシートに包まれた女性2名の死体を床下に遺棄
• 2006年2月：練炭を使った集団自殺で死んだ男女3名の死体が発見
• 2009年：この民家に男性が居住開始
• 2014年：この民家に住む男性が依頼したシロアリ駆除業者が床下から女性2名の死体を発見

となります。

怖い話です。

購入物件の場合はその後が大変です

死体の上で生活をしていたことを突然知ったことの精神的な苦痛はたいへんなものだと思いますが、発覚した後も苦難は続きます。

自殺や孤独死などの訳あり物件では、不動産価格は2～3割下落すると言われています。しかし、今回の南丹市のようなケースでは、更に大きく下落する恐れがあります。

このような不動産価格の下落分や転居を余儀なくされた場合の差額（新規購入費用から訳あり物件売却額を引いたもの）やお祓いの費用や精神的苦痛に対する慰謝料などを犯人（大工）に損害賠償請求することが可能です。

ですが、

「可能」と「賠償金が支払われる」

ことは別の話です。犯人に賠償する能力がなければそれで終わりです。

犯人の大工が持ち家であったとしても、その家で妻を殺害しているとなれば、その家も事故物件になってしまいます。その家も売却は難しいですし、被害にあった家族の家も売却は難しいでしょう。泣き寝入りをして、その物件に住み続けるしかないのかも知れません。あまりにひどい話です。

渡辺建築工務

不動産物件購入時には調査と慎重さと覚悟が必要です

事故物件を調べたり、後で事故物件であることが分かった場合の対応を契約書に盛り込むことも可能なようです。

大島てる CAVEAT EMPTOR: 事故物件公示サイト

ですが、何年か後にどうしようもない事実が発覚する可能性をゼロにすることはできませんので、少しでも可能性を低くするように徹底して調査することと、契約書は慎重に作成することが重要です。

その後は覚悟を決めて、幸運を祈るしかありません。

あとがき

その後の調べて、逮捕された大工は、借金の件で妻ともめて、首を絞めて殺したと死体遺棄に加えて殺人についても認めました。この大工は、妻が行方不明になって後、自宅をリフォームして証拠隠滅を図った疑いがかかっていて、警察が捜査を進めています。この容疑者は奥さん以外には殺めていないと思いますが、世の中にはコンクリートの中に埋められたままの死体もあるのだろうと思うと怖くなります。