佐賀県議を公然わいせつ容疑で逮捕

自民党佐賀県議が公然わいせつ容疑で現行犯逮捕

佐賀県警佐賀署は、長崎自動車道の金立ＳＡの駐車場で下半身を露出したとして、自民党佐賀県議（45歳・2期目）を現行犯逮捕しました。この県議は容疑を認めているそうです。

12月17日、午後11時過ぎ、長崎自動車道の金立ＳＡの駐車場に停めた自動車の中で下半身を露出しているところを、隣の駐車スペースに停めた40代女性が目撃して、110番通報しました。駆け付けた佐賀署員によって現行犯逮捕されました。

逮捕された県議は一人でDVDを見ていた

このニュースを見た時、最初に頭に浮かんだのはよくある露出癖のある人による公然わいせつでしたが、実際はどうも違ったようです。

報道された情報に頼るしかありませんが、

1. 午後11時過ぎ、高速道路のSAに駐車
2. 自動車内でDVDを見ながら露出
3. 隣に停めた女性が目撃
4. 110番通報で駆け付けた警察官に現行犯逮捕

となっていますので、本当に露出目的だったのかどうかは微妙な感じです。ただ、そういう癖の無い人は屋外に停めた自動車の中で服を脱いだりすることはまずありませんので、「誰かに見られるかも知れない」というスリルを愉しんでいた可能性はあります。

とは言え、積極的に露出を行って、相手を怖がらせる、驚かせることを目的とした犯罪と違って、離れたところに自動車を停めて「そういうこと」をしていたとすれば、人に迷惑をかけようとする意図はかなり小さかった可能性もあると思います。

僕は運転が余りうまい方ではないので、SAで車を停める時は、

• トイレや売店に近いけど、混んでいる場所
• トイレや売店に遠いけど、空いている場所

であれば、迷わずに遠い方を選ぶタイプです。もしこの目撃した女性が僕と同じタイプだとすると、悪運が重なってしまった悲劇であると言えるかも知れません。

容疑者は警察の調べてに対して、DVDを観ながら「そういうことはしていた」と供述していると言われていますが、ここで言う「そういうこと」とは、通学路にコートの下は全裸で立って、女子生徒が来るとコートを開けるというあの犯罪とはかなり違います。見せるつもりは無いのに、運が悪く見られてしまった。もしそうだとすれば、この県議が不憫です。不憫ですが、罪は罪なので、それを弁護も擁護も正当化もするつもりはありません。

もしかしたら誰にでも可能性があることかも知れません

これが裁判になるのかどうかも分かりません（嫌疑不十分で不起訴の可能性もあります）が、もし裁判になったとすると、この県議がSAのどこに停めたのかが争点のひとつになると思います。夜の11時過ぎはSAも車はそれほど多くはありません。誰にも見られないように端の方に自動車を停めて服を脱いだところ、たまたま女性が自動車を端の方に停めてしまったことで目撃されることになった場合は、情状酌量の余地があると思います。

もし、そうではなく、見られることを目的として、

• トイレや売店などの近く
• 車が混んでいるところ
• 照明の付近
• 自動車の室内灯もON

という条件が揃うと、情状酌量の余地は大きく減ります。

今回、なぜこういうことを書くかと言えば、こうやって公然わいせつで逮捕される可能性は誰にでもあると思ったからです。

• 渋滞した高速道路で尿意を我慢できず自動車内で用を足した時
• 海や川で泳ぐ時に社内で着替えをする時
• カップルが盛り上がった時

など、近くに人がいない場所を選んで自動車を停めたのに、いつの間にか隣に車が停まり、目撃されたことで公然わいせつだと通報されてしまう可能性はゼロではありません。

また自動車内だけではなく、自宅で全裸で過ごしているところをカーテンを閉め忘れて外から見られると公然わいせつになる場合がありますし、電車内でキスをしているカップルも通報されれば公然わいせつの容疑で逮捕される可能性はあります。

そもそも「わいせつ」という概念自体もぼんやりしていますし、「公然」も何をもって公然とするかも微妙です。でも、だからこそ怖い部分があります。「大丈夫」と思っていることが、他人から「わいせつ」だと取られ、通報されると、場合によっては公然わいせつ容疑で逮捕される可能性があります。

「自分は大丈夫」って思っている方も、この機会に一度身の回りを点検してみましょう。