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チャイルドシート無し 東京都板橋区で5歳男児が投げ出されて死亡

      2019/06/13

2015年8月3日、愛知県名古屋市天白区の交差点で乗用車2台による衝突事故があり、乗用車から投げ出された8歳女児が母親が運転する車の下敷きになり死亡しました。それから、わずか3か月しか経っていませんが、再び助けられたはずの命が失われました。

板橋区でチャイルドシート無しの男児が死亡

11月6日、東京都板橋区高島平の交差点で、信号無視をしたと思われるワンボックスカーとトラックが衝突(右直)事故を起こし、ワンボックスカーに乗っていた5歳男児が事故の衝撃で投げ出され、死亡しました。投げ出された男児は横転した母親が運転するワンボックスカーの下敷きになってしまいました。8月3日に愛知県天白区で起きた事故と良く似ています。5歳のこどもはチャイルドシートを着用する義務がありますが、使用していませんでした。

高速で衝突した場合、後部座席にいたこどもがフロントガラスなどを突き破って外に投げ出されて、落下した際に頭や全身を強打して死亡したり、後続や反対車線の車に轢かれて死亡するケースがあります。それだけの衝撃を受ける事故の場合、シートベルトを締めていたとしても車内で死亡する可能性もあります。ただ、今回の事故の場合は、遠くに投げ出された訳ではなく、信号無視をして右折したワンボックスカーにトラックが衝突し、その衝撃で男児が衝突とは反対側の窓を突き破った状態でワンボックスカーが横転し、その下敷きになったことが主な死因と思われます。その程度の衝撃であれば、シートベルトをしていれば助かった可能性が非常に高いです。事実、母親と8歳の兄は軽傷で済んでいますし、トラックの運転手も軽傷です。

母親は「もしチャイルドシートを」と一生悔やんで生きていかねばなりません。

全ては親の責任

乗員の安全確保は運転手の責任ですし、こどもを乗せている場合は運転手=親ですので、親が全責任を負います。「こどもがじっとしないんです」という言い訳を聞いたことがありますが、それを何とかするのは親の仕事。もしじっとしていないのであれば、車に乗せないという選択もしなければなりません。タクシーや公共交通機関を使うとか、別の方法があるはずです。

事故が起きたら死亡する確率が上がってしまうことを知っていながら、チャイルドシートを使わない、シートベルトを締めさせないのは虐待の一種です。自分がシートベルトを締めないのは、親の勝手です。大人ですから。こどもがいるのに無責任だと非難されると思いますが、それも自己責任です。ですが、こどもの命を親が奪うことは許されません。

乗るなら締めさせろ 締めないなら乗せるな

これを徹底するしかありません。その覚悟無しでは減りません。

「虐待」か「未必の故意」として、処罰を厳しくするべきです

交通事故を起こさないことはほぼ不可能です。もらい事故もありますし。

ですが、シートベルトやチャイルドシートを使うことは誰でも可能です。にも関わらず、JAFと警視庁が共同で調査した結果では、チャイルドシートの装着率は62.7%(使用義務がある6歳未満の子供がいる状況下におけるチャイルドシートの装着率)に留まっています。しかし、これは平均値で、5歳児では40%を切っています。

もしジェットコースターのシートベルトを装着させずに発進させ、事故が起きた時にシートベルトを装着していない人が落下して死亡した場合、係員か運営会社が安全配慮義務違反による業務上過失致死に問われます。

ですが、自家用車でシートベルトやチャイルドシートを使わずにこどもを乗せて運転し、事故でこどもが死亡すると、親は道路交通法の違反を問われることがあっても、こどもがシートベルトやチャイルドシートを付けていなかったことに対する安全配慮義務違反による業務上過失致死に問われることはありません。母親はわが子を失った哀れな被害者に過ぎないのです。

哀れな被害者であることには違いありませんが、シートベルトやチャイルドシートを使用しないという過失があり、その過失によってこどもが命を落としたことも違いありません。ただ、シートベルトをしていたら絶対に死ななかったのかということを立証するのが難しいために、シートベルトやチャイルドシートの未使用の死亡に対する責任を問わないことになっているのでしょう。でも、こんなことではこの手の事故は減りません。

法律が改正されることを願います。

ワンボックスカーの安全性について思うこと

ワンボックスカーの衝突安全性はメーカーや調査機関が審査していますので、特に問題はないはずです。

なのですが、こどもが投げ出されて死亡する事故がワンボックスで連続しています。偶然なのか、それともシートベルトをしていない場合は投げ出される可能性が高くなるのか、そこが分かりません。

衝突安全性はシートベルトを装着した状態で審査されますので、シートベルトを装着していない場合、車高の高いワンボックスカーは横から衝突されると上側が振られ、乗員に大きな衝撃が加わるのかも知れません。また、車高の高さゆえに転倒し易い可能性もあります。ただ、転倒することで乗員に衝撃波を少し逃がして、乗員に加わる衝撃を逃している可能性もありますので、転倒し易い=危険だとばかりも言えません。

ただ、衝突の衝撃で車両から投げ出され、転倒した車の下敷きになったりする恐れがありますので、シートベルトやチャイルドシートは義務だからではなく、命を守るために装着が絶対必要です。

体の大きな大人やこどもは何かに引っかかって車外に投げ出されずに済む可能性もありますが、体の小さい乳幼児は相対的に広い窓から投げ出される可能性が高くなります。そして死亡する可能性も高くなります。

チャイルドシートを装着する義務を免除される場合もあります。

  • 構造上チャイルドシートが装着できない場合(幼稚園などの送迎バスなど)
  • チャイルドシートを付けると定員が乗られない場合
  • 怪我、病気、障害などでチャイルシートの装着が良くない場合
  • 体が大きく、使えるチャイルドシートがない場合(正しくシートベルトを着用する義務あり)
  • 運転者以外が、おむつの交換や授乳などを行っている場合

泣いて嫌がったりすることは当然免除の対象にはならず、装着をしなければなりません。でも、拡大解釈をして、チャイルドシートを使用せず、そしてシートベルトも使用せずに、運転席と助手席の間にこどもを立たせているのを見ることも少なくありません。

色々な理由があるとは思いますが、何とかチャイルドシートやシートベルトを装着する方法を探すべきです。ワンボックスカーは広々とした車内スペースによる解放感が魅力で、こどもを自由にしてやりたくなるのかも知れませんが、その解放感の代償が事故死では余りにも可哀想です。

ワンボックスカーでのこどもの投げ出され事故が連続して起きていることを思い出してもらって、何としてもチャイルドシートやシートベルトを装着させてください。

もうこれ以上の尊いこどもの命が事故で失われませんように。

 - 交通安全, 安全運転, 生活, 自動車, 自然現象

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