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水をがぶ飲みすると起きる脱水症とは何でしょう

      2019/06/13

禅問答ではありません。喉の渇きを水で潤すと起きてしまう「自発的脱水」という脱水症状があります。

僕が中高生の頃(昭和時代)、体育の授業や部活の間は水を飲ませてもらえませんでした。多くの犠牲者を出した後、その悪しき習わしは改められ、今度は脱水を起こさないようにこまめな水分補給が奨励されるという真逆な時代が到来しました。しかし、水の飲み過ぎによって水中毒を起こし、命を落とすケースが発生しました。簡単なように見えて、水分補給は非常に繊細です。

激しい運動時の水分補給は真水ではダメ

マラソンなどの激しい運動では大量の汗をかきますが、水分だけではなくイオンも失われます。脱水を防ごうと真水を飲んで喉の渇きを潤すと、体液のイオン濃度が薄まってしまいます。それ以上イオン濃度を下げないように体液量が不十分な状態にも関わらず喉の渇きが止まることで体は脱水状態から抜け出せません。これを自発的脱水と呼びます。

自発的脱水を防ごうと喉が渇いていない状態で、真水を飲み続ければ、今度は体液の濃度が薄まり過ぎて水中毒(低ナトリウム血症)を起こしてしまいます。

こまめな給水を奨励する時代には、この水中毒が多く発生しました。それを研究した結果、激しい運動時の水分補給には真水ではダメだという結論に至りました。

水分補給にはスポーツドリンクか経口補水液を使いましょう

スポーツドリンクや経口補水液に含まれるイオンが体液の濃度を下げないため、水中毒も自発的脱水を起こさずに減少した体液量を補うことができます。

スポーツドリンクを一気に、かつ大量に飲むと、吸収のために大量の血液が消化器官に回ってしまい、運動能力が低下してしまいます。スポーツの最中の水分補給に使う場合は、喉の渇きに応じて少しずつ飲むように心がけます。以前は「乾く前に飲む」と言われていましたが、現在は「乾いたら飲む」です。これは水でもスポーツドリンク・経口補水液でも同じです。(スポーツドリンクのボトルにはストロー付きの蓋が付いていますが、これはがぶ飲みしてしまうのを防止するためですので、有効活用しましょう)

水しかない場合の給水方法

スポーツドリンクや経口補水液があればそちらを使いましょう。

でも、もしそれを使えない環境にある場合は、以下に注意してください。

喉が渇いた時だけ飲む

これが非常に重要です。喉が渇いていない状態で無理矢理水を飲めば、水中毒や自発的脱水を起こす恐れがあります。また、少量の発汗しかない場合でも、運動慣れしていない人はナトリウム濃度の濃い汗をかいている場合があり、思った以上にイオン濃度が下がっている場合があります。そこに水をがぶ飲みすると水中毒(低ナトリウム血症)を起こします。体の欲求に応じて給水をしてください。

女性の中にはスポーツドリンクに含まれる糖分(カロリー)を気にして真水やお茶で給水するひともいると思いますが、その場合は経口補水液を使えば問題は解決します。ドラッグストアでも買えますが、簡単に自分で作ることができますので、是非一度試してみてください。

まだまだ暑い日が続きますが、正しい給水で自発的脱水・水中毒知らずの夏にしましょう。

 - 健康, 学校等, 小中高, 生活, 育児

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