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猛毒生物日本代表 カバキコマチグモ選手

      2019/06/13

以前、日本で普通に見られるヤマカガシがかなりの猛毒であることを紹介しましたが、上には上がいるんですよね。今回は世界の猛毒生物をランキング形式でご紹介。

毒の強さはLD50(”Lethal Dose, 50%”の略、動物の体重1kg当たりの投与重量mg)で表します。(LD50の計測には様々な方法があるので、あくまで参考値)

引用文献:猛毒動物 最恐50 コブラやタランチュラより強い 究極の毒を持つ生きものは? (サイエンス・アイ新書)

  • 1位 マウイイワスナギンチャク 0.00005~0.0001
  • 2位 ゴウシュウアンドンクラゲ 0.001
  • 3位 ズグロモリモズ      0.002
  • 4位 モウドクヤドクガエル   0.002~0.005
  • 5位 ハブクラゲ        0.008
  • 6位 カバキコマチグモ     0.005
  • 7位 カリフォルニアイモリ   0.01
  • 8位 アンボイナガイ      0.012
  • 9位 ヒョウモンダコ      0.02
  • 10位 インランドタイパン    0.025

9位のヒョウモンダコは聞いたことがある方がいるかも知れません。以前は九州以南の暖かい海に生息していましたが、温暖化のせいか、海流のせいか、最近では神奈川県の海で見付かり、大きな騒ぎになりました。ヒョウモンダコはLD=0.02で、日本最強毒ヘビのヤマカガシでさえLD50=0.053ですから、いかに毒が強いか分かります。

日本最強・最恐猛毒生物はカバキコマチグモ

聞き慣れない名前ですが、カバキは茶色がかった黄色(樺黄)で、コマチは小野小町からという優美な名前の蜘蛛ですが、その毒は堂々の世界ランカー、兵器級です。でも、ひとを積極的に咬むことはなく、また牙も小さいため、ほとんど事故は起きていないそうです。ですが、場所や状況次第では咬まれることもありますので、注意が必要です。咬まれた時には、殺したクモを持って、すみやかに病院へ行きましょう。

毒はセアカゴケグモの約100倍強力

LD50=0.005はヤマカガシ(LD50=0.053)の10倍!、そしてセアカゴケグモ(LD50=0.88、大阪産セアカゴケグモはLD50=0.59!)の100倍以上強力です。抗毒血清はありませんので、対症療法になります。傷の消毒とかゆみに対する抗ヒスタミン剤またはステロイド軟膏の外用薬が使われるようです。その判断のためにも、クモの死骸を病院に持参しましょう。

セアカゴケグモの100倍と言っても、毒の量が少なく、抗毒血清以外の治療方法がありますので、咬まれても死ぬことはありません。ですが、毒素は強く、重症化やアナフィラキーショックを起こす恐れもありますので、慌てず落ち着いてすみやかに病院へ行きましょう。

 - 危険生物

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