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岩泉町乙茂地区は小本川による洪水危険地域

      2016/09/03

当初はトリプル台風9号・10号・11号の一つで、日本の南に進んで熱帯低気圧にでもあるだろうと思われていた台風10号は、予想外の進路を取り、東北や北海道に甚大な被害をもたらしました。

岩手県下閉伊郡岩泉町乙茂地区は洪水危険地域でした

高齢者グループホーム「楽ん楽ん」は、南側に穏やかな小本川を臨み、見晴らしも環境もよい施設だったと思います。ですが、今回はそれが災いしました。

台風10号に伴う集中豪雨によって、施設の直ぐ南側を流れる小本川が氾濫して、入所者など9名の犠牲者が出てしまいました。「楽ん楽ん」に併設の高齢者施設「ふれんどりー岩泉」(3階建て)は2階部分まで水が入りましたが、当時施設にいた70~80人は3階に避難していたために無事でした。

地球温暖化に伴う気候変動で、今まで私たちが持っていた

洪水

の概念を変えなければならなくなっています。

洪水による浸水度合いを表す言葉に、

  • 床下浸水
  • 床上浸水

がありますが、この言葉の影響で、洪水による浸水被害のレベルはせいぜい床上浸水だと思ってしまいかねません。

また、水害の報道で、最近「あっという間に水位が上昇した」と言われているのをしばしば聞きます。水位の上がり方は「この位」という先入観が生死を分ける恐れもあります。

川が氾濫したら、様子見などせずに、即避難するべきです。夜間など、屋外の移動が危険な場合は、建物の高い場所に避難するべきです。(あれば2階・3階、または屋根の上など)

今回、9名もの犠牲者を出した高齢者グループホーム「楽ん楽ん」では、

  • 避難準備情報が出ていることを知りながら、いざとなれば3階に逃げればいいと対応を先送りにした
  • 水害避難のためのマニュアルが未作成だった

という人災であったことが分かってきました。

高齢者の場合は、避難に時間がかかることが想定されるため、避難勧告や避難指示が発令される前の避難準備情報が発令された段階で避難させる必要があります。

高齢者グループホーム「楽ん楽ん」は、小本川のすぐそばという立地にも関わらず、避難準備情報が出される前の段階でも、メディアなどで雨量に注意するように言われていたことに反応出来ていませんでした。

隣接する施設の上の階に避難するだけで命を落とさずに済んだ災害だけに悔やまれてなりません。

地形的に洪水リスクが高い場所でした

衛星写真で見るとよく分かります。

岩泉町乙茂地区

この地域は、典型的な

谷底低地

もともとは山の間にある渓谷でしたが、長い年月をかけて小本川が運んできた上流域の土砂が堆積して作られた平地です。また、小本川が蛇行していることから、集中豪雨などがあれば、堤防が決壊し、洪水を起こすリスクが高い地域になります。

谷底低地のような地形は、万年単位の長い年月をかけて作られるため、記憶にも記録にも大水害が残っていない場合もあるかも知れません。ですが、この地形は、河川の氾濫によって作られた地形ですから、確率はともかく、規模の大きな水害が起こる可能性がある場所であるという認識を持っていなければなりません。地球温暖化による近年の急激な気候変動によって、予測不可能なほど過激な気象現象が起きるようになっています。

今までは大丈夫だった

という意識は捨てた方が安全です。

岩泉町のハザードマップを確認したかったのですが、役所が被災したことで、サイトがダウンしてしまっています。恐らくハザードマップには危険地域が明記されているはずで、せっかく作成されたハザードマップが活かされなかったのは残念です。

谷底低地の他に水害リスクが高い場所

高齢者グループホーム「楽ん楽ん」に大きな災いをもたらした谷底低地の他に注意をするべき地形としては、

  • 海抜0メートル地帯:洪水
  • 輪中(わじゅう)のような天井川の周辺:洪水
  • 三日月湖近くなどの旧河道:洪水
  • 段地(台地):土石流
  • 扇状地:土石流
  • 花崗岩でできた山の麓:土石流

などがあります。それぞれハザードマップには想定されるリスクが記載されているはずですから、必ずハザードマップを確認して、自分や家族が住んでいる場所が水害リスクの高い場所ではないかを知っておきましょう。

心配し過ぎかも知れませんが、ハザードマップに漏れている場所も絶対にないとは言い切れません。ハザードマップを参考にするのは重要ですが、ハザードマップだけに頼ることなく、もし家のある場所が以上のようなハイリスクな地形である場合は、避難指示などを待たずに、自主避難するなど、リスク対策をすると安心です。

今年は台風の襲来が遅れましたが、ここに来て立て続けに発生して、日本を襲っています。現在12号(ナムセーウン:NAMTHEUN)が発生し、その進路が注目されています。

台風12号

JTWC

進路は南から北上し、沖縄・九州・西日本を巻き込む恐れがあると思われますが、台風10号が上陸した場所からはるか離れた西日本で強い雨を降らせたように、仮に暴風・強風域に巻き込まれないとしても、流れこむ湿った空気によって局地的に非常に強い雨が降る可能性があります。

現在予測されている進路から離れていたとしても、今後の台風情報には注意して頂き、避難準備情報・避難勧告・避難指示が出た場合は適切な対応が出来るように準備しておきたいところです。

まだまだ台風シーズンは続きます。気を引き締めて乗り切りましょう。

台風12号(NAMTHEUN)の進路を警戒ください

台風12号(NAMTHEUN)は北上して、中国の方に抜けていくものとばかり思っていましたが、最新の進路予報では、右にカーブして日本を縦断しような勢いです。

台風12号 NAMTHEUN

JTWC(Joint Typhoon Warning Center)はもっと速く進むと予報しています。

台風12号(NAMTHEUN)

いずれにしても、最新の情報を入手して、常に警戒しておいた方が安全です。

 - 屋外, , 川と湖, 市街地, 生活, 防災

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