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「とびひ」でミイラ男

      2019/06/13

小学生の頃、蚊に刺されると直ぐに掻き破ってしまって「とびひ」になっていました。一番酷い時は四肢を全て包帯巻きにされて、学校でミイラ男と呼ばれました。四肢全てを包帯グルグル(首と顔はガーゼをテープ留め)は一度だけですが、毎年「とびひ」になって病院には通ってました。包帯グルグル巻きじゃない時はプールに入っていましたが、なぜ親も先生も止めてくれなかったんでしょう。昔は良くも悪くもおおらかというかいい加減でしたね。

「とびひ」とは何でしょう?

広がって行く原理は思っていたのと同じでしたが、名前は予想外でした。

伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)。いかついです。この名前が診断書に書かれたらプールにいれようとは思いませんよね。

プールに関しては、日本臨床皮膚科医会、日本小児皮膚科学会が共同で統一見解が出されています。

伝染性膿痂疹(とびひ)の「プールへ入っていいか悪いかに対する統一見解」

かきむしったところの滲出液、水疱内容などで次々にうつります。プールの水ではうつりませんが、触れることで症状を悪化させたり、ほかの人にうつす恐れがありますので、プールや水泳は治るまで禁止して下さい。

この伝染性膿痂疹(長いので以下「とびひ」)は、黄色ブドウ球菌溶血性連鎖球菌によって引き起こされます。鼻の穴の周りに住んでいる細菌を、掻きむしったあとや転んでできた傷を触った時に感染させて、それが広がっていくのが「とびひ」なんだそうです。こどもは鼻いじるの好きですからね。細菌もうまいところに住みつきましたね。

「とびひ」にも種類があります

菌によって種類が違います。

黄色ブドウ球菌

水疱性膿痂疹(すいほうせいのうかしん)という水ぶくれができる「とびひ」です。黄色ブドウ球菌が作る毒素に皮膚が侵されることで水ぶくれができます。僕は、自転車で転んでできた擦り傷にこれがよくできてました。

溶血性連鎖球菌

痂皮性膿痂疹(かひせいのうかしん)という厚いかさぶたができる「とびひ」です。溶血性連鎖球菌が作る毒素に皮膚が侵されることで炎症を起こします。僕はこれが酷かったです。うちの子は「とびひ」に感染したことはないですが、何度か溶連菌感染を起こしていますので、もしかすると溶連菌に弱い家系・体質なのかも知れません。

治療方法

それぞれ患部に塗る抗菌軟膏と内服薬があります。

溶連菌による痂皮性膿痂疹の場合、症状が酷くなると

  • 敗血症
  • 腎臓障害

を起こす場合があります。皮膚の病気だからと軽く思わずに、しっかり皮膚科に通って完治させましょう。黄色ブドウ球菌による敗血症もまれにあるそうですので、水疱性膿痂疹も十分に注意しましょう。

感染と悪化を防ぐ方法

いつも体は清潔に保ちましょう

入浴時に丁寧に体を洗いましょう。感染している時は、他のこどもとは別にシャワーを使用します。せっけんを使って優しく洗い、患部を破らないようにタオルを優しく押して体を拭いてください。タオルは塩素または熱湯で殺菌します。タオルの共用は絶対禁止です。

爪は短く切りましょう

爪が長いと蚊に刺されたりした部分を掻き破ってしまい、そこに菌が感染してしまいます。感染後は、感染部位を広げてしまうことにもなります。常に爪を短くするのは重要です。

また乳児の場合は、爪を短くした上で、ガーゼのミトンをつけてあげるのも掻き破り防止になりますよ。

鼻を触らないようにしましょう

鼻の穴とその周囲には菌が住んでいます。鼻を触ってから傷を触ると菌に感染してしまいます。感染した後でも、鼻を触らないようにさせてください。

おとなも感染しますので注意しましょう

こどもだけではなく、大人も感染しますので、注意しましょう。特に高齢者がいる家庭では注意してあげてください。

プールは禁止です

他のこどもに感染させる恐れがありますのでプールは禁止です。また本人にとっても、かさぶたがふやけて破れると感染が広がってしまう可能性もありますので、医師からの許可が出るまで(完治)はプールは入れません。お風呂も湯船につからずに、シャワーで汗や汚れをさっと洗い流す感じで済ませましょう。

幼稚園・保育園や学校へは医師の許可を得てから行きましょう

学校保健安全法の「学校感染症 第三種(その他の感染症)」に、アタマジラミや水いぼと共に含まれますので、状態・条件によっては出席停止の措置を取らなければいけません。、原則として、先ずは皮膚科で医師の診察を受けて、治療と患部をガーゼや包帯できちんと覆って他のひとに感染させるような状態でなければ、登園や登校が許可されますが、体中に広がっていたり、発熱しているような場合は休ませましょう。とにかく、医師の判断を仰ぐのがいいですよ。

 - 健康, 生活, 病原菌, 育児

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