神奈川県の危険ドラッグ啓発動画でも十分伝わらない本当の恐怖
2019/06/13
動画「危険ドラッグの恐怖」
神奈川県による公式動画「危険ドラッグの恐怖」がYouTubeに投稿されて、話題になっています。
この動画でも恐怖は伝わりますが、それでも十分ではないかも知れません。
おどろおどろしいタッチの絵で危険ドラッグの怖さを表現しています。動画としてはすごくよく出来ていますし、それを必ず神奈川県が投稿したことも凄いと思いますが、若い人(今は若い人ばかりでもないかも知れません)が危険ドラッグへの関心を失わせるには未だ弱いかも知れません。
「危険ドラッグ」という名称もイマイチ
最初は「合法ハーブ/ドラッグ」で、少し問題化して「脱法ハーブ/ドラッグ」になり、最終的に「危険ドラッグ」に落ち着きました。
それが弱いと言っても、「殺人ドラッグ」とか「廃人ドラッグ」にしたところで伝わり易くなる訳でもなく、「ドラッグ」だけにしてしまうと「ドラッグストア」のイメージから下手をすると健康に良さそうな感じさえ持ってしまいかねません。
イマイチだと思いますが、他にいい名称がないのも現実。
法律で規制されたのであれば、「違法薬物」は範囲が広すぎて、元「脱法ハーブ/ドラッグ」を指すことができません。ただ、元「脱法ハーブ/ドラッグ」を指すことはできなくても、シンプルに「違法薬物」と呼ぶことで、
- 覚醒剤
- コカイン
- ヘロイン
- あへん
- 大麻
と同じ括りであることを明確にする方が分かり易いかも知れません。
神奈川県の動画は気持ちが悪く、動画が意味していることは分かりますが、この手の薬物に興味を持った人が見て、
「やっぱやめとこ」
とはならないのではないでしょうか。
現実を知るにはアニメではなく実写
僕はドラッグの怖さを知っていますので、神奈川県の作った「危険ドラッグの恐怖」を見て理解もできますが、いいことでも悪いことでも好奇心いっぱいの世代には響き難いのではないでしょうか。
衝撃が強過ぎるから制作しないのかも知れませんが、薬物中毒患者の発作や禁断症状が出た時の映像や亡くなった方の映像、治療を受けている方の話など、もっと現実を知ることができるようなものにして欲しいと思います。
怖がりの僕ですら学生時代には少し興味を持った時期がありました。友人の中には大麻を吸ったことがある人もいましたが、僕は何も経験なしに生きてきました。もっとハードルの低い市販薬の○○を○本を飲むとトリップするとか、色々な誘惑もありましたが、それも未経験です。ですが、違う精神状態の時にそんな話があったら、人生を誤っていたかも知れません。そんな人が思い止まるに足るようなものをどこかが作ってくれないものかと待っています。YouTubeを探せばそれなりに出てくると思いますが、プライバシーにも十分な配慮がされていて、倫理的にも十分に検討された、衝撃度の強い公式動画の出現を期待しています。
残念ながら売り子を撲滅しない限り止められない人もいると思いますが、動画でもかなりの数の人を救えるのではないかと思います。中学や高校の保健の時間に視聴することも検討して頂きたいです。
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