タカタ製エアバッグリコール 累計1億個に
2019/06/12
タカタ製エアバッグ 米国で4000万個の追加リコール
5月4日、米高速道路交通安全局(NHTSA)はタカタが最大で約4000万個のエアバッグを追加リコールすると発表しました。
アメリカでは、タカタ製エアバッグの欠陥が原因とみられる事故で、これまでに10人が死亡、100人以上がケガをしていて、米高速道路交通安全局(NHTSA)は米国民を守るためには追加リコールが必要と判断しました。
タカタ製のエアバッグが作動する時、正常に膨らまずに破裂してしまい、金属片が飛び散るなどの不具合が確認されていますが、その原因としては、
- 火薬の硝酸アンモニウムに乾燥剤が入っていない
- 湿気を防ぐ設計が不十分だった
- 高温多湿の気象条件で長く使った
が挙げられていますが、今回は
乾燥剤なしのインフレーター(エアバッグを膨らませる部品)の全て
がリコール対象にされました。
このリコールは2019年までに実施されることになっています。
今回の追加リコールでタカタのリコール累計は1億個に及びます
アメリカでは既に約2900万個のエアバッグがリコール対象で、今回の追加リコールによって累計7000万個近くになります。
そして、世界では累計1億個に達します。
タカタが製造した乾燥剤なしのインフレーターのほぼ全てがリコール対象になりました。
改修にかかる費用は、最大で3兆円とも言われていますが、最低でも1兆円は下らないと見積もられています。
第13期定期株主総会を6月末に控え、現在は最終的な詰めを行っていると思いますが、最大3兆円とも言われる債務を抱えた状態で、どのような判断が下されるのか、気になるところです。
2010年に2.3兆円の負債を抱えて日本航空(JAL)が会社更生法の適用を受けましたが、それと同じ道を避けることは難しいように思います。
ただ、タカタには技術もありますし、経営に大きな瑕疵があった訳でもありませんので、自動車メーカーや金融機関の支援のもとで再生してくれると期待しています。
エアバッグの改修を責任を持って終わらせるためにも、再生はタカタの義務でもある訳ですから、早い段階で結論を出して、再生に向けて動き出して欲しいと思います。
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