ミツバチを殺さないで 高田馬場で大量駆除事案
2019/06/12
高田馬場でミツバチが大量駆除
5月11日昼前、東京都新宿区のJR高田馬場駅近くでビルの壁にミツバチが大量に集まっているのが発見されました。
ミツバチが集まっていたのは、みずほ銀行 高田馬場支店が入るビルの消火栓下です。
この場所はJR山手線「高田馬場駅」に近く、人通りも非常に多い場所。
歩道に面し、みずほ銀行の宝くじ売り場の前でしたので、何らかの対策が必要だったとは思いますが、
スプレーなどを使って約2時間後に駆除
する必要はあったのでしょうか。
ケガ人は出なかったと報じられていますが、それは駆除したせいではなく、放置してもケガ人が出なかった可能性が大きいです。
通報を受けた以上は警察・消防も放置はできないでしょうから、ビニールシートなどで歩道と隔離すれば駆除は回避できたのではないかと思います。
今回のミツバチは分蜂(ぶんぽう)の最中でした
壁に集まっていたミツバチは、恐らく近くのビルの上にある養蜂場から分蜂(ぶんぽう)のために移動する最中のミツバチ達です。
ミツバチは、大きな巣でも一匹の女王バチしかいなくて、あとは多くの働きバチだけです。
その巣に新しい女王バチが生まれると、その親の女王バチは新しい女王ハチに巣を譲って、自分は働きバチを連れて新天地に向けて旅立ちます。
今回はその途中の休憩であって、あそこで巣を作ろうとした訳ではありません。
コンクリートジャングル(死語?)東京にも養蜂場があります。
のように、銀座や渋谷にも養蜂場があり、また個人で養蜂をしている人もいて、今回のミツバチ達はそれらから分蜂(ぶんぽう)してきたミツバチ達である可能性が濃厚です。
ニュースでは
ビル壁にびっしり…ハチ大量発生
と書かれていましたが、ミツバチは突如発生したりしません。
通報を受けた警察と消防が動いたようですが、できれば最寄りも養蜂場に連絡し、巣箱に戻す努力をして欲しかったと思います。
絶対に戻る保証はありませんが、分蜂(ぶんぽう)中のミツバチ達は巣を必死で探しています。
すぐ横に住みやすそうな巣箱を置かれれば、定着してくれる可能性は十分にあります。
虫の大量発生⇒スプレーで駆除
と全てを一緒に処理をしてしまわずに、益虫に対しては別の対処方法を検討して欲しいと思います。
現場で検討するのは難しいと思いますので、今後分蜂(ぶんぽう)中のミツバチに面した時にどうするのかを決めておくべきだと思います。
ミツバチは養蜂業者だけではなく、私たちの多くが恩恵を受けています
ミツバチは養蜂業者がはちみつを得るためだけではなく、果物や野菜の受粉を通して私たちも間接的にですが大きな恩恵を受けています。
そのミツバチを、危害を加えるリスクが低いにも関わらず、女王バチも含めて1000匹も駆除されてしまったのは残念です。
分蜂(ぶんぽう)の季節でもありますので、対策を急ぐ必要があります。
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