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京都の巨椋池(おぐらいけ)を知ってますか

   

京都競馬場に向かって第二京阪を北上すると標識に「巨椋池(おぐらいけ)」という文字が現れます。周辺に大きな池は見当たらないのに「巨椋池」。実はかつて京都市の南に位置する伏見区と宇治市、久御山町にまたがって湖が存在していました。ですが、干拓によって今は存在しません。周辺に広大な田んぼが広がっているのにはそんな背景があります。

在りし日の巨椋池

巨椋池

巨椋池

周囲約16キロ、水域面積約8平方キロで池よりは湖でした。水産資源が豊富な淡水湖だったそうです。1877年2月には治天皇、皇后、皇太后様が観漁をされたとの記録も残っています。

豊かな湖であったのと同時に度々水害を引き起こしていたようで、干拓され、農地とされました。1941年に干拓は完了し、現在に至ります。

巨椋池は地名に残りませんでした

そんなに大きかった巨椋池ですが、大きく複数自治体にまたがってしまった故か、地名に残りませんでした。残念です。地名に残らないと記憶からも消える恐れがあります。事実、巨椋池のことを知らない若い世代もいます。

旧山城湖を知っていますか?

唐突ですが、旧山城湖って知ってますか?京都盆地をすっぽり覆って、巨椋池まで繋がる巨大な湖です。湖底への堆積によって次第に姿を消し、最後に名残を残したのが巨椋池だったんです。(二条城の南にある神泉苑も旧山城湖の名残だとも言われています。)

平安京に遷都された時、朱雀大路の東に東寺、西に西寺が建立されましたが、西寺は現在残っていません。これは当時京都盆地の西側は湿地帯が残っているような状態で、次第にひとが朱雀大路の東側に移ってしまったために荒廃し、西寺は廃寺されたと考えられています。京都の地下水が豊富なのも、かつて湖だったことが理由です。

防災上の問題

京都市から宇治市、久御山町にかけては元は旧山城湖があった場所で、堆積や干拓で陸地になっています。V字型の岩盤の上に柔らかい土が乗っている構造です。万が一そこで直下型地震が起きた場合は、揺れが大きいのはもちろん、地震波が反射して一部の土地に集中する恐れがあると言われています。(阪神淡路大震災の時、長田町など一部に被害が集中したのはそのせいであると言われています。)

京都市や久御山町、宇治市のハザードマップを見ると揺れも地盤も気を付けなければないないことが分かります。

ハザードマップが整備されて、知ろうと思えば自分がいる土地の危険度が分かる時代になりましたが、調べようと思わなければ知らずに過ごしてしまう新たなリスクが生まれました。大津波から難を逃れたひとの中に、昔から伝わる歌で津波への対処法を知っていた方がいますが、このような伝承の大切さを改めて感じます。

巨椋池についてはその歴史を語り継ごうという動きがあるそうですが、それ以外の場所でもこの流れが出てくることを願っています。きっとそれによって救える命もあるはずです。

 - 生活, 自然現象, 防災

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