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刺さったトゲは血管を通って心臓に刺さるの?

      2020/01/29

昔々、とげが刺さったりすると祖父母などから「ちゃんと抜かないと心臓に刺さって死ぬよ」などと脅されて、それを信じていた時期があります。僕が通った小学校にはバカげた校則があって生徒は上履き禁止だったんですが、おかげで理科の実験中に割れたビーカーの破片が足に刺さったことがあります。一応目に見えていた破片は自分で抜いたんですが、小さな破片が残ったんじゃないかってずっと密かにビビッてました。きっとそんなことはないだろうとは思いながら、「でも、もし。。。」と。

刺さったトゲ・ガラス片・針は心臓まで移動しません

心配していた方、朗報です。組織に刺さったらそこから動くことはありません。

万が一、超細かいガラス片が血管に入ったと仮定しても、血管の中を流れる大きさだとすれば心臓に刺さりようがありません。心臓に刺さる前に血管のどこかに引っかかって止まるでしょう。でも、それも仮定の話で、刺さった異物は刺さった場所に留まり続けます。

刺さった異物は心臓に届かずとも悪影響はあります

朗報の後に良くない情報です。刺さった異物はその場に留まり続けますが、異物によって炎症が続くことで異物肉芽腫という腫瘍が出来てしまいます。ガラスやトゲが刺さり易い手先や足の裏などの場合は、歩いたり、物をつかんだりという日常の動作の中で常に刺激が伝わり、炎症を起こし易く、異物肉芽腫が成長し易いです。

腫瘍と言っても異物肉芽腫は癌ではありませんので至急摘出する必要はありませんが、摘出することが原則とされています。その場合は、異物肉芽腫だけではなく、異物自体も取り除かなければなりませんが、木などのトゲやガラス片はレントゲンに写らないため、MRIなどを使って位置を特定することになりますが、なかなか難しいので、異物が刺さった場合はその場所を正確に記憶・記録しておくことが重要です。暫く(傷の大きさによりますが10年)は傷が残っていますが、異物肉芽腫が大きくなる頃には傷が見えなくなってしまっている場合もありますので、できる限り早い段階で摘出した方が安心です。

異物が刺さったことによる異物肉芽腫と思われる症状の相談は形成外科になります。

「心臓に刺さる」という都市伝説ができた理由

昔はトゲなどが刺さったことで化膿や破傷風を起こして命を落としたひとがいるでしょう。なので、トゲなどが刺さっても放置することを戒めるために、こんな都市伝説・迷信が出来たのかも知れません。(夜の爪切りと同じ?)

更に、異物肉芽腫は癌ではないのですが、長期間放置されて潰瘍化を繰り返していると癌化してしまう可能性がないとは言い切れません。「風が吹けば桶屋が儲かる」的な遠い関係ですけど、それでもトゲや小さなガラス片、針、砂などが組織の中に残ってしまうのは体に良くないということを言おうとしていたのかも知れません。

 - 健康, 安全, 生活, 育児

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